・・・・・・・空・・、・・食ぅ・・・、苦・・・・・・・
発音してみるとよく分かる。そこに言葉の本当の意味がある。
クゥは、「ク」にすべての力が集中して、それが「ゥ」につながって空中に霧散していく体感がある。空はその言葉の中に、エネルギーを消滅させる力を宿している。その体感が自然に声となったものが空なのだろう。
くうは、「く」に吸引する力が働いている。空のクに比べると内に引き込もうとする意思が現れており、その意思が「う」によって、現実的に肯定される強い体感が生まれる。それは咀嚼して飲み下す際に起こる自然な発声である。
くは、下の方からあがって来る苦い汁に身体がゆがむその体感から発せられる音だ。「く」はあとに引継く音がない。つまり苦渋はいつまでも体感として残り続け、命の柔軟さを奪う。
「く」を思い浮かべたとたん、身体は本来ないはずの苦までつくりだす。それが魔法の呪文の正体だ。
「く」が「クゥ」に置き変わるだけで、鬱積した苦渋は身体から出て行く。
言葉によって、人は自分を自在にかえることが出来るのだ。
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