子どものころよく遊んだような場所へいって「あれれ、こんなに狭い場所だったか?」と意外に思った経験はないだろうか?あるいは遊園地の遊具や、坂道や、その周辺の建築物などの風景。それはそういった場所が狭くなったのでも、高さが縮んだのでもなく、こちらが大きくなったのである。あるいは「ガリバー旅行記」という書物は、子どものころは、単なるファンタジックな童話だったが、大人になってから読み返すと、まことに辛辣かつグロテスクな、社会・政治風刺となっていることに気がつく。
人はほんとうは自分の身の丈に合わせて世界を眺め、それを絶対的なものと思い込む(~o~)いまはタチアオイの花が咲くシーズン。この花はいまではわが家では絶えてしまって見ることができないけれど、小さかったころ、屋敷の門口に、かなりの数が咲いていて、“あのころに時間”に連れ戻してくれる花のひとつ。
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いろいろな被写体がある中で、わたしがひそかに「すきま写真」と呼んでいる一群の写真がある。まあ、あえてそういったジャンルを分けて考える必要はないのだけれど、「へへえ」とか「ほう」とかいいながら、ほんの一瞬立ち止まり、レンズを向けてそういった光景をすくい撮ってみる。
トップの一枚もそうだけれど、たとえば、こんな写真。「シニカル」だったり「けなげ」だったり、「なんだ、こりゃ?」だったり、名状しがたいイメージの断片だったりする。よく知られたものに、赤瀬川原平さんの「路上観察」がある。あれも「すきま」の中にユーモアを見いだした世界だし、街の無意識をさぐろうとするユニークな試みであった。
「犬も歩けば棒にあたる」ではないけれど、ほんのわずか視点をずらすと、見えていたものが消えてしまう(^^;) . . . 本文を読む
根が凝り性なせいか、フィルムにはまると、デジタルと同じように、ついたくさんの写真が撮りたくなる。すると、コストの問題がのしかかる(;_;)
現在の使用比率は10:1くらいだろうか? むろん10がデジタル。それでもたとえばブローニーフィルムを使い、現像し、フィルムスキャンすると、けっこうな出費となる。プリントまで手を広げたら、とてもとても――たばこや酒を断ったとしても、お財布がもつかどうか(?_?) もたないだろう。・・・というわけで、ブローニー、35mmとも、撮影のペースを少しダウンさせることにした。集団「はぐれ雲」をやっていた時代と比べると、年収は半分以下に下がっているし、プアマンたる三毛ネコさん、このままでは、とても二泊三日の青森撮影旅行になど、いけるわけがない(=_=)
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夕方、会社へいこうとしたが、その気力がわかない。閑散期なので、急ぎで片づけなければならない仕事はないし、アポもない・・・。というわけで、郊外へ移転してしまったハローカメラへお邪魔してみた。かつて町中にあったころ、2、3回出かけている。店売りではなく、1円スタートのヤフーオークションで群馬県では有名なお店。社長のWさんが、大きなビーチパラソルの下のテーブルにいらして、白い布を敷いた背景を利用し、オークション出品用の小物類を撮影中。ガラスケースの陳列品の中には、興味深い機材がいくつかならべてあり、女性スタッフが数人、パソコンの画面とにらめっこしていた。わたしがショーケースをのぞき込んだり、機材を手にとって品定めしたりしていると、おいしいアイスコーヒーが出てきた(^_^)/~ さすが!
