魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

Don't cry for the moon.

2011年07月24日 | ワイン ~2019年
あれから29年。


実は本日といいますかすでに昨日ですが、「長崎大水害」があった日です。


そりゃ大変な日でした。1時間に180ミリ以上でしたっけ降り、1日で600ミリ
以上。死者不明者299人。災難でした。うちのお店も大変な被害にあいましたが、
そのしばらく後、お店に入れたのが「ワインセラー」です。

100本程度入るそのセラーは、今でも元気に動いています。
20年以上稼働させ、寝かせていたラフィットを飲んで、その健全ぶりで安心
したものです。

その後新しいセラーも入れましたが、ワインへの思いの一番詰まったセラーは
今は陰に隠れ、お客様にお見せすることもなく、静かに倉庫で稼働中です。

いつまでも元気に働いてもらいたいものですが、さすがにずっとというわけに
もいかないでしょう。


えっ、中身ですか?

実はもうたいがい飲みつくして(売りつくして?)しまい、たいそうなのが
残っていません。もう案外良い?のは片手で数えられるほどです。
(かろうじて子供の生まれ年とかですね)


もっとたくさん偉大なワイン、買って寝かせておけばよかったなあ・・・



「Don't cry for the moon.」


月に向かって吠えるな。ってことですが、転じて「ないものねだりをするな」
ということらしい。受験生の時覚えましたが、一度も使うことなくこの年に
なりましたよー。


そんなワインを飲みましょう。


このワインは月に向かって吠えています。







2006 Ch.シャントリュンヌ
  (仏、ボルドー、マルゴー村、3千円台)


希望小売価格5千円程度、実勢は3千円台後半。輸入元のセールで2千円台前半
でお出しできるので、どんな味わいかとお試しです。

香りは赤系ベリーのお花畑、カシス、ブラックチェリー、スグリ、モモ、
シナモンなどのスパイス系も。井戸のコケや、日陰の植物などもありますが
フルーツが水蜜のように甘く香ります。


味わいは厚みのある深いフルーツに、しっかりとしたタンニン、やや酸も出ま
すが、開けたてはフルーツ中心、時間が経つと落ち着いてきて、ちょっとだけ
タニックな印象。品はありますねえ。飲み頃はnow~2、3年後。


数本だけ入りましたのでお安くご提供いたします。
ボルドーがお好きな方には良い買いものだと思います。

コメント (2)
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