経済なんでも研究会

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情けない 安倍内閣の姿勢 : TPP

2017-01-26 08:15:37 | TPP
◇ しつこ過ぎると嫌われるぞ = トランプ米大統領は23日、TPP(環太平洋経済連携協定)から「永久に離脱する」大統領令に署名した。大統領令というのは、議会の承認なしに政府に直接命令できる権限。これによって、アメリカがTPPに参加する可能性は完全になくなった。要するに、これまで太平洋沿岸の12か国が構築してきた多国間の経済協定は消滅したわけである。

にもかかわらず、日本の政界ではTPPがまだ生き残っている。24日の国会では、安倍首相が「改めてトランプ大統領に翻意を求めて行く」と強調した。世耕経済産業相も会見で「TPPの戦略的、経済的な意義を粘り強く訴える」と述べている。この調子だと、2月に予定される日米首脳会談でも、安倍首相はトランプ氏を説得するつもりのようだ。だが、それはしつこ過ぎ。トランプ氏に嫌われることになりかねない。

オーストラリアからは、アメリカ抜きのTPPを再構築しようという声が聞こえてくる。とても困難な作業になると思うが、日本がリーダーシップをとらなければ決してまとまらないだろう。安倍内閣にそれだけの覚悟と戦略があるのかどうか、現状をみる限りはきわめて疑わしい。また2国間のFTA(自由貿易協定)を多角的に結ぶなどの方法も考えられるが、いまの政府にそんな動きは全く見られない。

うがった見方をすれば、政府は来年度予算が成立するまではTPPを生かしておきたいのかもしれない。TPPに関連した農業対策費を成立させるためだ。そして政府・与党は次の衆院選で、こう宣伝する。「農民のみなさん。TPPは実現しませんでしたが、農業予算は獲得しました。清き一票を」。

      ≪25日の日経平均 = 上げ +269.51円≫

      ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ


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