
メルドーの新しいアルバムが出るのは知っていた。久しぶりにショップで手にしたらやはり買うことにした。というのも最近のアルバムでメルドーをあまり楽しんでいないからだけれど、このアルバムがかなりの話題作になることは確かだし、聞いておかなけらば。
メルドーが子供のころにに親しんだプログレッシヴ・ロックの音楽スタイルを駆使して、彼の思索を表現したものだと思う。
私、プログレッシヴ・ロックをきちんと定義して聞いたことはない。ピンク・フロイドもキング・クリムゾンも好きなバンドでアルバムももっているけれど、かといって良いと思って聞いていただけだ。
初回聞き始めてみれば、ロックのヴォーカルに慣れていない耳にはなかなかなじめないところがある。まいったな~、難しいというのが初回の印象になった。でもまあ予想はしていた結果かもしれない。
ここであきらめてはしょうがないだろう。
まず出来ることとしてプログレッシヴ・ロックをガツンとあげて聞き直す。そうするとリズムがはっきりプログレの雰囲気、2曲目がとても楽しくなった。プログレとして聞けばいいか。Joel Frahmのソプラノもいいしね。3曲目はクラシカルで美しい。4曲目から6曲目の”コグス・イン・コグス”も変則リズムとムーグとの世界がこれもクラシカル系で面白いやとなってきた。
でもそのあとプログレ風が続いてアルバム・タイトル曲ぐらいから疲れてきて、ヘーゲルの『精神現象学』などといわれると、最後はやっぱりまいった~。
JACOB'S LADDER / brad mehdau
1 maybe as his skies are wide(Alex Lifeson / Geddy Lee / Neil Peart / Pye Dubois) 3:43
2 Herr und Knecht 7:48
3 (Entr'acte) Glam Perfume 5:45
4 Cogs in Cogs, Pt. I: Dance(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:11
5 Cogs in Cogs, Pt. II: Song(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:02
6 Cogs in Cogs, Pt. III: Double Fugue(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:31
7 Tom Sawyer(Alex Lifeson / Geddy Lee / Neil Peart / Pye Dubois) 7:44
8 Vou correndo te encontrar / Racecar(Alexander Bois / Casey Sabol / Jake Bowen / Matthew Halpern / Misha Mansoor / Spencer Sotelo / Thomas Murphy) 5:05
9 Jacob’s Ladder, Pt. I: Liturgy 1:27
10 Jacob’s Ladder, Pt. II: Song 11:30
11 Jacob’s Ladder, Pt. III: Ladder 4:19
12 Heaven: I. All Once - II. Life Seeker - III. Wurm ? IV. Epilogue: It Was a Dream But I Carry It Still
彼のプログレッシブ・ロック好きは以前から話には出ていましたが、今回なるほどと理解できました。
私のフロイドやクリムゾン好きの世界とは実はちょっと違うことも解りました。もともとプログレってきちっとした定義があるわけではありませんので、多岐にわたった中で、メルドーはプログレに現れた技巧的な面での興味と精神性に重点がありそうです。Gentle GiantsやYesの流れ、そしてRUSHの世界などからみても、複雑なリズム、変拍子、ポリリズム、複雑性のアンサンブルなど、これは西洋音楽の歴史も絡んできている世界であり、そして一方哲学的世界にも興味があったんですね。
私は極めて興味深かったです。
リンクさせてください ↓
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-85755d.html
リンク有り難うございます。この記事をかけるのは貴殿だけでしょう。貴殿のピンク・フロイドについての記事は大変勉強になっています。
私はBrad Mehldauのやることは否定するつもりもないですが,最近は活動の幅がどんどん広がっていて,原理主義のジャズ・ファンからはそのうち嫌われる存在になってしまうようにも感じています。
今回もプログレを素材にしつつ,やっているのは完全に自分の音楽って感じでした。様々な音楽を血肉としてしまうのがBrad Mehldauなのかもしれません。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2022/04/post-23217f.html
返事が遅くなって申し訳ない。
私原理主義でないので、このアルバムはうけいれられますが、こと哲学的とks、宗教学をベースにされると難しくなりすぎです。