魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

クリスマスイブの夜

2014年12月25日 | Weblog
24日、イブの夜、まだ仕事だった。


街中へ配達。


ノーベル賞を獲った3人の日本人の功績は素晴らしいと思う。
青色のLEDランプが夜を照らしていた。

その青さは決してチープではない。冷たく深い夜が呼吸をするかのごとく、点滅している。
街中はそんなイルミネーションがたくさん溢れていた。
見上げる星空にも輝きはあるのだけれど、今夜は街中の方が暖かくて人間臭い。


インドカレー屋さんは開いているし、お客さんもいる。ラーメン屋さんだってチャン
ポン屋さんだって開いている。当然クリスマスイブにラーメンやチャンポンをを食べる
人々はいるのだ。

多くの人がイタリアンやフレンチの洋食店で料理とワインを楽しんでいるわけでもない。
「マック」だって「すき家」だって、こんな夜にもきっと食べる人はいる。


配達も済ませ、帰り際に私のバイクはタクシーの後ろに付けた。

タクシーの後部座席でカップルがイチャイチャしていた。

さらにキスまで始めたので思わず叫んだよ。

おい、まだ7時半やろっ!

しばらくの間、そのタクシーの後ろを走る。

・・・・・

やっとこさ別方向に分かれ、こみ上げたイチャイチャのストレスも収まる。

さあ、帰って温かいご飯だよう。


お店に戻ると数人のスパークリングワインのお客さん。

まあ、みんながみんなワインばかりではない。

「子供用にガラナシャンパン」とかもあるわけさ。


店を閉め、夜も深々とする中、ひとりぼっちの店内でギターを抱え演奏をしてみる。

観客もプレーヤーももちろん私ひとり。

透明な時間。


その後帰宅し、ビールを飲む。安アイリッシュも。



そんな安っぽい人生の自分が嫌になりながらも、酔いはやってくる。


テレビをつける。ニュースを見る。


CMが入る。

           ・・・
おいおい、「メットライフ生命」って変じゃないかぁ???

頭痛が痛い状態じゃないか、とひとりごと。


イスラム国やパキスタンのタリバンに心を痛め、“彼の常識は世界の非常識”というどこぞの
首相の世界に通用しない内閣の発足を聞き、「もう憎しみ合うのはやめてくれ!」と
願っている、ずっとずっと願っている。そんな静かな叫びの夜。


来年のクリスマスイブは、こんな思いを共にする方たちとささやかにご一緒したい。

これを覚えていたらひと声かけてくださいな。
いじめっ子でない、弱者の立場を慮れる人と飲みたいな。

優しい夜がいい。

コメント
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