魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

別れのワイン

2009年09月02日 | ワイン ~2019年
本日は葬儀でした。


第一人者といえるほどの軍艦島研究家、小島隆行氏の告別式
でした。


ちょっとオタッキーで、楽しいキャラで、その場のみんなを
和ませてくれた貴重な方でした。

もうあの小島節を聞けないと思うと残念でなりません。

これから軍艦島に上陸するたびにあなたのことを思い出すでしょう。


まだまだ、私は出会ったばかりで、本当ならこれからもっと親しく
お付き合いできたはずでした。

来週、一緒に上陸しようって言ったばかりじゃないですか。


なのに、もうさよならですか・・・小島さん・・・





私の歳でめったにないことでしょうが、何よりも自分よりも若い人
を送るってことはなおさら辛いですよ。



さて、本日は別れのワインです。

私のお気に入りデイリー、ポルトガルの「カテドラル 赤」(写真は白)
にしました。


若く、柔らかで、明るく、芯のしっかりとしたその味わいは
小島さん、あなたの性格に似ていませんか?
いや、あなたはもっと素朴かなぁ。


思い出すと心に染みてきます。


有名な「刑事コロンボ」の別れのワインは、「エストエストエスト」
でしたが、私はこれを選びましたよ。



たくさんの廃墟がありますが、たいていはひとりで黙って行って
こられて、誰ともつながりを持たずに、行ったり、調べたりできる
ところばかりです。


でも軍艦島だけは違うのですよね。


船で渡らなければ行けない、という必然性からか、必ず人間関係が
必要になってくる廃墟、産業遺産です。
ここは他のところと全く違う一面でもあるのですよ。


今日はひとりの軍艦島バカを(このバカは最高の褒め言葉です)見送る
ワインバカの戯言でした。


明日からまた元気に行きますよ。

コメント
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