古いチャノ・ドミンゲスのアルバムを見つけて買ったけど、まだチャノが完成する前だった。検索していたら、新しいアルバムが出ているのに気が付いた。コンサートの録音は2012年のものだから、「フラメンコ・スケッチ」の時と同じくらいで、「PIANO IBERICO」の一寸後の録音だろう。どちらもピアノ・ソロでこちらのアルバム7曲目で弾いている"Manteria”がイベリコの1曲目だった。
「PIANO IBERICO」が素晴らしいアルバムだったからこちらも素晴らしいだろうと想像したら、1曲目が素晴らしい。ジョン・ルイスの「ジャンゴ」が新しく息づいたというか、まさにフラメンコが息づいて、この1曲だけでも満足って「PIANO IBERICO」の時もそういっていた。
2曲目はキューバのEli seo Grenetと言う人の曲。ラテン調の格調ある曲は自体個性のある曲調。このアルバムは、これ以外チリのヴィオレータ・パラ、アルゼンチンのユパンキ、モンクが2曲で、"オーバー・ザ・レインボー”だからチャノが選択した確固たる個性ある曲のチャノの解釈になっている。それ自体がチャノ好きにはたまらない。
3曲目、ジャズ界きってのピアノの音の美しさを誇るチャノがモンクを弾くんだから、そして美しいモンク。
ヴィオレータ・パラの有名な4曲目、まさにフラメンコの歌い上げのようで素晴らしい。
5曲目はキューバの歌姫、マルタ・バルデスのこちらは美しいバラッド。6曲目もユパンキが歌いこむように、チャノが弾きこんでいくのが美しい。
7,8がチャノの曲で、7曲目はフラメンコ色が強く8曲目はちょっとラプソディー・イン・ブルーを思わせるクラシック色が入った曲。
9曲目はモンクの"Monk’s Dream ”アレッこんな曲だったっけというのはチャノとモンク二人分の演奏。
10曲目”Over the Rainbow”はキースも演るけれど、アンコールみたいな感じの、ちょっと改まってお別れの曲となった感じです。
久しぶりに全曲紹介と言いうことはお薦めです。
Chano Dominguez / Over The Rainbow
Chano Dominguez(p)
1. Django (John Lewis )
2. Drume Negrita (Eliseo Grenet)
3. Evidence (Thelonious Monk)
4. Gracias a la Vita (Violeta Parra)
5. Hacia Domde (Marta Valdés)
6. Los Ejes de mi Carreta (Atahualpa Yupanqui )
7. Manteria (Chano Dominguez)
8. Marcel (Chano Dominguez)
9. Monk’s Dream (Thelonious Monk)
10. Over the Rainbow(Harold Arlen)