◇ 政治日程がすべてガタガタに = 習近平政権は、3月5日に開幕する予定の全国人民代表大会を延期することになった。この全人代は憲法で「最高の国家権力機関」と規定され、全国から約3000人の地域代表が北京の人民大会堂に参集。冒頭に首相が施政方針演説、予算や重要法案の審議が行われる。この全人代が延期されることになったのは、言うまでもなくコロナ肺炎の蔓延が収まらないからだ。同時並行的に北京で開かれる全国政治協商会議も、延期されることになる。
規定によって、全人代は毎年1-3月中に開くことになっている。したがって中国政府としては3月中の開幕を模索するだろうが、まだ見通しは立っていない。仮に3月末の開幕となっても、4月上旬に予定される習近平国家主席の日本訪問はムリ。中止か延期に追い込まれるだろう。コロナ肺炎のせいとは言っても、こうした政治日程の混乱は大きな汚点。伝染病の初期対策に失敗した結果だという批判が広がりかねない。
中国におけるコロナ肺炎の現状をみると、19日時点で感染者が7万4185人。死者は2004人に達した。感染者の増加数は1日2000人を下回るようになってはきたが、まだ最悪の状態を脱したという見方は出ていない。特に湖北省や浙江省では地方議会を開くことが出来ず、全人代へ参加する準備も出来なかったという。
病気の蔓延が収まらず全人代の開催が遅れれば、中国は外交や経済の面にも政策的な遅れが生じかねない。特に経済面では、肺炎の問題が起こる前からGDP成長率の鈍化が目立っていた。これに対して、政府はどのような見通しを持っているのか。どんな対策を講じようとしているのか。全人代の延期で、この辺の情報が国民の耳に届かなくなってしまった。
(続きは明日)
≪19日の日経平均 = 上げ +206.90円≫
≪20日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
規定によって、全人代は毎年1-3月中に開くことになっている。したがって中国政府としては3月中の開幕を模索するだろうが、まだ見通しは立っていない。仮に3月末の開幕となっても、4月上旬に予定される習近平国家主席の日本訪問はムリ。中止か延期に追い込まれるだろう。コロナ肺炎のせいとは言っても、こうした政治日程の混乱は大きな汚点。伝染病の初期対策に失敗した結果だという批判が広がりかねない。
中国におけるコロナ肺炎の現状をみると、19日時点で感染者が7万4185人。死者は2004人に達した。感染者の増加数は1日2000人を下回るようになってはきたが、まだ最悪の状態を脱したという見方は出ていない。特に湖北省や浙江省では地方議会を開くことが出来ず、全人代へ参加する準備も出来なかったという。
病気の蔓延が収まらず全人代の開催が遅れれば、中国は外交や経済の面にも政策的な遅れが生じかねない。特に経済面では、肺炎の問題が起こる前からGDP成長率の鈍化が目立っていた。これに対して、政府はどのような見通しを持っているのか。どんな対策を講じようとしているのか。全人代の延期で、この辺の情報が国民の耳に届かなくなってしまった。
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