蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

東期会新年会 ’20  (bon)

2020-02-05 | 科学・生物

 恒例のちょっと遅めの新年会が2/3(月)に銀座でありました。

 東期会は、高校10期の10を“とう=東”と読み、関東在住の人たちの同窓会です。
東期会は春2月と秋10月に定例的に開催され、今回は、関西からの2名を含めて、18名が
集いました。 総勢の年齢は、1500歳弱の集団だったのです。

 銀座松屋近くの和風レストランが会場で、会食を交えた談笑は、割と頻繁に会って
いるにしては、2時間を過ぎてもなお盛り上がっているのでした。
 それでも体力の衰えを 如何に回復させているかとかの工夫が語られたり、女の人の
何人かは連れ合いをなくし一人暮らしを気ままに過ごしているとか、もっぱら旅行に
情熱を燃やしているなどなど、年齢とうまく付き合いながら、自由を我が物?に取り
込み、傘寿を謳歌しているのでしょう。

 ちょっと狭い個室に18名。
     

 

    

  大阪からいらした2名の女性は、東期会メンバには、特に久しぶりですから、話題
の中心となるのはやむを得ず、遠来の疲れなどお構いなしのモテようでした。

        全員集合
       

 長いランチをようやく終えて、この時期としては暖かい銀座通りを、今はブランド
ビルが居並ぶ景観の中、そぞろ歩きして、GINZA SIXに入りました。

     吹き抜けディスプレイ
      

 3年前に開業した新しい空間は、「Life At Its Best 〜最高に満たされた暮らし〜」
とのコンセプトで、一つの目玉のスポットにもなっているとか。  館内は、ほのかな
香水の香りが漂う、斬新なFashion・ Lifestyleの中を、私たちはエスカレータで 6階の、
ビル内ですからそうは広くない、でも広いしっかりとした書籍を中心とした空間展示を
回り、同じフロアのいかにも近代的なスタイルのカフェで、お茶しながら ここでも活発
な話題が展開されていました。

 お茶の場でも・・


      お別れ前のショット(カフェショップ前にて)
      

 この6月には、大阪で開催の同期生全体の同窓会が計画され、宿泊希望者は有馬温泉
がすでに予約されているなど、楽しい話題は終りが尽きないようです。 全体同窓会の
キャッチコピーは、「み~んな80歳になりました。元気なうちに会いましょう!」に
決まったそうです。

 傘寿を迎える年齢とは思えぬ元気で、このようにお互いの懐かしみを蘇らせることに
よって、さらに新たなエネルギーが注入されるのか、お別れする頃には、みんな背筋が
伸びているように見えるのでした。
 同窓会に参加できる幸せを、それぞれ 心に抱きながらお別れしました。

 

 

 

 

 

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高尾山初詣´20  (bon)

2020-01-06 | 科学・生物

 新年1月4日は、高尾山初詣に行ってきました。 新年からずっと良いお天気が続いて、
この日も暖かな土曜日となりました。 朝9時の京王高尾山口集合時点でも、ピリッとし
た冷気がなく何となく穏やかでしたから、この暖かさだと、お目当ての一つ、“シモバシ
ラ”(氷の華)は出ていない?との予感でした。

 例年よりも、人出が多い気がしました。ケーブルカー乗り場も混雑するほどでしたし、
山頂駅からの緩やかな登りも人人で、神聖?な感じどころではありませんでした。

 京王高尾山口駅                ケーブルカー乗り場
  


 恒例になりました高尾山初詣も、
14回目の今年は、初参加のSさんを含めて5人の参拝と
なりました。薬王院の拝殿も大変な賑わいようで、活気?に満ちている‥そんなお参りを
済ませて、私たちは、山頂に向かいました。

     薬王院本殿                              
  


        飯縄権現堂
         


  ケーブルカーを降りて、ほぼ1時間くらいの歩行でしたが、私は、この1年の間に、脚力
の衰えがこんなに顕著なのに驚きました。 普段から、歩かないといけない・・と思いな
がらも、それほど感じてはいなかったのですが、やはり上り階段が続いたり登り坂道が来
るとテキメンに膝やふくらはぎにソレを感じるのでした。こんなことでは、帰りまでもつ
のかしら? と心配になるほどでした。

