パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー その1

2020年03月26日 | 本・マンガ・テレビ・映画
3月26日(木)晴れ

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んでいる。
先々週の土曜日の朝日新聞be版のフロントランナーに取り上げられていたブレイディみかこさんの本である。
この新聞記事を読むだけでも作者ブレイディみかこさんの破天荒な生き方が伝わってきた。
ワタクシと同世代の彼女であるが、ワタクシとの共通点は一個も見当たらない。
例えば・・・貧困家庭に育ち、福岡有数の進学校を出た後、渡英を繰り返し、アイルランド人と結婚。
40歳を過ぎて出産して子供の面白さに目覚め保育士になる。
一人息子の中学校生活最初の1年半を書いたものがこの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

なぜ今日のタイトルは「その1」が付いているのか。
まだ読み始めたばかりなのだが、面白すぎて、でもワタクシ、すぐ忘れるので面白いところに付箋を貼りながら読んでいる。
まだ1/5しか読んでないのに付箋だらけになってしまってるし、今のこのめっちゃ面白がってる自分の気持ちを抑えきれないので、とりあえず今読んだところまでの感想を書いておく。
2週間後、図書館に返さないといけないので、覚え書きのようにあらすじとかも書くので、これから読むつもりの方は読まないでね〜

作者ブレイディみかこ氏もかなりファンキーな人物だが、「はじめに」に書かれているアイルランド人の夫もなかなかだ。
二人が出会った頃、彼は銀行勤務だったが、リストラされ、「子どもの頃にやりたいと思っていた仕事だ」と大型ダンプの運転手になった。
ファンキーだ。
保育士になった彼女、託児所で実習し、息子はその託児所の創設者であり伝説の幼児教育者アニーに育てられる。
その後、カトリックの小学校に通う。
ここらの描写もぢつに面白いのだ。
ご本人も忘れていたがカトリックの洗礼を受けており、夫は夫で「14歳のクリスマス以来ミサに行ってない」と豪語するような夫婦だが、親族に押されてカトリック校に入学させた。
「ふわふわしたバブルに包まれたような平和な小学校」に7年間息子は楽しく通った。
そして、このまま「ピーターラビットが出てきそうな」、学校ランキング1位のカトリックの中学校へ進むはずだった・・・

小学校の最高学年になった頃、近所の公立中学校から学校見学会の案内が届く。
そこは(彼女は「元底辺中学校」と呼ぶのだが)学校ランキングの底辺だったのに、今、真ん中あたりまで浮上してきている。
興味を持った彼女は息子とその学校見学に行く。
学校長の簡単なスピーチの後、音楽部の演奏を聞く。
ブレイディみかこさん自身、高校時代、授業をサボってバンド活動にいそしむ不良だったと、朝日新聞で読んだ。
ウィキペディアによるとパンクミュージックに傾倒していたらしい。
そんな彼女だ、音楽部の勢いのある演奏に心が揺れ、その後の校内見学で音楽部室への廊下の壁にはブリティッシュロックの名盤アルバムのジャケットがずらり。
思わず彼女「中学校の廊下にセックス・ピストルズかよ。」

彼女は言う「私は息子にあの学校に行けと言ったことは一度もなかった」
しかし、母が元底辺中学校を気に入ったことは明らかで、それが息子に影響を与えたと配偶者はいう。
この夫は、息子の顔が東洋人なのでいじめられることを心配している。
底辺中学の9割以上が白人英国人なのを危惧している。
逆にカトリック校は人種の多様性に富んでいる。
母親の影響もあっただろうし、通学の便利さ、仲良しの子が一人この中学に通うようになった等のことがあり、息子は元底辺中学へ入学を決めた。

この息子が、とてもいい。
母も「基本、いい子なのだ」と随所で褒めている。
心配していた元底辺中学校も、通い始めると楽しそうだ。
順応性も高いのだと母は思う。
そんな彼の机の上のノートに「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」という落書きを見る。
その前夜、彼が宿題で「ブルー」はどんな感情を表すかという質問に「怒り」と答えてしまったと聞く。
「悲しみとか、気持ちがふさぎこんでるっことだよ」と教えたことを思い出しながら、彼女は、息子がこの落書きを書いた時のブルーの意味はどっちだったのだろうかと考える。

わ〜っ!これ第1章だけの話なのに、こんなに書いてしまった。
これでも書いておきたい文、覚えておきたい箇所、随分端折ったのに。
このペースで行くと、「その16」まで続いてしまう。
でも、ホント面白い。
予想はしていたけどその10倍面白い。
またこれから続きを読みます。そしてまた気持ちが溢れてきたら「その2」を書きます。
コメント
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