JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

編曲を聴く Super Cellists / The Super Cellists

2022-11-10 22:53:17 | チェロ無難


バイオリンの高橋ちさ子はTVのバラエティの方がうでは良いみたいだけれど、12人の女性バイオリニストを集めた楽団など企画力も旺盛だ。彼女がチェリストを集めて結成させたのが10人のチェロストからなるザ・スーパー・チェロスツ。ちさ子の出るTV番組にもよく出演するので見たことがあるかもしれない。
そのグループがアルバムを出したので買ってみた。このグループ曲弾きなどもするし舞台うけのところもあるけれど,アルバムはどうだろうか。
リーダー格にあたる古川展生TVではニコニコ人柄も良いが、実は最近はバッハの無伴奏チェロ組曲集のアルバムをリリースする実力者なのだ。持ているアルバムを並べてみた。



  「NOBUO FURUKAWA plays ASTOR PIAZZOLLA」



「A SONG fOR YOU」



「CROSSOVER」

最初のはピアソラの曲集、次がポップスの曲集、次がベストだけれど尾崎豊や陽水などの日本のポップも加えている。普通そのような演奏はちょっと馬鹿にされるかもしれないが、聴くと佐野レベルの高さにまったく不快感はない。日本の多くの人にチェロの魅力を伝えるにに大きく貢献してきた人と思う。

そして今回のアルバム、古川自身が前におしでることはない。チェリストって、仲間を大切にする傾向があって、メンバー全員の調和をとった演奏になっている。そして曲目をみると、なんとまあべな選曲であるか。リベルタンゴ、 G線上のアリア ウィリアム・テル序曲、 白鳥、チャルダーシュである。だからこれはCDの売り狙いのためのアルバムだったとは言えない。
もう少し高貴な意思があると思う。チェロ・アンサンブルの魅力はそれほどまでには浸透していないが、実に楽しく、美しい。(こちらも経験している)
まさにそれを多くの人に楽しく聞いてもらうがための選曲なのだろう。
そして、このアルバムの聴きどころは実は一人のチェリストにある。根場―の小林幸太郎である。1991年生まれの桐朋音大チェロの首席卒業者だ。



これまでいくつかのコンサートで会ってきているが、チェロ・アンサンブルの編曲を多く手掛けてきた。今回このアルバムでも12曲のうち9曲を彼が編曲している。それをよしとするチェリストからの信頼があるからなのである。彼の編曲で聞いていると、書くパートのチェリストが実にうまく活躍の場所を得ている。チェリストにとって実に気持ちのよい展開なのである。

ということでべたではあるば、逆にこのチェロ・アンサンブルで編曲をあじわうのが、このアルバムの醍醐味だと思う。そこに注意を以って聞くとこれは、これよく作ってくれましたとチェリスト(?)は思う。
地味かもしれないけど幸太郎君、これからもがんばってね。





Super Cellists / The Super Cellists

■スーパーチェリスツ・メンバー
江口心一 Shinichi Eguchi
大宮理人 Yoshito Omiya
奥泉貴圭 Takayoshi Okuizumi
小林幸太郎 Kotaro Kobayashi
佐山裕樹 Yuki Sayama
中条誠一 Seiichi Nakajo西方正輝 Masateru Nishikata
西方正輝 Masateru Nishikata
古川展生 Nobuo Furukawa
森山涼介 Ryosuke Moriyama
山本大 Dai Yamamoto