 山頂は、大勢の人出でにぎわっていました。 高尾山の標高は測量の都度20年くらいの
間隔で、その値が違っていて最新の2014年改測では599.30mなのだそうです。 いずれに
してもあのスカイツリーよりも低いのですね。 でも、近郊にあり便利で、変化に富んで
いるので人気の山なんですね。

 富士山は、山頂からの定位置に、その美しい姿を顕わしていました。 富士をバックに
5人が並んで、記念写真を撮ってもらいましたが、人物のところが日陰でしたので、そこに、
オート露出がセットされたためバックが明るすぎ、肝心のきれいな富士山の姿が飛んでし
まっていました。

高尾山山頂より富士を仰ぐ        背景には、きれいな富士山があります
  

 

 いつものように、山頂から奥高尾方向に進んで、“シモバシラ”探索へと向かいましたが、
危惧した通り、“シモバシラ”が出ているあたりは、からからに乾燥した枝や落ち葉があ
るだけで、お目当ては予想通り出ていませんでした。      

シモバシラ探索              登り道
  

 途中から、本道?に上がって、一丁平のはるか手前で、早めのお昼としました。 それ
ぞれに持ち寄った“おせち”などもあって、楽しい野外会食となりました。
 みんな高校同級生なので、来月の新年会や6月の全体同窓会(大阪開催)の話など、この
時ばかりは童心に帰ったような気分になっていたのでした。

           写真を撮ってもらった人と もみじ平で再び出会う  
               


                  帰路
                         

 早めの下山で、薬王院を午後1時ころに通り過ぎましたが、拝殿につながる階段の下に
長い列ができるほどの混雑ぶりでした。

 はるか、スカイツリーを望む       ケーブル山頂駅
 


 無事に下山し、いつものお店でお茶して、帰路につきました。

 

 

 

 

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今年も渋谷で’19   (bon)

2019-12-10 | 科学・生物

 毎年 変貌発展しているシブヤは、先月オープンした「スクランブルスクエア」が、明々と
夜空に聳えていました。 そんな渋谷で、今年もこの時期が来ました。


 今や、メンバーは増えることのないこの会は、もう20年以上続いていて、約40年前に画像・
映像を中心とした新技術・サービスの開発に明け暮れていた仲間の集まりです。
 当時目指していた、技術・サービスは殆ど実用され、あるいはそれ以上に凌駕しているこ
とに、時間の威力の凄さに驚嘆するとともに、当時の開発の方向が妥当であったことの証で
あると思い、なぐさめの一つとなっているのかもしれません。
 当時は、一企業の活動の一つというよりは、大げさに言えば、この国を代表して、世界の
技術・サービスに貢献するのだとの自負に支えられていたように思います。

 当時エネルギーの塊 みたいだった若者も、今は、大地の養分を十分吸い取った、どっしり
と落ち着いた年配者として成長し、なおも重職を務めている人もいるのです。
 そんな仲間も一堂に会すれば、たちどころに当時の雰囲気に引き戻され、必ずしも当時の
話題ばかりではなくても、愉快に盛り上がってしまうのでした。 地域ボランティアの活動、
趣味の世界、旅行など・・話題は尽きませんが、健康に関した話題もあれこれと広がる年頃
になりました。

 

 楽しい会は、元気の源です。今年もありがとうございました。

 いつも幹事を務めていただいている、大会社の役員は、体調を崩されアルコールは控えて
おられ、早く回復されることを祈るばかりですが、そんな中でも会を企画していただいて
感謝に堪えません。

 スクランブルスクエアの展望台(47階)に上ってみようと、早めに現地に来ましたが、
この時期の夕暮れは早く、5時前にはもう暗くなって、どんよりと曇り空もあり、展望台は
諦めて、14階あたりまでの、ショッピング、レストランフロアをエスカレーターで通り
過ぎ、ちょっぴりの雰囲気だけ味わってきました。
 展望台は またの機会として、全貌をパチリとしました。

スクランブルスクエア(右)        宮益坂のイルミネーション
 

 会が終り、数人で近くでお茶を楽しんでサヨナラとなりました。小雨が降っていました。


 

 

 

 

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フィボナッチ数列とNYダウ  (bon)

2019-07-30 | 科学・生物

 先に、当ブログにて「黄金比」を記事アップした時(2019.7.13)、フィボナッチ数列に
ついては触れずにいました。 以前、株式投資の妙策として、黄金分割(黄金比)の考え
方が有効だと言っている人がいましたが、何のことか聞きそびれているうちに ずいぶん
時間が過ぎてしまいました。

