Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

映画:夏時間の庭

2009-07-02 06:49:00 | 映画・観劇





夏時間の庭』劇場用ポスターから



3ヵ月ぶりの映画館。
とても上映されるのを心待ちにしていた映画。


それなのに、
私自身が老いた親と離れて暮らすせいか、
リアルな「遺産相続」が画かれているせいか、
エレーヌのキャラクターの険しさのせいか・・・


映画自体に、どこか入り込めなかった。


昔見た『田舎の日曜日』は、良かったな。
やはり、フランス郊外に住む親の元を
今は成長した子供が訪ねるストーリーだったけど。



かといって雨の降り出しそうな空の下、
京都まで出向いた甲斐がない映画だったということでもない。


オルセー美術館の裏側や美術品が個人所蔵家から
美術館にやってくるまでの
ストーリーを垣間見られたことは、
学芸員の資格が泣いているだけの私としては
とても興味深かったし・・・


家・庭や机・花器の美しさはスクリーンを通しても
充分感じられた。



ドガの砕かれた石膏の修復をのぞかせるとこなど
特に「オルセー美術館開館20周年記念作品」と
冠された映画らしく、美術館の働きを誇らしく
紹介しようとしているかのようだったのも
なんだか微笑ましかった。



ストーリーは、リアルでエンターテーメント的に
楽しめるところの掘り下げはなくて
客観的になれなかったせいか、
個人的には心にちくちく刺さってくる針ばかり感じた。



家政婦のエロイーズや長男の娘シルヴィーの存在がなければ、
ちょっと辛すぎるだけの映画になるところだった。
おくる立場としては、あんなふうに逝く人をおくりたい。
エローイーズへの神様のごほうびと
そうと知って喜ぶ長男夫婦がすてきだ。




去るものとしては、・・・
ささやかな記憶、がらくた、わずかなお金・・・
私の執着はわたしだけのもの。。。。
日頃から、感じていたもののやはりさみしさに胸が詰まる。




nose3

せめて、HPやBlog・・・生きているうちにガンバロぅ。。。







はげみになりますsymbol7







監督・脚本 オリヴィエ・アサイヤスOlivier Assayas
ジュリエット・ビノシュ Juliette Binoche (アドリエンヌ Adrienne)
シャルル・ベルリング Charles Berling (フレデリック Frédéric)
ジェレミー・レニエ Jeremie Renier (ジェレミー Jérémie)
エディット・スコブ Edith Scob (エレーヌ Hélène)

コメント
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