経済なんでも研究会

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利上げの副作用に 要警戒

2022-05-06 07:09:19 | アメリカ
◇ FRBが量的引き締めも決定 = FRBは4日、政策金利の0.5%引き上げと量的金融引き締め開始を決定した。これにより政策金利は年0.75%に上昇、また来月から月間950億ドルを限度に国債と住宅ローン証券が市場へ売り戻される。いよいよ本格的な金融引き締めが始まったという感じが強い。しかし経済界は冷静に受け止め、この日のダウ平均株価は932ドルも上昇した。

市場の一部では「0.75%の利上げ」も観測されていたが、それはなかった。またパウエル議長が会見で「アメリカ経済の状態はきわめて強い」と、何度も強調した。次の政策決定会議は6月15日になるから、それまでは資金の収縮がない。--利上げにもかかわらず株価が大幅に反発した理由として、市場ではこう説明された。だが要するに‟織り込み済み”ということだろう。

だが安心してばかりはいられない。金融引き締めには、必ず副作用が伴うからである。まず景気を悪化させないかどうか。この点はGDPなどマクロ的な指標を待たなくても、いち早く企業の業績見通しとなって表われてくる。次は借金をしている部門の負担が増大すること。具体的には新興国、信用度の低い企業、個人に分けられる。

すでに多くの新興国が資金の流出を抑えるため、金利の引き上げに踏み切った。スリランカでは通貨の切り下げにまで追い込まれている。信用度が低い企業が発行した社債は、アメリカだけで160兆円にのぼる。これら社債の金利は7-8%にも上昇しており、借り換えがうまく出来るか疑わしい物件も少なくない。住宅ローン金利も上昇しており、住宅産業には影が差してきた。市場はこうした副作用にも気づいて、5日には大幅に下げている。

        ≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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