 そんな時、たまたま手元の会報に、この関連記事(長谷川 晃氏、大阪大学名誉教授)
がありましたので、前回の続きという位置づけでここに取り上げてみました。

       

 黄金比を簡単におさらいしますと、線分を分割して、a、bを作った時、a/b=(a+b)/a
成り立つ a、b の比が黄金比(黄金分割)Gとよばれ、

     G =(1+√5)/2 =1.61803399  でした。

 具体的なイメージでは、ある矩形の短い辺で作る正方形をその矩形から切り取って残る
小さな矩形が元の矩形と相似形となる時、その矩形の縦横比が黄金比(黄金分割)となる
のです。 この矩形の短い方の辺を1とすれば、長い方の辺が1.618・・となるのですね。
  元
の矩形から正方形が切り取られ残った矩形の辺の比もまた、黄金比1.618・・となり
ます。

  この比が古代から美しい図形とされ、現在の家庭の液晶テレビの形がこれに近いのだ
うです。

 

 さて、前置きが長くなりましたが、フィボナッチ数列というのは、0から始まる
  0,1,1,2,3,5,8,13、21、34、55、89,144・・

のように、前の2つの数字の和が次の数字となるような数列をいい、この時相隣り合わせ
る数字の比が、限りなく黄金比 1.618・・に収斂するというのです。
  つまり、3/2=1.5、
8/5=1.6、13/8=1.625、21/13=1.615、34/21=
1.619、55/34=1.618、
89/55=1.618・・でどんどん1.618に近づいてくるのです。

 フィボナッチ数列の特徴は、このように隣り合わせる数字の比が限りなく黄金比に近づ
くほか、数字が指数関数的に増大すること、さらに、この数列は、前の2つの数字に依存
するため、マルコフ過程とよばれる確率過程の予測に利用出来る可能性があるということ
なんですね。
 たとえば、親子関係や株価のようにランダムな動きをする中で、次に起こ
る事象の確率
が直前の事象確率に影響されるような事象の予測に利用できるというのです。

、長谷川氏によれば、ニューヨークダウ工業平均株価の推移をみれば、1937年のそれは、
約200ドル、2017年では 約24300ドルで、この80年間のNYダウ平均株価は 121倍
に増加して
おり、これを対数目盛として表示すれば、図のように直線で表され、しかも、
黄金比Gの
10乗の値、すなわち 123に近い値となっていることから、8年毎に黄金比1.618
倍で増加し
ていると指摘されています。

      (長谷川 晃氏資料より)

        (横軸は、1937年~2016年まで)


 実際には、直線に乗らずに凸凹期間がありますが、株価の上昇が鈍化していても、その
後急激な回復があり、結果として直線に回帰していると考えられているのです。

 80年で Gの10乗ということは、大略、8年毎に G、つまり1.618倍に上昇していること
になり、これは年率に置き換えると、約6%の利率となり、これが長期にわたる実績であ
ることが証明されていることになるのですね。 

 株価が長期にわたり、このように直線的に(実際には指数関数的に)上昇していること
に実感されないかもしれませんが、NYダウに見る限り、投資スタンスが投機的色彩が少な
く長期安定投資型であること、米国のGDP、インフレレートなどから、また、NYダウ平
はダウ・ジョーンズ社が選ぶ優良銘柄 30社の平均であり、その点日本における投資スタ
ンスが投機的要素が強い上、GDPも低く、日経平均は 225社の平均であることによる違い
があるようです。 

 NYダウ平均の推移が示しているのは、長期間にわたって年率約6%の金利で安定的に
移していると解説されているのです。 投資を考えている人にとって、米国の個別銘柄
でなく投資信託などのような商品が安定投資先であるのかもしれないとも・・。

 

 黄金比、フィボナッチ数列から、NYダウ平均へと面白い展開になり、その要点をここに
引用させていただきましたが、十分にこなれていないので、理解しにくいかもしれません
がお許しを願うばかりです。

 

 投資から離れて、今少し、黄金比Gについて参考までに以下に列記します。

すなわち、

  G=(1+√5)/2 =1.61803399  

  G²=G+1 =2.618・・

  G³=G・G²=G(G+1)=2G+1=4.236

  G⁴=3G+2=6.854

    G⁵=5G+3=11.090

  G⁶=8G+5

  

