クラシック音楽熱にとり憑かれたことが、過去に二回あった。
一度目は高校のころ。まだLPの時代で、廉価版をあさって、3、40枚のレコードを集めた。いまもそうだが、曲目をあげるのもはずかしくなるような、ごくオーソドックスな定番ばかり。きっかけはなんだったのだろう?
小学校のころから、群馬交響楽団による「移動音楽教室」が、たびたびぶち抜きの教室や体育館で開催され、それが下地になったうえ、昔はなからずどん . . . 本文を読む
中西さんは、以前「なぜ国家は衰亡するのか」(PHP新書)を読んでいる。
高坂正堯さんの高弟で、イギリス留学経験がある。ヨーロッパ外交史を専門とし、マスコミなどでは、高坂さんの後継者として紹介されることが、かつては多かったようである。
名著といわれる高坂さんの「文明が衰亡するとき」は7、8年まえに読んでいるけれど、もうあまり覚えていない。
本書は、もしかしたら、いや間違いなく「文明が衰亡するとき」に . . . 本文を読む
平成10年の刊行なので、もうずいぶん古い本になってしまった。
福田和也さんは、知る人ぞ知る保守論客の一人。
1993年に「日本の家郷」で三島由紀夫賞を受賞しているので、
はじめは文芸評論家として出発している。
しかし、その後かなりの本を出しているけれど、文芸批評というより、
こういった「論説」本が多いように思える。
本書は3つの章に分かれている。
1.「こどもの人権」というまやかしの大合唱を討つ . . . 本文を読む