◇ 大統領の入院で判ったこと = ジョー・バイデン氏が民主党の大統領候補に決まった8月中旬。ウオール街では「貧乏神の登場」という評判が圧倒的に高かった。選挙綱領に、法人税の引き上げ・富裕層への増税・金融規制の強化・有価証券取り引き税の引き上げ――市場が嫌う項目がずらりと並んでいたからである。一方のトランプ現大統領は、最長の景気回復と史上最高の株価を実現した。だから「トランプは買い、バイデンは売り」だった。
ところが秋になると、この評価は大きくぐらついてきた。トランプ政権のコロナ対策に対する批判もあったが、なによりも民主党の積極財政主義に注目が集まる。増税は4兆ドルに及ぶが、景気やコロナ対策で7兆ドルの財政支出を公約。たとえば追加の景気対策として2兆4000億ドルの支出法案を議会に提出した。一方の共和党は財政再建論が強く、5000億ドルの追加支出しか求めていない。
トランプかバイデンかで、ウオール街は迷い始めたように思われた。そうしたなかで9月29日夜、両候補のテレビ討論会が開かれる。悪口の応酬で内容はさんざんだったが、CBSテレビが「バイデン48%、トランプ41%」という世論調査の結果を報じると、市場は一斉に売りに走った。これでウオール街は、やはり「バイデン売り」に戻ったという感じが強まっていた。
さらにトランプ大統領がコロナ発病。真夜中だったにもかかわらず、ダウ平均の先物は500ドル以上も急落した。しかし30日の市場では「大統領は軽症」のニュースが伝わり、株価は下げ幅を大きく縮小している。これでウオール街の「トランプ買い」は。ほぼ確定したとみていいだろう。したがって当面の株価は、トランプ氏の病状に左右されることになる。
≪5日の日経平均 = 上げ +282.24円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
ところが秋になると、この評価は大きくぐらついてきた。トランプ政権のコロナ対策に対する批判もあったが、なによりも民主党の積極財政主義に注目が集まる。増税は4兆ドルに及ぶが、景気やコロナ対策で7兆ドルの財政支出を公約。たとえば追加の景気対策として2兆4000億ドルの支出法案を議会に提出した。一方の共和党は財政再建論が強く、5000億ドルの追加支出しか求めていない。
トランプかバイデンかで、ウオール街は迷い始めたように思われた。そうしたなかで9月29日夜、両候補のテレビ討論会が開かれる。悪口の応酬で内容はさんざんだったが、CBSテレビが「バイデン48%、トランプ41%」という世論調査の結果を報じると、市場は一斉に売りに走った。これでウオール街は、やはり「バイデン売り」に戻ったという感じが強まっていた。
さらにトランプ大統領がコロナ発病。真夜中だったにもかかわらず、ダウ平均の先物は500ドル以上も急落した。しかし30日の市場では「大統領は軽症」のニュースが伝わり、株価は下げ幅を大きく縮小している。これでウオール街の「トランプ買い」は。ほぼ確定したとみていいだろう。したがって当面の株価は、トランプ氏の病状に左右されることになる。
≪5日の日経平均 = 上げ +282.24円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