「海の都の物語」のサブタイトルは「ヴェネツィア共和国の一千年」。
これらタイトルを眺めただけで、壮大な一千年の海洋国家の興亡史があぶり出される思いをするだろう。
こういう本をどう分類したらいいか、わたしは困惑する。
「歴史ドキュメンタリー」とか「歴史ノンフィクション・ノベル」とか書いてみても、据わりが悪いのだ。
人間とはどういう存在であるのかを追究しようとしたら、国家とはなにかを理解しなければな . . . 本文を読む
《近隣国と仲良くあるべきだろというのは日本人だけだ。近隣とは常に問題があり、摩擦が起きないという方がおかしい。日本人はこれからも絶対の友好はないものだと思えばいい。しかし近隣国ゆえの突破口はある。それは経済関係がより緊密ということだ》
塩野七生さんが、母国を去って、どれくらいの時が流れたのだろう?
塩野さんの世界観、人生観は、超辛口の酒に似ている。甘さがまったくないとはいわないが、それは必要最小 . . . 本文を読む
「ローマ亡き後の地中海世界」をもうすぐ読みおえるけれど、おもしろさ抜群(^^)/
中世地中海は、キリスト教対イスラム教の果てしなき闘争の舞台だったのだ。
フィレンツェ存亡の時期を取り上げた「わが友マキアヴェッリ」も読んでおこうかな♪ まだ文庫化されていない「十字軍物語」も第1巻だけ買った。
国家や権力についてこのように語れる作家は、いまの日本にとってはとても貴重である。司馬遼太郎さんがいなくなっ . . . 本文を読む