◇ 5月は3兆2000億円の月間記録 = 東京市場の株価が高い。日経平均は5月中に2031円、率にして7%の大幅高となった。主要国のなかでは、最高の成績である。原因はコロナ規制の解除、企業の好決算、円安の進行などだが、企業による自社株買いもその一因。なにしろ5月中だけで、その総額は3兆2000億円を超えて過去最大。自社株買いをした企業の株価は、ほとんどが日経平均の上昇率を上回った。
自社株買いというのは、企業が自社の株式を市場から買い入れること。取得後に消却すれば発行済みの株式数が減り、その分だけ1株当たりの利益が増える。このため株価は上昇しやすく、配当と並ぶ株主還元の1方策となっている。世界的に大流行しており、英ヘンダーソン社の調査によると、昨年は世界で総額1兆3000億ドル(180兆円)の自社株買いが行われた。
発行済み株式数が減ると株主資本も減少するから、ROE(自己資本利益率)が高くなる。いま日本株を買いまくっている外国人投資家は、特にこのROE改善を重視しているようだ。結果として株価が上がれば会社のPRにも役立ち、経営者の評価もよくなる。また株式数が減るため、敵対的買収に対する防御策としても有効だ。
ただデメリットもある。自社株買いをすると、企業の手持ち資金が減少する。このため設備投資や賃上げに、資金が回りにくくなるかもしれない。これによって、企業は成長の機会を逸するかもしれない。また事前に株を買っておけば、儲けることができる。このためインサイダー取引を生みやすい。
≪5日の日経平均 = 上げ +693.21円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
自社株買いというのは、企業が自社の株式を市場から買い入れること。取得後に消却すれば発行済みの株式数が減り、その分だけ1株当たりの利益が増える。このため株価は上昇しやすく、配当と並ぶ株主還元の1方策となっている。世界的に大流行しており、英ヘンダーソン社の調査によると、昨年は世界で総額1兆3000億ドル(180兆円)の自社株買いが行われた。
発行済み株式数が減ると株主資本も減少するから、ROE(自己資本利益率)が高くなる。いま日本株を買いまくっている外国人投資家は、特にこのROE改善を重視しているようだ。結果として株価が上がれば会社のPRにも役立ち、経営者の評価もよくなる。また株式数が減るため、敵対的買収に対する防御策としても有効だ。
ただデメリットもある。自社株買いをすると、企業の手持ち資金が減少する。このため設備投資や賃上げに、資金が回りにくくなるかもしれない。これによって、企業は成長の機会を逸するかもしれない。また事前に株を買っておけば、儲けることができる。このためインサイダー取引を生みやすい。
≪5日の日経平均 = 上げ +693.21円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