魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

目ざといお客様

2013年12月18日 | ワイン ~2020年
今年も終わろうとしているこの頃。

突然とてもお久しぶりのお客様が来店された。

その方は昨年(2011年)とあるところでワイン会をした時にお出ししたワイン
を、その後日、美味しかったからと買っていかれたんです。


それから1年くらいが過ぎた昨日、来店され、セラーの奥にあったそのワインを
発見し、また買っていかれた。


実はそのワインは最後の2本で、1本は「見つけた人の勝ち」、また「売れなく
てもいいや、それも縁だね」と思い、置いておいたものでした。

当時より価格は上がっているものの、このワインでなくては出せない美しさ
を秘めた素晴らしいワイン。長崎では当店しか取り扱っていない銘柄です。


よくぞ覚えておいて、またそれを見つけたものだ!と感心しきり。

こんなお客様が美味しく楽しんでいただけたら、販売している私もすごく
嬉しい。売る側としても1本1本、それぞれのワインにドラマを感じてしまい
ます。それだけ良いワインなんです。そして何気なく店に置いているようで、
実は意味があるワイン、気持ちの入ったワインもあるのです。


さて「最後の2本」と書きました。つまりもう1本はあるんです。
ただし、私が売る気がないだけ。(自分で飲みたいですから)
当然最後の1本は私が購入します。
売らずに、ワイン会でみなさんと飲もうかな・・・なーんて考えてしまいます。





さーて、今夜はこれ。






このボトルはコルクでなく「ガラス栓」。





何となく捨てるのが惜しくなるガラス栓。カッコイイでしょ。
退屈したら、テーブルや床でコマのようにくるくる回して遊べます。


2011 アルザス ゲビュルツトラミネール(クリスチャン・ビネール)
  (仏、アルザス地区、ゲビュルツトラミネール種、白、3千円台程度)

香りは焼き芋、焼き栗、ライチがまず来ます。
黄色く、とても熟した桃などのフルーツ香です。


味わいはとろりとした厚み、桃、ライチ、パッションフルーツが押し寄せ、
グリセリンやオイリーな舌触りで溢れる熟したフルーツ。ただちょっと甘め。
この造り手の素晴らしさを物語っていますが、価格は若干高めなので、コスパ
はまずまずといったところ。(良いですが、メチャすごいまではいかない)

でも弾力感があって、噛みしめるように味わいの層を感じます。
これは他のアイテムにも通じるところでしょうか。

実はこの造り手の「ピノ・ノワール」(2千円台)もつい先日ラインナップ
いたしました。アルザスはレベルが高い造り手がとてもたくさんいること
を実感します。これってアルザス地方の気質によるものでしょうか?
きっと真面目で真摯なのでしょう。

・・・・・そうか! (ドイツに近いからかもな)とひとり納得。
(勝手な思い込みかな)


でも美味しいのでこのピノ、ぜひお試しください。


コメント
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