経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

今週のポイント

2022-03-07 08:10:48 | 株価
◇ 停戦交渉に期待する市場 = ダウ平均は先週444ドルの値下がり。パウエルFRB議長が「3月は0.25%の利上げにとどめる」と明言したことから、2日は600ドル近く上昇した。しかし、あとはウクライナ情勢のさらなる緊迫化で下落。結局4週間連続の値下がりとなった。この間の下げ幅は1475ドル、終り値は3万3600ドルにまで落ち込んでいる。2月の雇用情勢が堅調だったことも、株価には響かなかった。

日経平均は先週491円の値下がり。週の3日は上げたが、あと2日の下げの方がきつかった。特に4日はヨーロッパ最大の原発が砲撃されたニュースで、600円近く下げている。これで3週連続の下落、この間の下げ幅は1711円。終り値は2万6000円を割り込んだ。株価が下がると安値拾いの買い物も出るが、ウクライナ情勢が悪化しているため模様眺めの投資家が増えているようだ。

パウエル議長の発言で、金融引き締め政策に対する警戒感は当面なくなった。しかしウクライナ情勢は緊迫の度を増しており、その経済的な悪影響も明らかになってきた。このためニューヨーク市場では、アメリカ経済の先行きに対する心配も広がり始めている。すべてはウクライナの状況しだい。市場としては、ロシアとウクライナの停戦交渉に期待するしかなくなっている。

今週は8日に、1月の毎月勤労統計、景気動向指数、2月の景気ウオッチャー調査。9日に、10-12月期のGDP改定値。10日に、2月の企業物価。11日に、1月の家計調査、1-3月期の法人企業景気予測調査。アメリカでは8日に、1月の貿易統計。10日に、2月の消費者物価。11日に、3月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が7日に、2月の貿易統計。9日に、2月の消費者物価と生産者物価を発表する。なお9日は、韓国の大統領選挙。

        ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

死者が語る コロナ肺炎の危険度 (102)

2022-03-05 08:05:30 | なし
◇ 死亡者が全く増えない中国の不思議 = 世界の感染者は累計4億4017万人、この1週間で1045万人増加した。増加数は前週より151万人減り、ことし最少。死亡者は597万2607人、1週間で5万4942人増加した。前週より1200人減っており、死亡者の縮小は1月中旬から続いている。全体としてコロナの勢いは少しずつ収まっているが、そのテンポはきわめて遅い。パンデミックが終了しつつあるとは、まだ言えないだろう。

国別の死亡者数をみると、アメリカが累計95万4519人で週間1万2610人の増加。少しずつだが、増加数は縮小している。次いでブラジルが65万人台、インドが51万人台、ロシアが34万人台、メキシコが31万人台。さらにイギリスが16万人台、イタリアが15万人台、インドネシアとフランスが14万人台、イランが13万人台となっている。このうち死亡者数が前週より拡大したのはロシア、イタリア、フランスだった。

注目されるのは、コロナに関する全ての規制を撤廃したイギリス。この1週間の死亡者は729人で、前週より221人減少した。この調子が続くのかどうか。また不思議なのは、オリンピックも開催している中国。死亡者数は昨年1月以来、全く増えていない。この間、感染者数は2万1200人も増えている。徹底的なゼロ・コロナ政策をとっている中国だが、それにしても死亡者が1人も出ないとは。信じられない気もする。

日本の感染者は累計522万1432人、この1週間で46万0928人増加した。ただ増加数は3週連続で縮小した。死亡者は2万4402人、週間1608人の増加。前週より74人多く、増加数は8週連続で拡大している。政府は東京、大阪など18都道府県の「まん延防止措置」を延長、その一方で外国人の入国規制を緩和した。キメ細かい対策と言えばかっこいいが、どうにも方向性が判りにくい。

        ≪4日の日経平均 = 下げ -591.80円≫

        【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】     

超スロー! 子ども家庭庁の立ち上げ

2022-03-04 08:43:35 | 人口
◇ 少子化対策を急ぐ気はあるのか = 厚生労働省は25日、昨年の人口動態統計を発表した。それによると、出生数は84万2897人で前年を3.4%下回った。6年連続で戦後最少を更新している。この6年間をとってみても、赤ん坊の数は16万3000人ほど少なくなった。少子化ガ止まらない。厚労省はコロナの影響で、結婚や妊娠が減少したと解説している。

コロナの影響があることは否定できないが、少子化はコロナ前から着実に進行している。その原因は若い人の所得が伸びないからなのか。住居費や教育費が高すぎるからなのか。あるいは核家族化が進んだためなのか。一般に国が豊かになると、出生数が減るとも言われる。しかしフランスやドイツ、イギリスなどは、日本より出生率が高い。適切な対策を講じて、出生率の押し上げに成功したからである。

