JAZZ最中

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チェロ界の自由人 FOLK &BA-ROCK CELLO / GIOVANNI SOLLIMA

2024-12-04 16:11:17 | チェロ無難


しばらくチェロのアルバムを買っていなかったのでショップで見たらソリッマの新作があった。

ロックの有名曲を「新たに解釈」し、17世紀と18世紀のイタリアの作曲家たちの作品と組み合わせて無伴奏チェロで歌い上げるというプロジェクトだそうだ。それにソリッマ編曲の民謡がくみあわさている。
1曲目はアルメニアの民謡、ソリッマらしいちょっと粘るようなチェロで民族色強い演奏。
2曲目も民族色の強いソリッマの曲、途中ソリッマの雄たけびも入る。
3曲目がジミ・ヘンの”エンジェル”これがねっとりとエレキの感じが伝わる。
4曲目は民謡に戻って、5曲目がイタリアの古い曲。こちらまさに古楽の世界に変わる。
ロックの方は6曲目にニルヴァール、11曲目はカリフォルニアのスラシュ・メタル・バンド、スレイヤーの曲、そして15曲目がレナード・コーエン。
その間に17世紀や、18世紀の古曲が混ざる。古楽と現代との存在感ありかたを問う並びになる。
聞く方の感性の広さが必要かもと記述するよりか、これを楽しんで欲しい。
アルバムのタイトルからして飛んでいる。
100人チェロを主催したり、氷のチェロを弾いたり、こんどはBA-ROCK CELLOで、まさにソリッマ。
この人チェロ界の自由人、多くの音楽をそのまま受け入れる許容量とそれを自分のものとして表す技量を併せ持つ。
バロックとロックが同じ地平線に立つことを可能にしている。
まさに自由人、あなたは、これを楽しんで受け入れられる自由も持っているでしょうか。



FOLK &BA-ROCK CELLO / GIOVANNI SOLLIMA

ジョヴァンニ・ソッリマ(チェロ)
録音時期:2023年10月9-11日
録音場所:イタリア、Palazzo Santan Chiara, Tropea


01. アルメニア民謡=コミタス[1869-1935]:Krunk(ソッリマ編)
02. ソッリマ[1962-]:ファンダンゴ(原曲:ボッケリーニ)
03. ジミ・ヘンドリックス[1942-1970]:エンジェル
04. トレンティーノ民謡:Monsuziam(ソッリマ編)
05. ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントーニ[1636-1698]:リチェルカータ II~チェロ、またはチェンバロのためのリチェルカータ Op.1(1687)より
06. ニルヴァーナ:アバウト・ア・ガール
07. ジュリオ・デ・ルーヴォ[c.1700]:ロマネッラ
08. ルーヴォ:チャコーナ
09. ルーヴォ:タランテッラ
10. イグナシオ・セルバンテス[1847-1905]:失われた幻想 (ソッリマ編)
11. スレイヤー:レイニング・ブラッド
12. ジュゼッペ・クレメンテ・ダッラーバコ[1710-1805]:カプリッチョ第1番
13. フランチェスコ・コルベッタ[1615-1581]:シャコンヌ形式のカプリース(ソッリマ編)
14. ソッリマ:ラメンタチオ
15. レナード ・コーエン[1934-2016]:ハレルヤ
16. サレント民謡:サントゥ・パウル(ソッリマ編)



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