亀ヶ岡文化圏の石製品を参考にしたヒスイ石笛の完成に飽き足らず、赤碧玉と流紋岩で形状・寸法・施文・加工法の研究を続けている。
佐渡の赤玉(赤碧玉)のモース硬度7で、ヒスイのモース硬度6・5と0・5しか違わないのに、実際に加工するとヒスイより断然に硬くて難しい。
また瑪瑙化した部分が空洞になっていたり、部分的に泥のように柔らかかったりと均質さがない鉱物なので、勾玉より縄文テイストの石笛やペンダントの方が向いているようだ。
こちらは姫川薬石(流紋岩)でヒスイや赤碧玉にくらべて随分と柔らかいので加工はラクチン。
亀ヶ岡三兄弟の誕生である( ´艸`)
もっと野太く、もっと大胆にが長年のテーマなのだが、「下手糞に思われたくない」という自意識が邪魔をして、縄文時代の出土品のような放埓でありながら調和した自由奔放さが感じられず、現時点では解凍前の冷凍食品のようだ。
北斎でさえも若い頃に描いた波の画は平凡だったが、あきらめずに何十年も挑み続けて「神奈川沖浪裏」に辿りついたのは最晩年。石なのに柔らかく、温かみと動きを感じる、生き物のようなヒスイ加工品。そこを目指し続ける。
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