◇ 家計調査で決めるのは疑問だ = 新聞各紙に「ギョーザは宮崎、ラーメンは山形」という記事が載った。総務省の家計調査で、昨年1年間の1世帯当たり支出額が公表されたからである。たとえば「宮崎市の世帯たりギョーザ支出額は4053円、宇都宮市や浜松市を抑えて連覇を達成した」という具合。「バンザイ!」「残念、来年こそは」といった市民の声も載せている。ちょっと、微笑ましい。
しかし、市がギョーザやラーメンを「観光資源としてPRするための協議会を立ち上げた」という話が出てくると、そうも言ってはいられない。ギョーザ戦争やラーメン戦争に自治体が乗り出せば、税金も使われることになる。ところが、そもそも家計調査でギョーザやラーメンの日本一を決めることには、大きな疑問があるからだ。
家計調査は、世帯の収入や支出、貯蓄や負債を調べることが目的。総務省が毎月、全国168市町村の約9000世帯を対象に実施している。無作為に抽出した世帯に、調査票を渡して記入してもらう仕組み。この世帯数は人口とほぼ比例するから、宮崎市や山形市だと20-30世帯になるだろう。
こうした世帯の記入者は、もちろんギョーザ戦争やラーメン戦争のことは知っているはず。故意にギョーザやラーメンの購入量を水増しすることはないにしても、実際にたくさん買おうとするかもしれない。すると平均的な支出額が増えてしまうという危険性がある。もし本当にギョーザやラーメンを観光資源としてPRしたいのなら、小売店ベースでのギョーザやラーメンの販売額を調べるべきだろう。
≪9日の日経平均 = 下げ -22.11円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
しかし、市がギョーザやラーメンを「観光資源としてPRするための協議会を立ち上げた」という話が出てくると、そうも言ってはいられない。ギョーザ戦争やラーメン戦争に自治体が乗り出せば、税金も使われることになる。ところが、そもそも家計調査でギョーザやラーメンの日本一を決めることには、大きな疑問があるからだ。
家計調査は、世帯の収入や支出、貯蓄や負債を調べることが目的。総務省が毎月、全国168市町村の約9000世帯を対象に実施している。無作為に抽出した世帯に、調査票を渡して記入してもらう仕組み。この世帯数は人口とほぼ比例するから、宮崎市や山形市だと20-30世帯になるだろう。
こうした世帯の記入者は、もちろんギョーザ戦争やラーメン戦争のことは知っているはず。故意にギョーザやラーメンの購入量を水増しすることはないにしても、実際にたくさん買おうとするかもしれない。すると平均的な支出額が増えてしまうという危険性がある。もし本当にギョーザやラーメンを観光資源としてPRしたいのなら、小売店ベースでのギョーザやラーメンの販売額を調べるべきだろう。
≪9日の日経平均 = 下げ -22.11円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