クリポタのリーダー・アルバムは、すべてではないけれど、拾ってくる。ECMからのは初めてだけれど、Underground Orchestra名になるので、クリポタの意思もしっかり入っているだろうと想像しています。
1曲目、アルバムの始まりがチェロの響きからで特にうれしい。JAZZ棚で見つけたチェロというのを一寸続けて書こうとおもっているから、これもその1枚、それもかなりしっかりしたアンサンブルのチェロの始まりです。
2曲目から5曲目までが“Imaginary Cities”という組曲で、タイトルだし、まさにメインのつながりだと思う。
1曲目が序章のような抑えたはじまりでから組曲Pt・1へ、整ったアレンジの上に流れるテナー、ここでの印象は先ず“抑制”。反対の言葉として“発奮”なんてのがあって、クリポタといえば、そちらがぴったりくるので、このアルバムその2極の上手い位置取りをしているアルバムだと思う。
2曲の直線の中に、フレージングとリズムを詰め込んだような、Pt・2、Nate Smithのドラムスのなんか、録音レベルは抑えているのだろうけれど、とどろきわっていて、Steve Nelsonの切れるようなVibなど、聴くほどに抑制したアレンジと熱帯びたリズム、フレーズがこれはこのレーベルだからの完成とうなってしまいます。
この序章から組曲の密度の高さは、これクリポタのインテリジェンスだなと思います。
Chris Potter (ts,ss,b-cl)
Adam Rogers (g)
Craig Taborn (p)
Steve Nelson (vib,marimba)
Fima Ephron (el-b)
Scott Colley (b)
Nate Smith (ds)
Mark Feldman (violin)
Joyce Hammann (violin)
Lois Martin (viola)
Dave Eggar (cello)
1.Lament
2.Imaginary Cities - Pt. 1, Compassion
3.Imaginary Cities - Pt. 2, Dualities
4.Imaginary Cities - Pt. 3, Disintegration
5.Imaginary Cities - Pt. 4, Rebuilding
6.Firefly
7.Shadow Self
8.Sky