魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

巧妙な罠

2014年01月09日 | ワイン ~2020年
ふと思い出したこと。


お正月のTV番組「格付けチェック」のワインのコーナー。


100万円とされた「2005 ラ・ターシュ」はホテル価格なのだけれど、それと
対決した5000円のUSAものとだけ知らされたワインのこと。


私が気になったのはこの5000円という価格がホテル価格なのか、一般小売価格
なのか、という点です。

もしもホテル価格なら一般小売1500円程度、少なくとも2000円以内のはずです。
これは普段でも気軽に飲める範疇でしょう。

でも小売価格で5000円程度としたらメチャクチャ美味しいはずなんです。
うちでもそれくらいお出しいただけたならかなりのものをお奨めできます。
ホテル価格なら15000円以上となるはずです。

そのあたりは実にいい加減な情報となっていましたよね。
これがかなり「巧妙な罠」だったりするわけです。
ふと気になってしまいましたので書いておきます。


ゴージャスな観点からもうひと言。

その「ラ・ターシュ」(DRC)ですが、多分もう下がることはないでしょう。
比較的新しい当たり年のもので20万円台前半くらいまでで残っていれば買い
だと思います。(でもおいそれとは飲めないですよね・・・)

ロマネ・コンティ(年産6000~8000本程度)が需要と供給のバランス完全に
狂ってしまい、今や1本200万円くらいしますので、次にそれをまかないきれる
のは「ラ・ターシュ」をおいて他にないからです。

将来的には優良年ものだと80~100万程度いく可能性はあるんじゃないかなあ。
もはや飲むためのワインではなくなります。(ブルゴーニュは量産できません
から)




そんな妄想を抱きつつ、今夜はこれ。
最近ワイン情報を書いていませんでした。(安デイリーばかり飲んでいたもので)








2006 モンテピローロ(サン・バトリニャーノ)
  (伊、CS種メイン、赤、普通4千円台だが安かった)


とあるショップの初売りでとてもお安く入手。美味しいかどうか、お買い得か
どうか、今年の運試し。「いち消費者」として買ってみました。

香りはプラム、チェリー、カシス、ジャムやコンポート、石灰、コショウ、
もわっとも来ますが、重厚でいてスタイリッシュ。


味わいは濃くしっかりとしてやや地味、タニックな部分もありますが、厚い
果実味と筋肉質で締まったボディ、細かいタンニン、やや熟成した風味。
スタイリッシュに引き締める酸も持ち合わせながら、堂々としたワインです。
とても感心します。

確かに美味しかったのですが、まあもう1本くらいだったら買ってもいいです。
好みとは微妙に違うのです。(これもあくまで消費者の嗜好品としての意見)

このワインだってホテル価格だったら・・・・・結構するんだろうな。

とりあえず当店では、お手軽で美味しく飲めるワインたちをお奨めすることに
しますね。


コメント
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