経済なんでも研究会

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予想を超えたマイナス成長 : 10-12月期

2020-02-18 08:09:46 | 景気
◇ 増税の影響は大きかった = 内閣府は17日、昨年10-12月期のGDP速報を発表した。それによると、実質成長率は前期比で1.6%の減少。年率に換算すると、マイナス6.3%だった。事前の民間予測を大きく上回る落ち込みで、マイナス幅は14年4-6月期以来の大きさ。消費増税の影響が大きかったのに加えて、台風や暖冬、さらには中国経済の鈍化などが重なったためと考えられる。

内訳をみると、GDPの6割を占める個人消費が年率11.5%の減少。企業の設備投資は14.1%の減少。住宅投資は10.4%の減少だった。また輸出も0.4%の減少で、GDPを構成する主要項目がすべてマイナスとなっている。ただ輸入が10.1%減少したため、外需はGDPを押し上げる要因となった。しかし輸入の減少も国内需要の低下を反映したもので、喜ばしい現象ではない。

大問題は、ことし1-3月期の経済がどうなるかだ。昨年10-12月期のGDP統計には、コロナ肺炎の影響が全く反映されていない。年明け以降、増税や台風の影響はしだいに和らぐものと考えられる。しかし中国経済の状況は、混乱の度を深めている。そして肺炎の影響は、インバウンド縮小やサプライ・チェーンの不具合などを通じて強まりつつあるのが現状だ。

冷静に観察しても、1-3月期のGDPがプラスに転じる兆候は読み取れない。だとすると、GDP成長率は昨年10-12月期に続いてV字型のマイナスになる可能性が高い。本来ならば、政府は早めに大型減税などの対策を用意すべきところだろう。だが政府にその余裕はないし、日銀も動きがとれない。どうやら、景気後退は避けられそうにない。

       ≪17日の日経平均 = 下げ -164.35円≫

       ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

Zenback

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