◇ 利上げ⇒ドル高⇒その先は? = アメリカ労働省が発表した12月の雇用統計は、日本経済にも微妙な影響を及ぼしそうだ。発表によると、非農業雇用者の増加数は15万6000人。これで75か月連続の増加となった。15年の270万人に続いて、16年も220万人増加している。とりわけ市場関係者の注目を集めたのが、賃金の増加。平均時給は26ドルで、前年を2.9%上回った。週給は891ドル80セントとなっている。
こうした数字からみる限り、アメリカの景気回復はやや加速している。このため発表があった6日のニューヨーク市場では、ダウ平均株価が一時1万9999ドル63セントにまで上昇。ナスダックも新高値を更新した。その一方、10年もの国債の利回りは2.42%に上昇している。金利が上昇したためドル高が進行、円の対ドル相場は1円以上下落した。
賃金の増加は消費支出の拡大につながり、物価の上昇圧力となる。このためFRBはこの3月にも3回目の利上げに踏み切るという予想が急速に高まった。これが長期金利の上昇を生み、ドル高につながったわけである。だがドル高はアメリカの輸出を抑制してしまう。問題は次期大統領のトランプ氏が、これをどう考えるかである。
仮にトランプ氏が「ドル高はアメリカのために好ましくない」と“口先介入”すれば、ドル高は一時的にストップするだろう。さらに「為替の安い国からの輸入関税を引き上げる」とでも言えば、為替市場は混乱するに違いない。トランプ氏がどう対応するかは、全く予測できない。11日の記者会見、20日の大統領就任演説、月末ごろの一般教書(施政方針)演説と、目の離せないイベントが続く。
≪10日の日経平均 = 下げ -152.89円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
こうした数字からみる限り、アメリカの景気回復はやや加速している。このため発表があった6日のニューヨーク市場では、ダウ平均株価が一時1万9999ドル63セントにまで上昇。ナスダックも新高値を更新した。その一方、10年もの国債の利回りは2.42%に上昇している。金利が上昇したためドル高が進行、円の対ドル相場は1円以上下落した。
賃金の増加は消費支出の拡大につながり、物価の上昇圧力となる。このためFRBはこの3月にも3回目の利上げに踏み切るという予想が急速に高まった。これが長期金利の上昇を生み、ドル高につながったわけである。だがドル高はアメリカの輸出を抑制してしまう。問題は次期大統領のトランプ氏が、これをどう考えるかである。
仮にトランプ氏が「ドル高はアメリカのために好ましくない」と“口先介入”すれば、ドル高は一時的にストップするだろう。さらに「為替の安い国からの輸入関税を引き上げる」とでも言えば、為替市場は混乱するに違いない。トランプ氏がどう対応するかは、全く予測できない。11日の記者会見、20日の大統領就任演説、月末ごろの一般教書(施政方針)演説と、目の離せないイベントが続く。
≪10日の日経平均 = 下げ -152.89円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ≫