 

 

 

 

 

 

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新宿御苑  (bon)

2019-04-18 | 科学・生物

 ちょっと前のソメイヨシノに代わって、街は雲のようにふんわり浮かんでいるような
ハナミズキの紅、白の美しい花々で演出されました。

 そんな爽やかな季節の新宿御苑に、ランチの会は来ました(昨日4/17)。
 このメンバーで集まるのは、昨年12月初でしたから、足掛け5か月ぶりとなりました。 
お昼少し前に、地下鉄新宿御苑前駅の待ち合わせで、近くのホテルにてランチを済ませて、
御苑の散策へと行動を移し、ランチョントークの続きをしながら苑内巡りとなりました。
 水曜日でしたが人出は、さすが・・という感じで、外国の人達も多く見かけました。

 ランチも済んで・・            酸素飽和度測定
  

 

 酸素飽和度測定とは、メンバーの一人が、最近、医者からの処置を受けていて、簡易測
定器(パルスオキシメータ)を持参していて、指に当てて1分ほどの測定。 血液中にどの
程度の酸素が含まれているかを、指の動脈中のヘモグロビンの何%が酸素を運んでいるか
の測定により判断しているのだとか。96%以上が正常値だそうですが、私は丁度96で、危
ないところでした。 他のメンバーには、98の人が2人いました。

 八重桜の下で・・             新緑の苑内
 

 

        中央休憩所にて 
 

     

       八重桜
       

 休憩所でお茶しながら、最近、ドバイに旅行した人、エジプトに旅行した人からのみやげ
話に花が咲き、2時間近く話題が続いたのでした。 50年前にオイルが出て、変身を遂げて
いるドバイと、5000年も前に国家を形成し、高度な文明を発達させたエジプトとの好対称の
2国をお盆に載せた話題は、とても限が見えない感じで、気がつくと周りの人影が少なくなっ
ていたのでした。

 さらに、ノートルダム大聖堂火災、ドコモの通信料金割引、4Kテレビなどの同時録画機構、
カメラ談義・・と、いつものように、話題は広がり、興味ある知識の伝授もあり、今回も
楽しい時間であったことに納得し、幹事さんの企画に改めて感謝して、お別れとなりました。

 

 

 

 

 

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今年も渋谷で ‛18  (bon)

2018-12-05 | 科学・生物

 一昨日(12/3)は、昔の職場の皆さんとの忘年会でした。
 夕方6時の渋谷は、もう暗く、ニョキニョキ林立した高層ビルは、覆いかぶさるように
迫っていました。 宮益坂は、イルミネーションできれいに飾られていました。

 この会のメンバーは、もう40年も前に、画像・映像を主体にしたサービス開発に取り組ん
でいたメンバーです。 今日のファクシミリは、このメンバーの功績で、IEEEの名誉ある賞
にも輝きましたが、今ではその存在感は薄れて、空気のように使われています。
  今日のインターネットの走りみたいなサービスを世界に先駆けて開発したり、テレビ会議
サービスのようなのも手掛けたりしていました。

 “あれから40年・・” 今では、映像も 4K・8Kの時代になり、当時、新進気鋭の青年
たちも今や、第 2の職場で重責を担う落ち着いた貫録十分な紳士となり、もちろん私も含め
て既にリタイヤした御仁もおられますが、この席ではみんな昔に戻って熱い話題に盛り上が
るのでした。

         飲み会の様子
       


 幹事の機転で、当時の担当名簿やレク写真が回覧され、初々しい当時の事柄が鮮明に蘇る
場面もありました。

 ここまでくる人生には皆さんそれぞれに山谷もあったでしょうが、今夜ばかりは、そんな
ことはどこかに吹き飛んで、楽しい語らいに時の過ぎるのも忘れてしまいました。

  お別れ前にパチリ・・
  

 

 この会も20年ほどになりますが、懐かしいだけでなく、それぞれ皆さんの来し方から滲み
出る話題に触れるたび、改めてこの場に身を置く幸せをつくづくと噛みしめたのでした。

 皆さん今年もありがとうございました。

 

   宮益坂のイルミネーション(夕方6時頃)
       







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若者の活力  (bon)

2017-10-06 | 科学・生物

 ドタバタ劇のような解散・総選挙がもうすぐ始まります。これでは、投票しようという
強い関心も生まれないのではないか・・それでなくても国民の政治離れがじわじわと増大
しているのではないでしょうか。 選挙権が18歳以上に引き下げられ、すこしはその効果
もあるのかもしれませんが、はて、投票率はどのようになるでしょうか? それとも新党の
旗揚げで投票率は上昇するのでしょうか?

