経済なんでも研究会

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企業の業績は 絶好調 : 4-6月期

2023-08-23 07:27:52 | 利益
◇ それでも株価が軟調な理由 = 上場企業の決算発表がほぼ出揃った。日経新聞が発表を終えた1167社の決算を集計したところによると、4-6月期の純利益は前年比50.4%の増加だった。このうち製造業は12.0%の増益。半導体の供給回復、値上げ、円安が利益を押し上げた。また非製造業は2.2倍の増益。コロナ規制の解除による経済の正常化と値上げが大きく貢献している。利益の金額は過去最大を更新。全体として、企業の業績は絶好調だ。

売り上げをみると、製造業は8.7%の増加。非製造業も6.6%の増加だった。家計調査によると、4-6月期は全世帯の名目消費支出は1.0%減少している。したがって売り上げ増加分は、ほとんどが値上げによるものだったと考えられる。その一方で原材料やエネルギーの値上がりが落ち着いたため、利益が大幅に増大した。

ところが株価は、このところ下がり気味。日経平均は先週1000円を超す大幅な値下がりだった。これは市場が、その先の見通しについて警戒感を持ち始めたためだろう。たとえば中国経済の不調。その兆候は4-6月期の決算にも表れてきている。製造業のなかで中国への依存度が高い化学は27.5%の減益、非鉄金属も58.1%の減益だった。

さらに値上げは企業の利益を増加させたが、消費者の節約志向を強める結果ももたらした。賃金上昇が物価高に追い付かないため、消費者の実質所得は減少しつつある。この傾向が続けば、企業は値引き競争に追い込まれるかもしれない。いまは絶好調だが、この明るさはどこまで続くのか。株式市場は、それを心配しているようだ。

        ≪22日の日経平均 = 上げ +291.07円≫

        ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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