1. リベルタンゴ(A.ピアソラ/小林幸太郎 編曲)
2. G線上のアリア(J.S.バッハ/小林幸太郎 編曲)
3. ウィリアム・テル序曲(G.ロッシーニ/W.トーマス=ミフネ 編曲)
4. 白鳥(C.サン=サーンス/小林幸太郎 編曲)
5. チャルダーシュ(V.モンティ/小林幸太郎 編曲)
6. 舞踏会の美女(L.アンダーソン/小林幸太郎 編曲)
7. ラ・クンパルシータ(G.M.ロドリゲス/小林幸太郎 編曲)
8. 「カルメン」組曲第1番〜前奏曲(G.ビゼー/小林幸太郎 編曲)
9. カルメン幻想曲(G.ビゼー/W.トーマス=ミフネ 編曲)
10. エレジー(古川展生/小林幸太郎 編曲)
11. 2年ぶりの春(西方正輝)
12. 鳥の歌(カタロニア民謡/P.カザルス〜小林幸太郎 編曲)

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またまた驚いた SEISMIC SHIFT / JHON ESCREET

2022-11-08 09:21:36 | 聞いてますCDおすすめ


ジョン・エスクリートが新しいアルバムをだして。それが初のピアノ・トリオ・アルバムだということでこれは買わないとと思った。エスクリートのアルバムはこれまで2枚保有していて、どちらもその才能の素晴らしさに記事にしている。
最初のアルバムは2011年で、若さもあるころだけれど、そのうまさに驚いた。



EXCEPTION TO THE RULE

もう一枚が「SABOTAGE AND CELEBRATION」で、このアルバムで、この人は時代のトップ・ポジションに行くと感じました。



SABOTAGE AND CELEBRATION

そして今回のアルバムですが、聴いてみてすごいので、またまた驚いた。
ほかのもとサブスクでみたら今年の初めにリリースされたアルバムがありました。今回のアルバムとはまるで違うエレクトロニクス系のものでしたがこちらもいい、この人、実に多才です。



「Cresta」

今回のアルバムはピアノ・トリオ・アルバムでメンバーはエリック・レヴィス (ベース) とダミオン・リード (ドラムス) と3人。
1曲目、音が出始めてびっくり、フリー系とは思っていましたが、これが素晴らしい。久しぶりにガツンと来ました。衝撃としてはセシル・テイラーの「ユニット・ストラクチャー」を思い出してしまいました。
2曲目は変わって抒情的(1曲目に比べて感じただけ)な曲になっています。ドラムスのダミオン・リードがフリーもこうゆうのも叩けるし、若々しくて気持ちが良いドラムスです。エリック・レヴィスもハードなワークには最適です。
3曲目は再びフリー系と続いていき、5曲目などは主流系ですから、いい塩梅に充実している感じです。
6曲目はベース・ソロからでそれぞれの技も聞けるようになっていて、このメンバーでトリオとしてはしばらく固定じゃないだろうか。
ミステリアスな曲が合ったりで、ちょっとへんな言い方だけれど、スリラー映画を見ているようドキドキ感がある。それでいて、しっかりと構成された演奏と思われる。
エスクリートは100人のピアニストの一人にしているけれど、この一枚はこちらに変更だな。


SEISMIC SHIFT / JHON ESCREET


John Escreet (p)
Eric Revis (b)
Damion Reid (ds)
Recorded at Big City Recording Studios, Granada Hills, CA (January 21-22, 2022)

1 Study No. 1
2 Equipoise
3 Outward and Upward
4 RD
5 Perpetual Love
6 Digital Tulips
7 Seismic Shift
8 Quick Reset
9 The Water Is Tasting worse












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一番昔のJoeだった。 BUT BEAUTIFUL / Kenny Barron Joe Locke

2022-11-06 15:36:07 | 聞いてますCDおすすめ


サブスクで一人のミュージシャンを選んでいろいろなアルバムを聴いているけれど、本日選んだのはケニー・バロンだった。そこでいいなというアルバムがあったので注文した。ヴィブラフォーンのJoe Lockeとのデュオ。steeplechaseで録音は1991年とけっこうふるいけれど、最近再発されたみたい。
ゲーリー・バートンが引退してしまったので、ヴァイブの音を最近聞いてなかったので、何とも心地よい。
ジョー・ロックもまだまだ若いころで、演奏されているのもスタンダード。まだジョー・ロックの個性がつよくなくて、ミルト・ジャクソンの影響が出ているのがわかる。ケニー・バロンがとてもいいバックをつけてくれている。
ジョー・ロックはこの後ジェフリー・キーザーと相性がよくとアルバムを作っている。そちらも並べて聞いてみた。
3枚もっていて2005年の「love in seattle」2006年の「SUMMERTIME」2011年の「VIA」