 選挙の話をしようとしているのではありません。先ごろの読売新聞(2017.9.17)一面の
「地球を読む」で、“過激思想の台頭”“独立の精神を保つ風土”を論じた 猪木武徳氏
(大阪大学名誉教授)の記事を読んで、少なからず共鳴するところがありました。
 それで、浅学菲才を顧みず、これまでにいくつか断片的な自身の体験にも思いを寄せな
がら、少しご紹介をさせていただきました。

      一昨日の 中秋の名月(本題と関係ありません。)
  

                  (10月4日午後8時頃ベランダより)


 昔は、歳若くして立派な偉人を輩出していました。今日ほど、教育も徹底していなかっ
た(と思う)時代なのに・・。

 たとえば、坂本龍馬を始めとした尊王の志士たち。龍馬は25~6歳で既に勤王党で活躍
していますし、維新に向けた高杉(晋作)、そして伊藤博文、山形有朋など松下村塾門下
生は当時まだ10代か20歳そこそこの若さですし、開塾した松陰もまだ27歳という若さで
した。
 かって、岩手県に旅行した時、原敬記念館で見た「原敬日記」の開かれたそのページは、
御年27歳での国を憂いた内容で、その文章が圧力に満ちていたような印象が残っています。
この人は、後に平民宰相と呼ばれるに至るのです。

 

 新聞記事筆者の猪木氏の記事冒頭部分に、『学部学生は概して繊細で真面目だが、教室
でも進んで質問をしようとはしない 控えめな態度の若者たちであった。』とあり、『高校
生にはまだ、知的エネルギーを感じる』と書かれていますが、私の感じでは、もはや高校
生でさえ積極的な発言をする人たちが大変少ないように思えるのです。 昔では、腕白な
中学生でさえ、今は何やら大人びているように感じます。
 また、スポーツ選手は、抜きんでている人は別として、その種類を問わず、公では大体
無口で、そのスポーツ以外にはまったく無関心を装うのです。彼らを前に話しても、ただ
シラケルこともあった経験があります。

 氏は、教育にも問題があるのではとの指摘があり、『むしろ、学生を実社会ですぐ役に
立つようにと 同じ型にはめ、自由な問や考えを閉ざそうとする実用重視の傾向に一因が
あるように思う』、『すぐに役立つことは、やがて役に立たなくなる。考えさせると言っ
ても、結局同じように考えさせるための鋳型にはめてしまおうとして、若者の活力を奪っ
てはいないか』、『多数の人から逸脱することを恐れさせるような教育が、暗黙の裡に
行われているのではないか?』

 頷けるところです。自分が発言したり質問したりした時、その内容が皆に受け入れられ
るだろうか? 受け入れられなかったらどうしよう。マズイ結果になるのではないか?
そんな思いが足を引っ張って、穏やかな(リスクの無い)何もしないことを選んでしまう
のかもしれません。

 蓼科農園での談話の中である時 誰かが言いていた、“サッカーで、シュートをすれば
よいポジションにいながらシュートをしないで誰かにパスしてしまう選手がいる。とんで
もないことだ。”  これなども、自分がシュートして、もし外したらどうしよう・・と
いうような目立たない消極的な選択をしているのかもしれませんね。チームで試合してい
るのに・・。

      ホトトギスが咲いてきました。
        

          (こちらも本題と関係ありません。)

 

 とにかく気概のある独自・独立の精神に支えられた言動・行動する若者がもっと増えて
ほしい。 そうでないとしたら、このままどんどんと付和雷同?型が増え、大きなミスは
無いかもしれないが、つまるところみんな同じようなツルツルの社会になって、何かの、
誰かの極端なイデオロギーが出て来ると瞬く間に染まってしまうのではないかと危惧する
のです。

 近年、あちこちに見られる“ポピュリズム”の台頭も、つまるところ経済不況下で既成
政党の無力さが明らかになると、それに対する批判の集団が形成され大衆化してしまうの
でしょう。
 氏が総括しているように『その社会に、言論・思想の自由を実践できる気概があるかど
うかが重要だ』、『独立した精神を保持しようとする風土があるかどうかだ。』と。

