◇ 成長率は2期連続マイナスへ = 日本経済が景気後退期に突入したことは、間違いなさそうだ。まず昨年10-12月期の実質成長率が、マイナスになったことは確実。内閣府は17日にGDP速報を公表するが、その前に発表された民間調査機関の予測平均値はなんとマイナス4%という低さ。すでに発表されたアメリカはプラス2.1%、EUもプラス0.4%だった。そんななかで、日本だけがマイナス成長に落ち込む。
マイナス成長に落ち込んだ原因は、中国をはじめとする世界経済の減速、それに消費増税と大型台風の影響が加わった。経済産業省が31日に発表した10-12月期の鉱工業生産は、前期比で4.0%の大幅な低下。商業動態統計でも、小売り売上高は前年比3.8%の減少となっている。また財務省が発表した法人企業景気予測調査をみると、19年の経常利益は6.3%の減益になる見込みだ。
断わっておくが、以上は昨年10-12月期の状況である。そこへことしになって、新型肺炎の問題が発生した。中国からの訪日客が激減し、デパートや専門店の売れ行きが落ち込んでいることは、毎日のように報道されている。さらに中国国内では旅行規制などで大混乱。生産工場の休業も長引いており、世界に対する製品や部品の供給にも支障が出始めた。
新型肺炎の流行はまだ衰えをみせないから、こうした状況は持続すると覚悟しなければならない。輸出や生産は回復せず、消費の盛り上がりも期待できない。すると1-3月期のGDP成長率は、マイナスになる可能性がきわめて大きい。欧米流に言うと、2期連続のマイナス成長は「景気後退」である。
(続きは明日)
≪4日の日経平均 = 上げ +112.65円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
マイナス成長に落ち込んだ原因は、中国をはじめとする世界経済の減速、それに消費増税と大型台風の影響が加わった。経済産業省が31日に発表した10-12月期の鉱工業生産は、前期比で4.0%の大幅な低下。商業動態統計でも、小売り売上高は前年比3.8%の減少となっている。また財務省が発表した法人企業景気予測調査をみると、19年の経常利益は6.3%の減益になる見込みだ。
断わっておくが、以上は昨年10-12月期の状況である。そこへことしになって、新型肺炎の問題が発生した。中国からの訪日客が激減し、デパートや専門店の売れ行きが落ち込んでいることは、毎日のように報道されている。さらに中国国内では旅行規制などで大混乱。生産工場の休業も長引いており、世界に対する製品や部品の供給にも支障が出始めた。
新型肺炎の流行はまだ衰えをみせないから、こうした状況は持続すると覚悟しなければならない。輸出や生産は回復せず、消費の盛り上がりも期待できない。すると1-3月期のGDP成長率は、マイナスになる可能性がきわめて大きい。欧米流に言うと、2期連続のマイナス成長は「景気後退」である。
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