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6月24日(日)、前橋市のグリーンドームの地下イベント会場で開催された、群馬県写真材料商組合主催の中古カメラ市にいってきた。毎年開催されているけれど、わたしはたぶん、10年ぶりといったところだろうか(^_^)/~中古カメラそのものに対する関心が失せていたからである。
ハッセル、ローライ、ライカ、Sマウントのニコンなど、高価なカメラはガラスケースの中だが、それ以外はさわり放題。「買う」というより、過去のさまざまなカメラを、いじり倒しにいくようなものである(笑)。会場はこんな雰囲気。黄色いカゴのまえをこちらにやってくるのは、前橋Wカメラの社長Wさん。この人がやっている中古カメラショップで、わたしはこれまで10台くらいのカメラ、10本ほどのレンズを買い、それと同じくらいのものを売っている。
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町歩きをし、街角に立ってカメラを構えるとき、わたしの脳裏をときおりかすめる一人の写真家がある。いや、ほかにいない・・・というのではないが、ここでは一人ということにしておこう(笑)。以前にも書いたことがあるから「ああ、またか」とお思いの方もおられるだろう(^^;)その人物の名は、ウジェーヌ・アジェ(1857~1927年フランス)。この人物と、最初にどこで出会ったのか、よく覚えていない。中平卓馬さんの本だったか、伊藤俊治さんの本だったか――あるいは、「アサヒカメラ」のなにかの特集号だったか?アッジェやエバンズ、あるいはロバート・フランクとの出会いが、それまで前田真三さんばりの風景写真を撮っていたわたしの意識を、180度転換させたのであった(=_=) . . . 本文を読む
いつかも書いたことがあったが、不動産業をしていると、仕事柄じつにいろいろな人種・人物と出くわす。いちいちそのエピソードを書きとめていたら、キリがないので、めったに書かない。笑える話より、困った話が多いから、読まされるほうは、おもしろくもなんともないだろう。1ヶ月ほどまえにわたしが入居させた女性の居所を確認しに、刑事がやってきた。小学一年生の男の子と、三歳の女の子をつれた母子家庭。仕事は派遣業で、収入は低いが、家賃保証会社の保証がついたので、入居を許可した(=_=)いったいどんな犯罪の容疑なのか?過去にもこういったことは数回あったし、入管事務所の捜査官十人ばかりが、あるフィリピン人の身柄確保のため、一日中張り込みをしていたのに、本人は逃亡して、騒いだだけで終わったということがあった。
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自転車がある街角を意識して撮るようになったのは、いつからだろう。
はっきり覚えてはいないけれど、過去のアルバムを見返していると、かなりの頻度で、「自転車がある街角」が登場する。これはたぶん、わたしにとっては、なにかの表徴なのだ。そこに、人のにおい、生活のにおいが、濃厚にただよっている。真新しい自転車。こわれた自転車。さっき止められたばかりの自転車だってあるし、もう何日も、あるいは何週間も放置されている自転車だってある。フォトジェニックな存在感が、そこにある。
それは・・・それはおそらく、わたしが「歩いて」いるからだろう。
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昨日出勤すると、事務所にツバメが飛び込んできた。わたしはよくたばこを吸うので、観音開きのガラスドアは開けておくことが多い。はじめ一羽、しばらくしてもう一羽。どうやら番のようで、カーテンレールの上にちょこんと止まって、囀りかわしている。カーテンレールは、窓・ドアあわせ、4カ所ある。エアコンの室内機の上にも止まる。「ここがいいんじゃないか?」とオス。「うーん、だめだめ。こっちがいいわ。安全だし、部屋の中がよく見渡せるから」「こっちだっていいぞ。ほらほら、正面の出窓から、畑が遠くまでよく見える」ツバメの夫婦は室内をあっちへいったり、こっちへいったり飛び回る。オスのほうは、ホバリングも得意で、メスよりすばやく、ツーイと一直線にやってきては、パタパタ羽ばたいて、カーテンレールに止まる。
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それほどメジャーとはいえないだろうが、プロ、アマチュアを問わず、写真家の中には、廃車を好んで撮影する人がいる。廃車そのものをクローズアップして撮るというより、廃車のある風景。これがなかなかフォトジェニック!まあ、わたしの場合、廃車だけを集中して撮影しているわけではなく、街角のオブジェなら、興がおもむくまま、なんでも撮る。撮ってから、おもしろそうなものだけセレクトして、日記にアップしていく。街角にはいろいろなギャラリーが今日もオープンしていた。大風一過、フェーン現象で、空は秋空のようなうろこ雲。気温は30℃をこえた(^^;)蒸し暑さ、全開!所用をかかえていたので、あちこち立ち寄ったあと、榛名山麓にある、旧榛名町(現在は合併し高崎市の一部)を、カメラをかかえてぶらり旅。
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