昨日は気ぜわしい一日だった。
1)わたしが孤独死第一号を心配していたWさんの、千葉県M市に住む老母から、朝一番に電話。「昨日、あれのところへいったら、部屋の中に倒れていたんだよ。だから、だから、次男のクルマで、こっち(千葉県M市)へつれて帰り、入院させた。かなり具合が悪くてねぇ。意識不明。助かるかどうか、まだなんともいえないそうだ。部屋の中はまだとっ散らかったままだけどよぅ、1月末までには、片づける。いろいろと世話になっちまって。ありがとうねぇ」
やれやれ。やれやれ・・・。Wさんは60歳をすぎた、年金生活者。軽度の知的障害があり、とても一人暮らしにたえられる人ではなかった。朝から酒くさい臭いをさせ、部屋の中は、まさに芥溜め(=_=) わたしは甘っちょろいヒューマニストではないが、まあ、そこそこに、Wさんをアシストしてきたのだ。
深い、ふかいため息。孤独地獄の一丁目だか、二丁目から帰ってはきたが、はたして余命いくばくか・・・とおもうと、ため息しか出ない。このWさんとのエピソードを書けば、優に2、300枚の小説ができるだろう。
2)その電話で胸を撫で下ろしたとおもったら、今度は先日来、あーだ、こーだといきさつがあった、中国上海からの留学生Tさんから電話。家賃保証会社・JIDの保証条件を満たす緊急連絡人が見つからない・・・というので、入居をお断り(^^;)
JIDのいう条件とは、緊急連絡人が中国人の場合、永住権または居住権のある人でなければならないというものである。早い話が身元保証人。Tさんにもしものことがあった場合、入院手続きだの、遺体の引き取りだのをしてくれる人物。
一昨年から、われわれの会社では、保証会社の保証を、入居の必須条件としている。
3)遅れて出社したら、顧問税理士のYさんが、相棒のところへ来社。会計士もやっているし、会社再生事業も手がけているプロなので、オリンパスの今後がどうなるか、ギョーカイ話などうかがったりてしていたら、話が長引き、時間切れ。
急いで、予定していた、アパートメゾンRへ、空室の検分に出かけた。
これがそれ。
10年ばかり前に、わたしが賃貸住宅の営業マンをしていた時代に、O市にお住まいのCさんにつくってもらった2LDK×8戸のアパート。わけあって、24年2月から、わたしが管理することになったのである。ぐるりと回って、出発点に、もどってきた・・・ことになる。
現在の管理会社の担当者によると、月極駐車場の契約書が一部行方不明になっている。
その借り手は近所の居酒屋。オーナーのCさんも、よく事情を知らないという。わたしがかつて勤務していたN社が、わたしがやめたあと、オーナーに断りなしで貸していた可能性がある。
空室3室のうち、1室は、11月末に退去していて、リフォームは未完。その工事も受け持つことになっている。
4)そんなことをしていたら、わたしの入居者Mさんから、家財保険の更新に来社するという着信が入った。「30分後にきてくれ」といって電話を切り、会社へもどろうとしていたら、さらに相棒のBさんから携帯に着信。S町のマンションRを見たいというお客さんがいるので、会社へもどってこられないか・・・という。わたしの管理物件ではなく、Bさんの管理物件だが、遠方へ出かけていて、すぐにはもどれないのである。
わたしはやむをえず、すぐに会社へ引き返し、更新にくるMさんを待ったが、さきにやってきたのは、新規のRマンションのお客さま。Mさんがくるなら、その手続きをすませてから、物件案内に出ようと考えてMさんの携帯に連絡をとったが、電話に出ない。
そんなこんなで、2分3分の時間ロスができなくなり、鍵をさがして、マンションRへ向かった。
ところが、現地へ着いてみると、ドアが開かない。Bさんに連絡をとったところ、鍵は1年ばかり前に交換してあるが、古いほうの鍵も鍵箱に入っていると(^^;)
「どうしますか? ここでお待ちいただけるなら、会社へいって、鍵をもってきますが」と訊ねたら、また日をあらためてくる・・・とのこと。無駄足となってしまった。
その間にさらにMさんから携帯に着信があって、「いま会社に到着した」とのこと。
すれ違いとなってしまったわけである。
「あとで、貸家のほうへいくよ」とMさんにはいった。
5)そして・・・およそ30分後、家財保険の申込書をもって、Mさんが住んでいる貸家へ。
これが、Mさん母子。わたしより20年以上若い、なかなか美人のガールフレンド。といいたいところだけれど、男と女の関係では、まったくない(笑)。
スナックでバイトをしていたMさんと知り合ったのは、いつごろだったろう?
