昨日(2/26、日曜日)の「大阪マラソン2023」は、3万人の参加で賑わっ
ていました。4人のペースメーカーが正確なペースを刻み、30㎞あたりまで、
先頭集団は70人ほどいたようでした。 優勝はエチオピアのキロス選手で
2:06:01の大会新、日本人トップは6位の初マラソンの西山和弥選手で、2:06:45
の初マラソン新記録でゴール。 途中粉雪が舞ってきたとアナウンスがあり
ましたが、銀橋、造幣局、中之島中央公会堂、御堂筋、アベノハルカスなど
懐かしい光景もあり楽しめました。
2月は早いでした。 もう「不思議な日本語」の出番となりました。
新型コロナも少し落ち着いてきた感じがあります。 では・・
・関の山 一生懸命やってなし得る限界。精一杯のところ。がその意味
ですが、なぜ「関の山」なんでしょうか?
語源由来辞典に次のようにありました。 関の山の「関」は、何と!
三重県の関町(現、亀山市)のことだと。 それで、「山」は、祭りの
「山車」のことであるとありました。
関町の、八坂神社の祇園祭に出される関の山(山車)は、大変立派なもの
だったそうで、「関の山以上の贅沢で立派な山は作れないだろう」と思われ
たところから、精一杯の限度を「関の山」と言うようになったとあります。
まったく思いもよらぬ展開に驚いてしまいました。
で、「関の山・・そこまでが精いっぱい」の語源となった山車(やま)
は夜の町並みを彩るのです。山車の上部を回転させる「舞台回し」は、関宿
祇園夏まつり(7月)の見どころのひとつだそうです。
関の山
(ネット画像より)
この祭りは、江戸時代の文化年間から続く伝統行事で、京都祇園、住吉天
神祭と並んで関西五大祭の一つとされていたそうです。
・しんきくさい 「辛気臭い」とは、気が滅入ってしまいそうだ。思う
ようにならないで、じれったい。もどかしい。気がくさくさして滅入る状態
を言いますね。
辛気は、もともと漢語の「心気」が語源とあり、「心、気持ち」の意味で
あったが、「心気の労」や「心気の疲れ」などに使われるうち「苦しくて辛
い」という意味に派生し、文字も「辛気」に変化したとあります。(ユライカ
より)
「臭い」は、その状態がひどい・・という意味を表していて「辛気臭い」。
この「~くさい」は、面倒くさい、ばかくさい、うさんくさい などと同じ
ですね。
また、「辛気臭い」は、関西地方の方言だと一部のネット記事にありまし
たが、辞書にもありますし、本当のところはどうなんでしょうか?
(ネット画像より)
・納豆 あの納豆のことです。煮た大豆を納豆菌で繁殖させた粘質の糸
を引く食品ですね。 どうして豆を納めるとあのようになるのでしょうか?
まったく見当違いでした。
こちらも、語源由来辞典によれば、『納豆の語源は、僧侶が寺院で出納事務
を行う「納所(なっしょ)」で作られ、豆を桶や壺に納めて貯蔵したことに
由来する説が有力とされている。』とありました。
また、壺などに納めた、将軍に納めた、神様に納めたなど、「納めた豆」
から納豆と呼ばれるようになったなどは想像の域でありますが、大豆を煮た
のを冷まして、稲わらを束ねた「苞(つと)」とよばれる包みの中に入れて
製造されたことから、稲藁に納めた豆で「納豆」と呼ばれるようになったと
いう説がありました。
納豆の語源には、豆腐と間違えたという説もあるそうですが、これは間違
いで、豆腐は中国から伝来したものであるが、納豆は日本の伝統食品なんで
すね。
(ネット画像より)
私は、関西生まれ、育ちなので、関東に来ても長い間納豆は食べられませ
んでした。しかし、いまでは平気で時々食べますが、昔に比べるとあの「に
おい」は、かなりなくなってきているように感じています。
熱いごはんの上に載せてたべたり、納豆巻きなどもおいしくいただいてお
ります。
・チャンバラ 突然ですが・・、チャンバラとはなぜそのように言うの
でしょうか?
昔、「チャンバラ映画」などと呼んで、市川雷蔵などが、長物を振り回して
活躍するそんな場面が展開するのですね。
「チャンバラ」の語源も、その通り、「刀で斬り合うこと」から始まって
いるそうです。
チャンチャンバラバラから来ているようで、チャンチャンはお互い刀で斬り
合っている様子、バラバラは人が倒れる様子を表しているとの解説がありま
した。
また、斬をチャンとよみ、中国語の「七零八落」に、散り散りになる、散
らばるの意味があり、斬斬八落八落で、チャンチャンバラバラ・・とまこと
しやかに解説された記事もありました。 何となく、オノマトペ気味の感じ
でもある気がしてきました。
(映画.COM より)
・体たらく 「為体」とも書くそうです。 今日では、「ひどいありさま」
や「何とも情けない状態」などと軽蔑したり自重を込めて好ましくない状態
を意味しますが、もともとは、そのような悪い意味を含んだ言葉ではなかっ
たそうです。
体たらくの「体」は「様子」の意味で、「てい」と読むのは漢音。「たらく」
は、断定の助動詞「たり」が名詞化した語。
「体」+「たらく」の「体たらく」は、「そのような状態である」という意味
なのだそうです。つまり、有様、様子、状態という意味なんですね。
それが、いつの間にか悪い状態に対して使うことが多くなっていたことから、
「体たらく」が悪い状態を表す言葉として受け取られるようになったからだ
そうです。 「様子」を意味する言葉が、悪い状態を表すようになったのは
「体たらく」のほかに、「さま(様)」が音変化した「ざま」も同じように
「なんというざまだ」と使われたりしています。
ついでに、「為体」(ていたらく)は、「体(てい)為(た)り」からき
ていますが、その読みは「熟字訓」です。為替、五月雨、七夕などと同じ読
み方なんですね。
今回は、どこか「判じ物」みたいな感じの言葉がありましたが、「関の山」
が、関町の山車だったなんて・・「八丁味噌」が岡崎から八丁離れた先にある
味噌蔵で造られた味噌・・などと同じなんですね。 また、言葉というのは、
長い間に使われ方によってその意味付けがなされるというのは頷けるところ
ですね。
Sophia Loren & americano