日本近海に、3つも台風が接近して、折しも停滞している前線を刺激して、北日本を始め関東でも
不安定なお天気で、突然雨が降ってきたり・・
そんな昨日(2016.8.20土)でしたが、板橋区立文化会館大ホールに出かけました。 私の友人が
団長を務める板橋区混声合唱団の第39回目の定期演奏会です。友人の彼は、もちろんメンバーで、
パートはバスを担当しておられます。
板混第39回定期演奏会
外のお天気にも拘らず、1200名を超える大ホールは満席の盛況で、会場はひととき美しい
ハーモニーの数々に魅了された 別世界に引き込まれたのでした。
プログラムは2部構成で、第1部は「うたの街のうた」と題して、花の街、港の街、甲子園という
副題で、懐かしい“春の唄”や“港が見える丘”、“そして神戸”などの流行歌を 団員の
テノールソロを挿入したりの変化をつけ、甲子園では、ちょうど高校野球準決勝の日にタイミング
絶妙で、“栄冠は君に輝く”などの勇気の出る元気いっぱいの演奏がさわやかでした。
第2部はモーツアルトの「レクイエム」が、オーケストラと共に、プロソリスト(ソプラノ、
アルト、テノール、バス)4名の美しいハーモニー、そして100名に及ぶ大合唱の響きは、重厚で、
荘厳な広がりにいつしか引き込まれ、ひと時我を忘れる思いでした。
オーケストラ、4人のソリストと共に・・
解説にもありましたが、この「レクイエム」(死者のためのミサ曲)は、モーツアルトが
亡くなる年、1791年にある伯爵から内密に作曲を依頼され、とりつかれた様に作曲を進めますが、
完成しないまま亡くなってしまうのです。そこで、何人かの弟子が、モーツアルトが残した指示に
従って完成させるのです。この補作を行ったのが、ジュスマイヤーという人なのだそうです。
昨年から、板混の監督に就任された指揮者の高井優希氏のご挨拶に、「今年はジュスマイヤーの
生誕250年に当たる年ですが、ちょうどこの時に、この曲を演奏することが出来た」との意義が
述べられ、続いて「これからも、板混はどんどん変わって行きますのでよろしく・・」との
言葉がありました。 そういえば、昨年、今年の演奏会はどことなく違った印象があります。
合唱の迫力、広がり・伸びやかさなどが一層強く感じられるとともに、プログラム構成でも
どこかスパイスの効いたキリットしたさわやかさを感じるのでした。
昨日は真夏の不安定な天候に反して、さわやかなそして荘厳で美しいメロディーにひと時
清涼な世界に誘われたのでした。音楽はいいですね。
レクイエムのサワリがありましたので・・