二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

長いあいだの懸案だった本を読む ~佐藤さとる「だれも知らない小さな国」をめぐって

2022年12月13日 | ファンタジー・メルヘン
■佐藤さとる「だれも知らない小さな国」講談社文庫2010年刊(改定版) 何年前からだろう、10年、いや20年、いやいやそれ以上たつんじゃないかしら。この「だれも知らない小さな国」を読みたいと思いはじめて。 「だれも知らない小さな国」はこれまでも買って手許にあるはずだけど、旧版はいまからかんがえると活字が小さくて、読む気にならない。 出版社は文字を大きくするたびに改版し、価格をあげてゆく↑ そう . . . 本文を読む
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ドリトル先生シリーズを全作品読了する ~岩波少年文庫の12作ほか

2022年12月11日 | ファンタジー・メルヘン
このところレビューのUPが億劫になっている。モチベーションが下がっているのだ。 mixiでいえば“マイミクさん”をふやす努力をしたり、gooのブログも相互リンクをやったりした方がいいのかもね(現在は相互リンク0)。 さもないと、このままFade-outもありうる(´・ω・)? そのときがいずれやってくるけど、遅かれ早かれ。 それはともかく、本3冊の簡単なレビュー(印象記)を、飽きもせず書いておく . . . 本文を読む
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シリーズの最高傑作  ~スリル満点、ピピネラのすばらしき半生

2022年11月29日 | ファンタジー・メルヘン
■「ドリトル先生と緑のカナリア」ヒュー・ロフティング(井伏鱒二訳) 岩波少年文庫 1979年刊 これはわたし的には、シリーズ最高の傑作と高く評価しておく。 遺作を3番目の妻ジョセフィンとその妹オルガ・マイクルが補筆して、1950年に刊行された作品で、岩波少年文庫の現行版では385ページとなる(ヒュー・ロフティングは47年に死去)。 粗忽窮まりないが、わたしはごく最近まで雌のオウム、ポリネシアと . . . 本文を読む
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ファンタジーノベルの逸品  ~ドリトル先生シリーズの真骨頂

2022年11月26日 | ファンタジー・メルヘン
さきにも述べたように、これまでほとんど無関心であったファンタジーノベルに関心が出てきた。小学校時代はもちろん、中学生になっても、本を読む生徒にはほど遠い存在であったのだ。 70にもなって、なぜ児童文学なのか!? 本へのとびら――岩波少年文庫を語る (宮崎駿 岩波新書) この本との出会いが、わたしを児童文学の世界へ導いた^ωヽ* それは間違いないとおもえる。 もう一つは、敬愛する福岡ハカセが、「ド . . . 本文を読む
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少年の夢想を鮮やかに紡ぐ ~ドリトル先生シリーズに登場する“家族”たちの物語

2022年11月19日 | ファンタジー・メルヘン
このシリーズは間違いなく児童文学あるいは少年文学の傑作シリーズである。すでに定評があって、何世代かにわたり多くの読者を愉しませてきた古典。 ちなみに岩波少年文庫には、小学3・4年以上と但し書きがある。 井伏鱒二の翻訳が刊行されたのは1950年代だが、ヒュー・ロフティングの原作は1920年代からはじまっている。 念のため、一覧表を掲げておこう♪ ・第1巻『ドリトル先生アフリカゆき』1922年 Th . . . 本文を読む
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ありえないからこそおしろい♪ ~ドリトル先生シリーズの虜になる

2022年11月08日 | ファンタジー・メルヘン
「こんなことありえないだろう!?」 いやいや、だからこそのイメージの快楽にはまる。 人間は空想する生き物である。大人になって、現実の何たるかを知ると、だんだん煮つまってきたり、息苦しさを覚えたり、隠者願望にとりつかれたりする。 ほとんど無自覚に、脱出口をもとめてさすらう。 わたしがそうであるようにそういう人間がほかにもいる・・・と推察したくなる。 大人でも子ども同様、マンガやアニメやファンタジー . . . 本文を読む
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3個の小さな玉手箱 ~「黒船以前 パックス・トクガワーナの時代」ほか2篇を読む

2022年10月29日 | ファンタジー・メルヘン
蔵書の中で、最近ますますふえてきた文庫本。 どこにでも持ち歩ける、小型軽量の本がわたしの私的なステージの主役となっている。 “小さな玉手箱”といったらいいのかしら? あらゆる本にいえることだけど、封を切って、読んでみないと、中から何が出てくるかわからない。それらのうち、もっとも小さいのが、文庫本で、つぎが新書。 どちらもわたくしめにとっては、欠くことのできない“心のごはん”なのありまする(。-ω- . . . 本文を読む
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ドビュッシーと画家アンドレ・エレ

2020年05月05日 | ファンタジー・メルヘン
ドビュッシーの曲に挿絵を付けた絵本『おもちゃ箱』や、『ノアのはこぶね』で知られるアンドレ・エレという絵本・挿絵作家がいたのだ。 青柳いずみこさんの「ドビュッシーのおもちゃ箱」で沼辺信一さんが紹介記事書いている♪  おもしろいなあ、好奇心全開(;゚д゚)  エレの絵の一部(画像検索にて拝借) アンドレ・エレのプロフィールはこちら。 https://www.bibliopoly.co.jp/he . . . 本文を読む
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佐藤春夫「蝗の大旅行」

2016年03月02日 | ファンタジー・メルヘン
BOOK OFFにいったとき、ふと目についたので買ってきた。 14編の短編が収められている。小学生-高校生向けに編集されたものらしいが、童話集というのでもない。 表題となった「蝗の大旅行」と「美しい町」を、日溜りに停めたクルマの中で読んだが、う~んおもしろかった。佐藤春夫なんて、名前だけは知っていたが、読んだのははじめて。 大正15年改造社刊。 わたしが手に入れたのは、昭和52年の復刻版(ほるぷ . . . 本文を読む
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「ふしぎの国のアリス」ルイス・キャロル(北村太郎訳)集英社文庫 レビュー

2015年07月04日 | ファンタジー・メルヘン
アリス! この子どもの話、きみにあげよう。 やさしい手で、これを置いておくれ、 子ども時代の夢が、思い出の 神秘のリボンに編まれているところに。 遠い土地でつまれ、しおれてしまった 巡礼の花冠(はなかむり)のようにね。 (序詞より 北村太郎訳) この名高いファンタジーには、じつにたくさんの訳書があり、どれで読むかは読者のお好み次第。 わたしの記憶では高校1年か2年のとき、英語学者・岩崎民平訳( . . . 本文を読む
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