魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ワインプラシーボ

2015年05月08日 | ワイン ~2020年
ここ数日、食べ物の話しばかり書いてしまい、ちょっと反省。


たまにはちゃんとワインのおはなしを。

なに、面白くないって?
いやいや、今日のは面白いから読んでくださいな。


実はこの話題。

値段高いワインはおいしいと思う、実験でプラシーボ効果明らかに(クリック)
ねっ、面白そうでしょ。ちゃんとクリックして読んでみてください。

思わず拍手したく・・・・・ならないかな?!

つまりね、人は知名度、値札、看板を飲んでいるということです。
有名ワインなら無条件に称賛する人もいますしね。


よく言われるところの、「自分」というものがない人ほど、学歴や権威、社会的地位、
知名度、ステータス等に価値を見出すということ。

逆に「自分」というものをしっかりと持っている人、もしくは持とうと努力としている人
にとっては、そんなもんの価値はたいして高くなかったりします。


もちろん最初は入門者ですからいろんな意見も聞きますし、本もたくさん読むことでしょう。
ワインも素直にたくさん飲むことでしょう。

本当はそこからなんでしょうね。たくさんの経験を積んで学んでいくのです。
美味しいことが多いので苦にはなりませんけど。

自戒を込め~てしっかり記しておきたいと思います。




さあ、今夜はこれ。
プラシーボ効果を誘発するかも?の有名ワインです。




2009 モレ・サン・ドニ(ジョルジュ・リニエ)
  (仏、ブルゴーニュ、ピノ種、赤、4千円程度)

数本だけ入ってきたワインです。
通常ならこの造り手は買わないのですが、少しお安めでしたのでお試しを兼ねて。

香りは赤土、革、獣臭、ジビエ、イチゴ、フランボワーズなど。フルーツよりも肉、革系
のワイルドで旨味系がきます。


味わいは優しく、しなやかで、ミネラリー、革や生肉を思わせる旨味系がジュワッと
広がります。華やぎもある程度ありますが、むしろガッツリとくるジュヴレ・シャンベルタン
に近い味わい・・・でも丸く柔らかい、そのあたりがモレ・サン・ドニなのでしょうか。

このジョルジュ・リニエは決して心ときめく造り手ではありませんが、やはり09年という
素晴らしい当たり年ということで、上手く出来ていると思われます。
1級畑や特級畑でもない村名ですので、それらに比べれば、どこかしらうすく、エキス分も弱く
はあることでしょう。でもコストパフォーマンスはなかなか良くて、コート・ドールの北部の味わい
を端的に表現していると思います。とっても美味しいですよ。

ブルゴーニュワインってどんな味?と聞かれたら、これを飲んでもらって、「こんな味わい
こそがブルゴーニュだよ」って言える典型だと思います。

心に沁みわたります。やっぱり好きなんだな~と心から思えます。
もちろん知名度や看板は関係ない!・・・・・多分。そうね、多分。


コメント
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