イメージについて

ダブルイメージ

 

我が家の庭から見える、お隣のお庭。

その写真を左右重ねあわせて（合成）して見るとこんな風景が現れます。

当ブログでは、何度かこのダブルイメージの写真を紹介してきましたが、いつも意外な光景に驚かされますし、中心に現れる対称性の姿に神性を感じさせてくれます。

 

これは何なのかと考えてみました。

この写真の元の画像が見当りませんので（探すのめんどくさいし）あれですが、

フツウノサザンカに冠雪した、大阪では珍しい風景なのですが、

四季彩写真館　さんのように私たちは何の疑念も持たず風景を受け入れますね。

 

ここには、被写体が言葉のような働きをしていて、この姿が、サザンカと雪の風景というイメージを安心させてくれる訳ですね。

 

ところが

こうなると、画像から見えてくるイメージはどうですか、

最初のおとなしい、見慣れたサザンカの花の風景を見ることが出来るでしょうか？できませんンね。

元の風景は消えて、全く新しい風景が生まれている。

これはどういうことなのでしょうか。（もとのイメージはどこに行ったのでしょう）

何回かで、そんなことを考えてみたいと思います。

 

 

 

実はその前に、イメージを持ち出したきっかけがありまして、今日はそのことを書きたかったのです。（素直に書きなさい）

 

のしてんてん喫茶室ですが、まあ店主(マスター）としましてもほっこりして、皆様の温かい交流をうれしく思っておりました。

このネット上の喫茶室、いわばイメージだけのお付き合いなのですが、新しい心の実験という、それこそ私のイメージが少しずつ（少しづつかな？）広がっている感じで、よろしいなぁと考えておりました。

 

そこに、むっちゃんこと作家（かわかみ　れい）さんから、小説遊び（本人がゆうてます）なるものが送られてきました。

読んでみますと、これこそイメージの世界、私たちが好き勝手に思い描いている喫茶室のイメージの、いわばかわかみれいバージョンではありませんか。

 

硬い言葉で言えば、コメント欄で出会う方々との交流から生まれたイメージを小説のネタにして遊んだというものでありました。誰がどれということではありませんが、当コメント欄から触発されたかわかみれいの世界です。

 

かわかみれいさんはかつて、私の短編小説「セリナ」を呼んで、男の勝手極まる思い込みに怒り心頭されまして（タジタジ・・）

女性の眼から見た「セリナ」を執筆。突如帝国の逆襲「新セリナの物語」となったわけです。（お時間があればカテゴリーから読んでいただけます）

 

そんなかわかみれいさんが｛遊んだ｝という実験小説

「喫茶・のしてんてんへようこそ」は皆さまにこそ読んでいただくにふさわしいものと思いました。

 

そんなわけで、当ブログでは、この「喫茶・のしてんてんへようこそ」を何回かに分けて掲載させていただきます。

途中いろいろと記事をはさみながらになりますが、のしてんてん喫茶室（コメント欄）にお越しの皆様、どうぞ温かい気持ちで楽しんでいただけたらと思います。そしてそれぞれの想像の翼（どこかで聞いたことがあるような・・）をひろげて頂ければ幸いと思います。

 

 

ちなみにこういう書き出しです

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　『喫茶・のしてんてんへようこそ』

　かわかみ　れい

 

①  　神隠し

 

　私が初めてその店を訪れたのは、霙まじりの小雨がぱらつく寒い日だった。

　急に退職した人の替わりに時季外れの転勤でこの町へ来て、暫く経った頃だった。

　元々転勤の多い業種だ、勤め始めてはや十五年、今更転勤自体に戸惑いはない。

　が。

　職場に少し慣れ、町にも少し慣れた頃に私は大抵、精神状態がやや不安定になる。

　最初の緊張が解け、新しい職場での仕事が日常になり始めると、ふっ、と、我に返るような感じになる。仕事の合間の、集中が途切れた瞬間などにふっ、と、辞令ひとつで木の葉のように飛ばされてゆく我が身が虚しく、憂鬱になる。

 

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という感じで、カテゴリー「喫茶・のしてんてんへようこそ」を気まぐれ連載いたしますので、どうぞ（ぞうぞ？どうど？ぞうど？）皆様、気まぐれにお楽しみ下さい＾ま＾せ＾