経済なんでも研究会

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「GO TO トラベル」の効果 3兆円以上

2020-10-07 08:01:23 | 景気
◇ 不公平感は増大した = 秋の行楽シーズン本番。GO TO トラベル・キャンペーンは10月から東京都が参入したこともあって、利用者が順調に伸びているようだ。観光庁による正式な集計の発表はまだない。しかし政府の予算1兆3500億円を使い切れば、単純計算で旅行支出は2兆7000億円に。その他の付随支出も含めて、3兆円は上回るだろう。ただし事業者側にも消費者側にも、不公平感が高まっている。

この政策は、主として観光地の宿泊業とその周辺企業を支援するために立案された。政府が国内の宿泊・日帰り旅行者に対して、代金の35%を補助。さらに代金の15%分を、旅行先で使えるクーポンの形で支給する。ただ宿泊は上限が2万円、日帰りは1万円となっている。また回数の制限はない。

たしかに、この政策によって観光地を訪れる旅行客は大幅に増えた。このため多くの宿泊業者が、恩恵を実感して喜んでいる。しかし恩恵を受けたのは、主として規模の大きい旅館やホテル。民宿など規模の小さい宿泊業には、客足が戻ってこない。というのも旅行客からすれば、たとえば4万円の宿泊代なら2万円が補助される。5000円の宿泊代では、2500円しか得しないからだ。

消費者の側にも、不公平感を生じている。旅行に行ける人はいい。しかし体の弱い人、介護者を抱えている人、さらにはコロナで職を失い旅行どころではない人。こうした弱者にとっては、GO TO も高嶺の花。GO TO イベントやGO TO イートも同様だ。ここでも格差の問題が生じていることを、見逃してはならない。

       ≪6日の日経平均 = 上げ +121.59円≫

       ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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