16~7年か、あるいはそれ以上たっている。写真のモデルとして、撮影の依頼をしたことが何度かあったし、友人と二人で、スタジオで、水着の写真を撮ってほしいといわれ、レンタルスタジオを手配し、仲間をさそって撮影会をやったこともある。
そして、なにより、彼女自身、写真好きで、プリクラ・ギャルのハシリだった。
そのMさんは、その後結婚。しばらくカメラマン-モデルのつきあいは途絶えていたが、何年かおいて、大きな腹をかかえた彼女から連絡があって、貸家をさがしてほしいというので、仲介の労をとり、旧交をあたためたりしていた(^_^)/~ 貸家へいくと、6歳になるゆきちゃんが、わたしのためにピアノを弾いてくれた。ヤマハのピアノ教室でピアノを習っている。
楽譜をみたら「おおきな古時計」があったので、リクエストしたら、危なっかしい手つきながら、ほかに何曲か弾いてくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=rgRjtHXF-AE
Mさんも、もう30代の終わりだが、三毛ネコと比べればまだまだ若い。
ちょっと色っぽい人妻フォトでも・・・と思わないでもないが、まあ、もうそういった野心は抱かない、やめておこう(笑)。
「じゃ、また・・・更新がある、2年後にね」
そういって、彼女は笑った。
6)これで終わりかとやや安堵していたら、知り合いの不動産業者の奥様から電話。
「さっきのRマンションのお客さん、うちへきたわ。鍵持ってRマンションまできて! あたしが案内する」とかなり強引。猫のテンちゃんをいただいてきた手前もあり、まあということで、正しい(?)鍵を鍵箱から探し、現地へ向かう。
彼女一流の「姐ご肌」まるだしの物件案内の様子を見物させてもらった(笑)。
ところが、階段の上がり下りでふうふうと荒い息をしている。
「なんだか着ぶくれていやしないかい?」
とお客さんがいる前で、わたしはからかった、
「太ったのよ。えらく太ったの!!」
それが悪いか・・・という剣幕で、語気荒くいう。
その彼女、案内が終わり、別れぎわに「あたしね、片方の胸がないの」と、突然いう。
「えー、いや。いや、知らなかった。えーと、そのぅ、乳ガン?」「腫瘍を手術して、それから、太りだしたの」
お客さんがいるので、彼女と話し込むわけにはいかない。わたしはちょっと立ちすくんで、彼女を見つめ、そして彼女はお客さんをうながしてクルマの中へ消えていった。
頬を叩かれたような気分で、わたしはそれを見送った。
7)ふうぅ~、今度こそ終わりか・・・とおもっていたら、5時半にまた来客。
わたしの元部下で、いまは住宅会社の課長をしているU君がカレンダーをもって、いきなりやってきた。昔話や、共通の友人についての情報交換、分譲地の仕入れなどを、30分ばかり話して帰っていった。
8)昨日は少し早く仕事を納めて、リリカ3FにオープンしたBOOK OFFを散歩。そうしたら、ミニカーが眼についたので、5台を衝動買い!
TOMYの価格が安いほうのシリーズ。1台300円だったので「働く自動車」を買って帰った。ちょっとスタジオのブツ撮りふうに撮影した、トップの写真がそれ。
とくにお気に入りは屋台ラーメンのこのミニバンで、これがまず眼に入った。
スポーツカーには、元来あまり関心がない。
「働く自動車、20台くらい集めようかしら」などと、蒐集家の本能が、チト疼いている(~o~)
9)ついでに、もう一枚。
昨夜寝ながら、生物学者福岡伸一ハカセの「動的平衡2」(木楽舎刊)を読んでいた。
ベストセラー「生物と無生物のあいだ」を読んで以来、三毛ネコさんは福岡センセーの大ファンであ~る(笑)。
わぉ! わぉ! と、ページをくるたびに、興奮して声をあげそうになっている。
読みおえたら、レビューを書こう。いや、ぜひとも、書かせていただきたい本である。
未読の方、正月の暇つぶしをどうするか決まっていない方、アプリやゲームでその穴埋めをするくらいなら、こうゆう本を読む方が、はるかに“有益”ですぞ!!
・・・こうして、三毛ネコさんの優雅な、あわただしい一日が暮れていったのであった(^_^)/