紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

立山スキー・4日目

2014-06-02 06:02:06 | 4・テレマークスキー日記
立山の記録を書く時間がなかなかとれなかったので、だいぶ間があいてしまった。
ついに最終日。
この日は、室堂山荘の真ん前で、ホワイトアウトにまかれ、あやうく遭難しそうになった。

■ 5月22日

朝から天気が悪かったのだから、早めに帰宅しようということになった。
でも、最終日である。ちょっとでいいから滑りたかった。
それで、ほんの少し山荘前で滑るということにした。

最初に4人で出て行って、シールを貼ったが、どんどん視界がなくなり、少し歩いたところで、いったんシールははがしに戻って、ステップで歩いて行ける範囲にすることにした。







山荘に戻ったところで、Mさんは、こんなに天気が悪いからやめるという。




私たちも少しだけといって、出て行った。

この時点で、私はGPSの電波をとろうとして、一応とれたと思ったのに、あとでホワイトアウトの中で見たら、ちゃんととれてなかった。
これが第一の失敗。

第二の失敗は、山荘が見える範囲にいようと思ったのに、ちょっと行っただけで山荘が見えなくなってしまった。

それで、滑った跡を戻ろうとしたが、すぐに跡は消えてしまった。




滑って行くと竹竿が見えたので、それをたどろうとした。
けど、上って行くし、おかしいと思って、GPSを確認しようとしたが、ログがとれていない。
コンパスと地図はあるが、どうも小屋の裏側にいる。
小屋の方に進もうとすると、竹竿から離れてしまう。
こんな時は絶対に竹竿から離れてはいけないので、どうしようと思っていると、さとさんがスマホのアプリ、立山の地図を呼び出す。
一の越の方向に向かっているという。

それで、今度は反対に向かっていくと、太くて長い竹竿にぶつかった。
そこから、少し進むと、古い小屋の横に出て、山荘に戻れた。
スマホのアプリは、すごく役に立つのがわかった。すばらしい。

その日は、あんなに山荘の近くで、コワイ体験をした。3分歩いただけなのに、戻るのに30分以上かかったか?

少し休んで、荷物をそろえ、室堂駅に向かった。
ここだけは、吹雪の中でも行けるように、昨年11月に練習したので、なにも見えなくても安心して滑って行ける。

それでも、ほんとうに行き着けるか不安になるほどの、ホワイトアウト。




ようやく到着し、奈良に帰るさとさんご夫婦と別れて、扇沢に向かった。






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