ECMから「At the Deer Head Inn」としてリリースされアルバムがあるが、本盤は同じコンサートで吹き込まれながら先のアルバムには収録しきれなかった未発表曲群ばかりを集めた、その続編となる発掘ライヴ作品。
年の最期にコルトレーンを聴いて身を引き締めて、年の初めはビッグ・ネームの気分が改まる作品を捜してみる。
そしてこれを選んだ。キースが年始に聴く人になったのはある意味残念だが、それだけのものを残してきた人で、考えれば当然のことに思う。
このアルバム、出てすぐに買いに行かなかった。キースのアルバムとしてはめずらしいけれど、収録されえている曲を他のキースできいているので、良いかなと思っておいておいた。
年の初めのジャズとしてはこれは良いんじゃないかと年末に手にいれた次第だ。
ジャズ・クラブ「ディア・ヘッド・イン」の前のアルバムはドラムスがポール・モチアンだということが、とても意味があったが(アルバムとして)、今回も若々しい、ある意味スタンダード・トリオにないジャズ咆哮が面白い。
その意味”I Fall In Love Too Easily”も”Straight No Chaser”もこう変わるんだねとまるで違って、これは手に入れてよかった。
さあ今年も素晴らしい発掘がありますように。
THE OLD COUNTRY / Keith Jarrett
Keith Jarrett キース・ジャレット (piano)
Gary Peacock ゲイリー・ピーコック (double bass)
Paul Motian ポール・モチアン (drums)
1992年9月16日米ペンシルヴェニア州アレンタウンのthe Deer Head Inn(ザ・ディア・ヘッド・イン)でのライヴ録音
1. Everything I Love
2. I Fall In Love Too Easily
3. Straight No Chaser
4. All Of You
5. Someday My Prince Will Come
6. The Old Country
7. Golden Earrings
8. How Long Has This Been Going On