(撮影 2016年)
ゆあーんゆよーん
ゆやゆよんと ブランコはゆれる。
十歳の坊やだった中也をのせてゆれる ゆれる。
おや 水平線がかたむいているね。
牛が七頭 八頭と群れて
おいしそうに草を食んでいる。
中也はなぜ悲しいのか
そういう宿命のもとに生まれたからか?
自分から不幸を招き寄せたんだ と
友人たちがそう証言している。
ゆあーんゆよーん
ゆやゆよん とブランコはゆれて
ニヒ . . . 本文を読む
ことばを操っているのか
操られているのかわからなくなる。
利根川はいつも流れていて
流れがとまることはない。
ことばも同じように流れている。
きみのこころの底をたっぷり水びたしにして。
意味という砂をそうして運んでいく。
「われはもと無用の人
これはもと無用の書物」
朔太郎を読んでいると
ぼくまで昏く 自虐的なっちまって
うずくまりたくなる
ことばの座布団の上に。
長くすわっていると そこに欲 . . . 本文を読む
ものすごい雷雨。
ぐんまでは雷は昔は“名物”といわれたものだが、近年ではめっきり少なくなった。
これまでパソコンを3台も壊された経験があるので、雷雨がくるといささか緊張(。-ω-)
ゴロゴロ、ドカン! と地鳴りがして近くに落雷があった模様。
駐車場に止めたクルマの窓を閉め、おとなしくしていたけど・・・。 . . . 本文を読む
このタイトルにひかれて読みはじめた。海外の小説を20冊ばかり買いこんで、「さて、読まなくちゃ」とかんがえてはいるのだが、どーゆーわけか、フィクションにはこの1-2年、手がなかなかのびない。
中央アジアの世界史。
何冊かはこれまで読んでいる。しかし、この地域の歴史はわかっていることより、わかっていないことの方がはるかに多いのである。
ラクダを眺めるのに、針の穴(孔)を通してみるようなもの(´Д` . . . 本文を読む
ひと口に評してしまえば、戦後政治史入門編、読む年表である。
よいとか悪いとかいっても仕方がない。政権交代がどのようになされたのか、大づかみに素描してある。それだけではなく、最初に歴代首相の一覧、巻末に国会議員選挙の結果のデータがある。
年表的なので、超特急である。佐藤栄作さんも田中角栄さんも、3~4ページで片づけられている。
しかも、本書の刊行年月日が2010年ということなので、2011年以後の . . . 本文を読む
コンビニ帰り、少し遠回りしたら、何やら大きな鳥の影。
助手席の望遠ズームをすばやくかまえてのぞいたら「わお、キジ!」。
オスはときおり見かけるけれど、メスはめずらしい。用心深いですからね(^^♪
背景は老人収容施設の壁。
衣裳デザインが似ていなくもないスズメたちと比べると、その大きさにびっくりする。 . . . 本文を読む
(ジョウビタキ♂ 2015年2月)
老いてよろよろと歩くアヒルのように
立ち居振る舞いを変えるたび
きみは顔をしかめながら近く
・・・ではなく遠くを眺めるように目をほそめる。
そうすれば二十歳のころのあの夏に帰れるとでもいうように。
親しかった友人が二人亡くなって
身辺ががらんとしてしまったな。
美人だった女の子も皺だらけで
犀のように角をふりふり突っかかってくる。
「あんたねえ . . . 本文を読む
妄想のはらわたに火薬をつめこみ
さびしい野原に古ぼけた大砲をひきずりだして
どおぼん どおぼんとうってゐようよ
萩原朔太郎「大砲を撃つ」より
朔太郎にそそのかされて
こんな野原までやってきた。
地はみどりだが空は銀色
右が利根川。
ほらほらきみのこころからあらわれた 色鮮やかな笹船がいったりきたり
この銀色の空の下を。
パリではなくここは前橋
ニューヨー . . . 本文を読む
(左改版、右旧版)
ドーデーの「風車小屋だより」(岩波文庫)の待ちに待った改版が、ようやく刊行された(^^♪
桜田佐さんのあとがきをふくめ226ページだったのが、文字がやや大きくなって278ページ。
それに有田英也さんの解説、年譜つき。そのほか表紙の風車の挿絵が変わり、ばったがバッタとなるなど、表記の見直しもなされている。
この本は100円コーナーにあったので、見つけると買い、また買い . . . 本文を読む
引き戸のすきまからちらりと姿をのぞかせた
長いひげをたくわえた神様がきみの神様だろう。
あちらからきみが もっと不幸せになるのを見ている。
ゆっくりと斜面をずり落ちていくように
年をとって
きみはさらにつまらない人間になり
ムンクの叫びのようなひしゃげた顔をして
こころの底では世界を呪っている。
「終わりが近づいてきたね」
隣にいる人にそういってみる。
するとその人がまた隣の人に
同じことをい . . . 本文を読む