経済なんでも研究会

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政府はウソをつくな! : 月例報告 (下)

2020-02-28 07:41:10 | 景気
◇ 景気はすでに下降している = 昨年10-12月期のGDP成長率はマイナス6.3%で、予想をはるかに下回った。1月の輸出は前年比2.6%の減少で、14か月連続の前年割れ。12月の実質消費支出は前年比4.8%の減少。企業の3月期決算予想では、純利益が11%減る見通し。さらに景気動向指数は、昨年12月まで5か月にわたって「悪化」が続いている。これが最近の経済指標。景気の回復を示すものは何もない。

このうちGDP成長率は、この1-3月期もマイナス成長になることは確実だ。アメリカやヨーロッパの主要国では、マイナス成長が2四半期続けば「景気後退」と判定される。日本では景気動向指数が判定の基準となるが、これも「悪化」が続くだろう。景気は明らかに後退局面に入っている。にもかかわらず、政府は「緩やかな回復」という公式見解を出し続ける。なぜだろう。

月例経済報告は内閣府が作成し、安倍首相をはじめ主要な経済閣僚が了承して発表される。ここで異論が出ないのは、経済閣僚たちが勉強不足なのか。もっとも政府が景気後退を認めれば、すぐに景気対策を迫られる。麻生財務相などは、それを嫌うのかもしれない。また景気後退は、アベノミックス景気の終了を意味する。もしかして得意の忖度が働き、それを回避したのかもしれない。

見解の相違という反論もあるだろう。だが、ここまでくると見解の相違ではなく、立派なねつ造、ウソだと言わざるをえない。こんなウソが続くと、国民の多くは政府の公式な見解を信用しなくなるだろう。それでも政府は、いつまでウソをつき続けるつもりなのだろうか。

       ≪27日の日経平均 = 下げ -477.96円≫

       ≪28日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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