VIA」はかなりの気に入ったアルバムだった。
古いジョー・ロックもいいけれど最近のもききたくなったので、ちょっと良さそうなのをもう一枚注文しよう。

BUT BEAUTIFUL / Kenny Barron Joe Locke

JOE LOCKE (vib)
KENNY BARRON (p)
Recorded August 1991

1 On A Misty Night
2 You Don't Know What Love Is
3 Spring Is Here
4 Single Pedal Of A Rose
5 But Beautiful
6 The Island
7 Nancy With The Laughing Face
8 I've Grown Accustomed To Her Face
9 My Foolish Heart
10 Stolen Moments




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次が来た VOYAGE IN TIME / ENRICO PIERANUNZI ・ JASPER SOMSEN

2022-11-04 13:25:53 | 聞いてますCDいいと思う


Enrico Pieranunziは、多くのミュージシャンを応援する活動をしていると思う。
今回のアルバム、まさにヨーロッパのジャズ界を応援していると思う。
そのアルバムが自分の名も冠しているけれど、連名のJASPER SOMSENとのアルバム。



JASPER SOMSENは1073年生まれのオランダのベーシスト、正統的なベースラインと、欧州特有のメロディ・ベースを合わせる奏者のように感じる。
最初にあったのがEnrico Pieranunziの「live at theter guteresloh」,2015年8月29日ドイツ-ギュータースローのTheater Güterslohでのライヴ録音。



ドラムスのチェカレリとベーシストを集めてのフェスでの模様、ベーシストを新たなメンバーとして入ってもらいましたというような感じで紹介します。

今回はこの、バーシスト、JASPER SOMSENに注目、このベーシストこの後ドラムス、チェカレリ、ピアノがジャン・ミッシェル・ピルクのでの自分のアルバムを出します。



すべて自分の曲で、コンポーズザーの才があるということでしょう。

その後再びエンリコのアルバムに登場します。2018年の録音でここではSOMSEN、1,2、5曲目の自作を提供して存在感を高めました。



この「COMNON VIEW」の記事を書いたのですが、そこではエンリコの付き合うベーシストをならべて、このSOMSENは次が絶対あると予測しました。
それが、このアルバム、同じレーベルからですからあたり前かもしれませんが、今回はエンリコとのデュオとなりました。それも前曲SOMSENの曲になっています。

曲名を見ると、サムセン作ですがパヴァーヌ、メヌエット、クーラント、サラバンド、シシリエンヌなど、クラシックのバロック音楽の舞曲がタイトルに付けられており、そのイメージが曲になっている感じです。
エンリコ自体もクラシックが得意なわけで、うまい塩梅でアルバムが出来上がりました。
最初の出会いで、技量をみとめ、次にアルバムに呼んで、その作品を3曲採用、そしてこのアルバムになったわけです。
たぶん、いい曲書くねと認められ、曲が纏まったら一緒にお願いしますとお願いされていたのでないでしょうか。共演の流れをみていると、そんな想像をしてしまうのも楽しいです。
前作の時に、”次もある”と書いたことがあたって、気分は良かったけれど、この次は予想つきません。
でもまだ続きそうな二人です。

VOOYAGE IN TIME / ENRICO PIERANUNZI ・ JASPER SOMSEN

Enrico Pieranunzi エンリコ・ピエラヌンツィ (piano)
Jasper Somsen イェスパー・サムセン (double bass)
2022年オランダ作品

