昨日、出かけたさきで、小一時間あまりついで写真を撮った。
なんだか、ちょっとした気まぐれで、モノクロを撮ってみよう・・・という気分になって、何十枚か撮影した。
それを眺めていたら「いまは昔」という、街歩きシリーズの姉妹編が生まれてきた。
写真には、わたしの意識と無意識が映し出されている。
「おやおや、どんなものに眼がいくのだろう」
終わりの光景。
あるいは街角が発信する、ささやかなサイン。
カラーで撮って、それをモノクロ変換するのではなく、モノクロームで見てやろう、撮ってやろうとすると、おやおや、街がモノクロームに見えてくるふ・し・ぎ。
カラーだと、どうしても「色のうつくしさ」に対する反応が敏感になるが、当然ながら、モノクロはそうはいかない。 . . . 本文を読む
前橋市にある不動産事務所は、西側を向いている。
夕方、仕事のあいまに、ふと顔をあげると、西の空が茜色にそまっている。
「ああ、もうこんな時刻なのか・・・」
状況が許せば、クルマを5~6分走らせ、利根の川岸へ出かける。
大げさにいえば、空のグラデーションが、息が止まるほど美しい(^_^)/~
そういう日は、大抵寒風が吹いている。
クルマからおりて、何分か川岸を歩きまわる。
「だめだ、寒すぎる。コートかジャンパー着てこなけりゃ、長い時間、こんなところにはいられない」
クルマにもどって、エンジンをかけ、暖をとりながら、夕焼けの空を、その茜色から、深いマリンブルーへと落ち込んでいくグラデーションを眺めている。
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「草木図譜」の番外編として企画した「晩秋の彩り 2011」が100枚に達し、一区切りつけることにした。
いままで、たいして眼を向けようとしなかった、向けてこなかった、身辺のささやかな光景である。この「ささやかな」というところに、意味を見いだしている。風邪気味で鼻水すすりながら、けっこう、あちこちを歩きまわった。
ノコンギク(この花の美しさに目覚めた秋)
はじめはマクロレンズのみでいこうとしたが、後半は何枚か、LX5の画像をくわえた。
LX5は、高級コンパクトというジャンルに入る、いまでは少数派となったCCD機である。
この機種は、オート・ホワイトバランスにすぐれていて、コクのある上品な発色をする。
CCDの特性と、画像処理エンジンのバランスがうまくとれていて、逆光、半逆光の場合など、透明感があって、ときに「ちょっとキレイすぎやしないか!?」と不安になる(笑)。
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永井荷風は森鴎外を「先生」と慕っていた。
しかし、いま、彼がどのくらい読まれているかは、大いに疑問がある。
芸者話などがたくさんあって、そういったものはすでに滅亡してしまった文化なので、いまの世代には、馴染みにくい。
昭和20年代後半に生まれたわたしですらそうなのだから、若い世代なら当然だろう。
鴎外は11歳で東京帝大に入学した、破格の秀才である。医学博士であり、文学博士である。公務員として出世の頂点を極め、陸軍軍医総監になり、その後、帝室博物館(現東京国立博物館)等の館長・総長を歴任した。 . . . 本文を読む
たまに自分が撮ったのに、よくわからない被写体がある。
「なぜ、こんなものを写したんだろう?」
人は、つねに「意味のあること」だけをやっているわけではないし、健康にいい生活ばかりを送れるわけではない。
まあ、ある種のエピキュリアンなのだろうが、享楽の仕方が、やや変わっている。
マイノリティーである。サッカーだの、ゴルフだの、行楽地への旅行だの、趣味の園芸だのには、ほとんど興味がない。
昨年の10月からはじめているのは、「街角小景」を集めること・・・と、表現してはみるが、これも、どうもしっくりこないのは、なぜだろう。
小さな旅であることは、まちがいない。
その一瞬だけ、タイムスリップしている。
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もっと遠方へ足をのばそうと思っていたが、まえの日に、友人とお酒をくみかわしながら、遅くまで飲んでいたので、すっかり寝坊(=_=)
しかし、さて、どうしようかな?
とりあえず、mixiに日記をアップして・・・と。
なことをやっていたら、11時になってしまった。
そんなこんなで、伊勢崎市境町(旧佐波郡境町)へいくこととなった。
たいして期待せずにいったせいか、エンジンがかかってからは、いつものように愉しく撮影できた(^_^)/~
かつて、住宅の営業マンをしていたころ、このあたりも、何回か出かけて、町の風情は知っている。しかし、あれから、15年、20年という時が流れたので、どうなっていることやら――という気分であった。
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過去の、あるいは現役の有名作家は別として、わたしが写真を撮っていくうえで、師匠とお呼びしている方が三人いる。
「はぐれ雲」のメンバーだったAさん、Hさん。
それから、この方「かぜくさ」さん。
私の回り道
http://nono22.sakura.ne.jp/
2003年5月21日開設とあるけれど、記憶をたどってみると、その掲示板へ遊びにいくようになったのは、2005年の後期ころ・・・ではなかったろうか(?_?)
わたしのホームページ「メディアプラネット」が、まだ動いていて、mixiには参加していなかった。たいへんにぎわっていた掲示板は、その後廃止。
偶然ご本人と西上州でお遇いできたとき「掲示板はそろそろやめようと思うの。体力的にも、物理的にも、これ以上は運営できそうにないから」とおっしゃっていた。 . . . 本文を読む
夕方は晩飯をつくるため直帰するか、本屋さんに引っかかっているか・・・で、あまり時間がない。
しかし、この時季ともなると、夕暮れの訪れがはやくなり、仕事中に、マジックアワーに遭遇したり、夜間撮影のシャッターチャンスが、目の前にやってきたりする。
トップにあげたのは、会社へもどる途中の街路。右の店舗は、本屋さん(小型)。
クルマをこの本屋さんのPに駐車し、ニコンD7000と35mmF1.8レンズで、手持ちプログラム撮影。ISO3200、補正+0.3。絞り、シャッタースピードなどほかの設定は、急いでいたので、覚えてはいない。
数年前までは、こんな写真は、三脚がなければ、とても撮影できなかった世界である。
わたしのようなベテランは、まずそのことに感動している(笑)。
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この秋、カメラメーカー各社の新製品がほぼ出そろった。
最後にお目見えしたのが、キヤノン、パワーショットS100。
1.7型の撮像素子を搭載したS95の評価はいまだに高く、売れつづけているが、
さらにパワーアップして、高感度特性がよくなったようである。
夜の領域を切り開く、デジタルカメラの新製品。
わたしがいちばん注目しているのは、オリンパスPEN軍団はさておき、ソニーのNEX5と、FUJIのX10ということになるが、さてさてどうしたものか、いつのタイミングで「買う」かとおもって、先日「アサヒカメラ」を手に入れ、昨夜は帰りがけに、ためらっていた「日本カメラ」も・・・。 . . . 本文を読む
写真も人生も、明と暗のつづれ織り。
友人、知人の禍福のありようを見聞きするにつけ、年齢相応の感慨をもよおす。
「そういえば、あいつの墓参りには、いっぺんも出かけていないぞ」
夢に登場したことで、ふと思い出し、呵責の念に駆られる(=_=)
夢の中で、彼は少しも年をとってはおらず、幸せそうな微笑をうかべて、たばこ屋の角を曲がり、その向こうへと消えていく。
「あ、ちょっと待って。――待てよ」
あのときのあの姿が、彼を見た最後になった・・・なんてことが、当然ありうるし、あったのである。
明があれば、それに寄り添うがごとく、暗がある。 . . . 本文を読む