少子化ガ進むと、人口が減って行く。すると労働力が不足し、消費需要も減退する。負担する若者の数が減るから、社会保障制度も維持できなくなるだろう。日本の将来を考えれば、由々しき問題である。そこで岸田政権も、新しく「子ども家庭庁」を創設して、この大問題と取り組むことにした。すでに少子化担当大臣も誕生している。

子どもに関する問題は、これまで文部科学省、厚生労働省、内閣府、警察庁の4省庁が分割して担当してきた。それを一元化し、適切な政策を早く打ち出すことが、子ども家庭庁の役割である。ところが、その発足は来年4月の予定だという。小さな役所を一つ作るのに、なんでそんなに時間がかかるのか。岸田さんは選挙対策で子ども家庭庁を作るだけ。ほんとに少子化対策を急ぐ気持ちはあるのだろうか。

        ≪3日の日経平均 = 上げ +184.24円≫

        ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

まだ上がる! 電気・ガス・ガソリン代 (下)

2022-03-03 07:49:29 | 物価
◇ 原油150ドル説も飛び交う = ロシアはエネルギー大国である。原油は世界生産量の約1割、LNG(液化天然ガス)は2割弱を産出する。その輸出額は20年で3800億ドルにのぼった。EUはLNG需要の3分の1をロシアに依存、日本もLNG輸入の8.8%はロシア産だ。SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアを排除したため、その決済が非常に難しくなり、ロシア産エネルギーの輸出が止まってしまう危険性が大きい。

こうした心配から、ヨーロッパではロシア軍がウクライナ侵攻を開始した24日、LNGの価格が4割も急騰した。戦争が長引けば、原油相場も急騰することは避けられない。ニューヨーク市場のWTI先物相場は08年夏、供給不足のなかでイスラエル・イランの緊張をきっかけに、1バレル=147ドルの史上最高値を付けた。今回もそこまで上がるという観測が出ており、ムーディー社は150ドルという予測を発表した。

貿易統計でみると、日本は昨年、原油・LNG・石炭などの鉱物性燃料の輸入に17兆円の代金を支払った。ことしは20兆円を超えるに違いない。それだけ日本の消費者や企業は、購買力を流出させたことになる。仮に輸入量を5兆円減らせれば、その多くを消費や設備投資あるいは賃金に使えるはず。経済成長率はそれだけ伸びる。

そのためには、原発や再生可能エネルギーの拡大が必要だ。しかし歴代政府は、原発に触れる勇気がなかった。再生可能エネルギーは強制買い取り価格をいじくり回し、結局は発育不全の状態にしてしまった。成長率が伸びない大きな原因の一つが、ここにあることを政府が認識していない。ガソリン高騰に対する補助金などの対症療法だけでなく、将来を見据えたエネルギー政策の確立が肝要なのである。

        ≪2日の日経平均 = 下げ -451.69円≫

        ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

まだ上がる! 電気・ガス・ガソリン代 (上)

2022-03-02 07:51:28 | 物価
◇ SWIFT排除でロシア産LNGが止まる = 電力大手5社と都市ガス大手4社は先週、4月の料金引き上げを発表した。たとえば東京電力の場合、標準家庭の月額料金は3月より115円引き上げられて8359円となる。電気料金の引き上げは8か月連続。またガス料金も月額63-88円の値上げとなる。賃金が上がらないなか家計のヤリクリはますます苦しくなり、企業のコストも増大する。

いまから10年前の2012年4月、東京電力の料金は標準家庭で月額6918円だった。この10年間で1441円も上昇したことになる。年間にすると1万7000円以上の出費増加。こうしたエネルギー支出が家計や企業に与えた負担増は、きわめて大きいと言える。値上げの主たる原因は、原油やLNG(液化天然ガス)の輸入価格が上昇したこと。輸入価格の上昇分は、およそ3か月後に料金の値上げに反映される。

ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場は、20年4月に一時1バレル=マイナス5ドルに落ち込んだ。在庫が過剰になり、貯蔵タンクが満杯になったためである。そこからは値上がり傾向が続き、ことし1月には83ドルまで上昇した。産油国が生産を絞ったこと、先進国や中国の景気が回復し、需要が増えたこと。アメリカのシェール生産が投資不足で伸び悩んだことも、価格上昇に拍車をかける形となった。

そこへロシア軍のウクライナ侵攻が発生、WTI相場は先週100ドルにまで上昇した。さらにアメリカやEUはロシアに対する制裁として、SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアの大銀行を排除することになった。SWIFTというのは1973年に発足した組織。世界200を超える国・地域の1万1000にのぼる金融機関が参加。国際的な送金や決済をコンピューターで処理している。ロシアの銀行が排除されればロシアは代金が受け取りにくくなり、原油やLNGの輸出が出来なくなる可能性が大きい。

                         (続きは明日)

        ≪1日の日経平均 = 上げ +317.90円≫

        ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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