蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

ちょっと大きな話   (bon)

2013-06-26 | 科学・生物

 夜空を見上げると無数の星が重なり合って、空が埋め尽くされているように見える。
都市部では空が明るいから無数の星は見えにくいけれども、望遠鏡などで見るとたくさんの星が見える。

 私たちの銀河系には、およそ2,000億個~4,000億個の恒星があるといわれ、
さらに宇宙全体には1,700億個の銀河が存在するといわれている。

 しかし、この宇宙はほとんど“からっぽ”だという。
星たちの大きさはといえば、平均的に太陽の大きさぐらいで、その直径は100万kmとか200万kmくらいの巨大なガス球だという。
そしてその巨大なガス球をグッと縮小して “夏みかん” くらいの大きさとすると、一番近い隣の星は、そこから
2,000kmも離れたところにあるのだという。実際の距離は、およそ4光年程度という。
星で埋め尽くされたように見える宇宙は実は“からっぽ”なんですね。

 反対に、ミクロの世界はというと、原子1個の大きさは、およそ1,000 万分の1mmくらい。
その中心にある原子核は、原子の10万分の1の大きさ。 
そこで、この原子核を今度は “りんご” の大きさまで拡大したとすると、原子の大きさは、なんと直径およそ10kmとなり、
原子の中にうっすらと電子が飛び交うような、やはり“からっぽ”なんですね。

 

 私たちの宇宙は、いまからおよそ150億年の遠い昔、限りなくまばゆい一粒の光が誕生した、いわゆるビッグバンですね。
そして急速に膨張しながら冷えて行く過程で光のしずくは原子のもととなる小さな基本粒子を生み、粒子は銀河となり、
銀河は星を、星は私たち人間を作りました。

 私たちの生命体を作っている重要な元素に炭素がある。この炭素は星が自分の重みでつぶれながら内部の温度を上げ、
核融合反応の過程で作られたものなんだそうです。
この星が、一生を終えて爆発し、炭素がちりばめられて我々が作られた・・。

 そして、この星が炭素を作ることができるということは、宇宙の重力の大きさが今あるような大きさでなければできなかったのです。
すなわち、重力の大きさが今より、10%大きいとすれば、星は激しくつぶれて急速に燃え上がり炭素は出来ずに死んでしまう。
逆に、今よりも10%小さかったとすれば、星の温度は十分に上がらずやはり炭素をつくることはできなかった。 
 あぁ、なんと素晴らしいバランスなんだろう。

 

 ここでのお話は、10年以上も前に読んでみた「宇宙の不思議」(佐治晴夫著、PHP文庫)から抜き読みで綴っていますので
分かりにくいかもしれませんが、たまには、このような壮大な浪漫に想いを巡らせるのもいいのではないかと・・。

天の川銀河 

      http://matome.naver.jpより転写)

 

 ここに、“宇宙カレンダー”という下りがあり、簡潔に紹介しておきたいと思います。

「宇宙史150億年を1年間に縮めたカレンダーを考える。
つまり、1月1日午前0時に宇宙が誕生したとして、現在はその年の12月31日午後12時だとします。
とすると、桜の季節前後の4月中旬に銀河系が形成され、初めての恒星が光りはじめるのは菖蒲の花が美しく咲き染める5月中旬。
紫陽花が初夏の風の中で香る頃、6月初めにはそれらの中で巨大な星は超新星爆発を起こして最期を迎え、
この超新星の “かけら” から、太陽系が出来始めたのは9月に入ってからです。
 やがて、10月の足音が近づいてくるころ地球が誕生する。そして師走も中旬を過ぎた頃に原始生物である三葉虫が動きだし、
12月31日、つまり大みそかの午後9時過ぎに人類の祖先がアフリカあたりに猿人として誕生したのです。
更に午後11時59分50秒ころに人間文明の証としてピラミッドなどが作られ、現代科学が急速に進歩して来ましたが、
その時間は、わずか0.1秒しか経過していないのです。」

 

 そして、この書のあとがきの著者の言葉を引用します。

 「この単行本が世に出てから5年の歳月が流れましたが、その間に私たちの地球は太陽の周りを毎秒30kmのスピードで
5回まわり、太陽系を含む恒星団は私たちを巻き込んだまま、銀河の中心に対して半径3万光年の円を描いて
秒速300kmで、470億kmという道のりを駆け抜けました。
そして、地球上ではいつものように雨が降り、風が吹いてさまざまなことが起こり、そして過ぎ去っていきました。・・(後略)」

 

<!-- Hawaian Songs -->

 

 

 

 

コメント (1)
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