1. Pavane (3:51)
2. Menuet (4:31)
3. Ballade (4:47)
4. Sicilienne (3:53)
5. Sarabande (4:50)
6. Valse (3:51)
7. Air (4:48)
8. Courante (3:38)
9. Finale (5:06)


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モリコーネを知らなくても MORRICONE STORIES / STRFANO DI BATTISTA

2022-11-01 09:34:40 | 聞いてますCDおすすめ


ネットで一人のミュージシャンを選んで,ランダムに演奏を聞くのがブームになっている。選んだミュージシャンで面白いのが聞けると今日はついてると思う。Stefano Di Battista を選んだら結構いい。演奏の中の最近のアルバムでモリコーネの作品集を演っているのがあった。モリコーネを結構集めているので買ってみた。バティスタの隣を歩いてるのはセカレり爺だしね。
1曲目Fred Nardinのピアノバックにバティスタが美しいソプラノで始まる。まずこのピアニストを知らなかったけれどなかなか良さそう。2016年ジャンゴ・ラインハルト賞を受賞したいフランス人で、フレッド・ナーディン、1987年生まれの35才だそう。
2曲目もちょっと曲調がにている、ソプラノの演奏。口笛が入るところモリコーネだなと思う。
3曲目も知らない曲だけれど、雰囲気のあるソプラノ、4曲目はアルトでちょっと小粋なジャズの曲という感じ。
5曲目になって、知っている曲『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のテーマになって落ち着く。アルトでしっとりと吹いてくれてとてもいい。そういえば知っている曲はあまりない。これと11曲目の”ガブリウェルのオーボエ”と12曲目の『続・夕陽のガンマン』ぐらい。
モリコーネのヒット集みたいなアルバムを折ってきて比べてみた。



このアルバムCD3枚組でモリコーネの曲が60曲入っている。



上記の知っている3曲以外、3曲目、6曲目、10曲目があるだけで半分の6曲が、あまり知られてない曲、ところがこれが一曲が多い。7曲目も良い音色のピアノをバックにオーボエがクラシカルなメロディで格調がある。9曲目などは未発表の曲がけれど、ソプラノでこれも美しい。ということで、有名じゃないけれど、とても良い曲が選ばれていてそこが良い。
セカレリとベースのソレンティーノはサポート色が強いけれど10曲目は、ドラムス、ベースとしっかりジャズになって、ピアノもソロがいい。魅力的なジャズ演奏になっている。
そして『ミッション』『続・夕陽のガンマン』とやっぱあり落ち着くという気持ちの良いアルバムだった。

MORRICONE STORIES / STRFANO DI BATTISTA

Stefano Di Battista (alto & soprano saxophones)
Fred Nardin (piano)
Daniele Sorrentino (double bass)
Andre Ceccarelli (drums)

1.Cosa avete fatto a Solange [What have you done to Solange?『ソランジェ 残酷なメルヘン』マッシモ・ダラマーノ(1972)]
2.Peur sur la ville [Fear over the City『恐怖に襲われた街』ジャン・ポール・ベルモンド(1975)]
3.La cosa buffa [『家庭教師』アルド・ラド(1972)]
4.Veruschka [『ヴェルーシュカ』フランコ・ルバルテッリ(1971)]
5.Deborah's Theme [Once Upon a Time in America『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』セルジオ・レオーネ(1984)]
6.Metti, una sera a cena [『ある夕食のテーブル』ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ(1969)]
7.Apertura della caccia [1900『1900年』ベルナルド・ベルトルッチ(1976)]
8.Il grande silenzio [The Great Silence『殺しが静かにやって来る』セルジオ・コルブッチ(1968)]
9.Flora (未発表曲)
10.La donna della domenica [The Sunday Woman(原題: La donna della domenica) ルイジ・コメンチーニ(1975)]
11.Gabriel's Oboe [The Mission『ミッション』ローランド・ジョフィ(1986)]
12.The Good, the Bad and the Ugly [『続・夕陽のガンマン』セルジオ・レオーネ(1966)]
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