 教育の無償化、全世代型社会保障等のスローガンは、未来の日本に向けて全く本質では
ないのですね。

 

 

 

 

 

 

 

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フランス大統領  (bon)

2017-05-10 | 科学・生物

 この度、フランスでは今年5月16日に任期満了するフランソワ・オランド大統領の後継
大統領を選ぶ選挙がありました。 5月7日の決選投票では、エマニュエル・マクロン氏が
66.1%の得票で マリーヌ・ルペン氏(33.9%)に勝利しました。

        マクロン氏勝利宣言
         (ニューズウイーク日本版より)

 

 もとより、ここで、国際政治について口を挟むなどもってのほかで、その知識もない
全くの報道レベルからの感想でしかありませんが、敢えて記述してみました。  曲解し
たり、重要な部分の見落としなどあるかもしれませんが、やはり、大きな変曲点だと思い
ましたので・・。


 昨年のイギリスの EU離脱に続いて、アメリカでは、ドナルド・トランプが大統領となる
など、世界の潮流がポピュリズムの流れにあって、極右政党・国民戦線のルペン氏が掲げる
“EU離脱・自国第1主義”が大きな波紋を広げる中、フランス国内はもとより 世界中の関心
と“まさかの勝利”(ルペン氏)に対する不安が高まっていました。

 4/23の第1回目の投票では、トップ、マクロン氏が24.01%、2位ルペン氏21.30%、3位
20.01%・・と拮抗し、11人も候補者が乱立した大統領選挙は、2大政党をしり目に上位2人の
決選となったのです。マクロンの1位と、2位ルペンとの差が2%強とわずかであり、“まさか”
の懸念はさらに継続する形になっていたと想像されます。
 マクロン氏は、36歳の若さでオランド政権下で経済相・デジタル相に抜擢された フランス
エリートながら、1年前に政治運動体「前進」を結成したアウトサイダーで、政治経験はなく、
立候補当初は、人々の間にもそれほど大きい信頼を勝ち得ていなかったと思えるからです。

         候補者(主要)
                https://my-knowledge.net/より

 

 「欧州ポピュリズム政党の台頭」(水島治郎氏、千葉大学法政経学部教授)によれば、
欧州の多くの国において、ポピュリズム的な主張・スタイルで特徴づけられる政党が、有力
な政治勢力として既成政党を脅かす動きは、すでに世紀の転換あたりで顕著になり、ライフ
スタイルの変化、個々人の志向の多様化とともに、都市部の中間層をはじめとして、旧来型
の団体とはかかわりを持たず、特定の政党を支持しない無党派層が増加の一途をたどってき
た。
 そして、既成政党を既得権益にまみれた特権階級と批判し、反エスタブリッシュメント
を訴えるポピュリズム政党の主張が説得力を持つようになってきた。そして、この代表格は、
フランスといえる。 国民戦線は、極右色・反民主主義を徐々に弱め今や3大政党の一角に
食い込んでいる。とあり、これらの大きな流れの中にあって今回の選挙を迎えて、フランス
の有権者はこもごも悩みの渦の中にいたことと想像されます。 


 果たして5月7日、フタを開けてみれば、66.1% 対 33.9% で 1000万票以上の大差を開けた
圧倒的なマクロン勝利となり、ほっとしたところでしょう。  しかし、投票率が74.56%と
低く、さらに、白票などの無効票が11.47%(400万人以上)と異常に高いことから、積極的
なマクロン支持というより、ルペンよりはまし、との見方が多かったのではないかと分析さ
れています。 また、国民戦線が 33.9%もの票を得たことも見逃せず、国内は大きく分断
された格好を呈しているのです。 労働者や低所得層の経済的な不満や、移民政策に対する
反発がそれだけ大きいということの表れと思われます。

          決選投票結果
                                                    (ウイキペディアより、一部加工)

 

 しかし、ともあれ、親EU派大統領が選ばれたことで、EU分裂危機は回避され、フランスは
もとより、世界中がホット一息ついたのでしょう。 ユーロ高(対円)とともに、EUにおけ
る日本企業の安泰から、日経平均株価は前日比450円の高値引け、取引中には2万円の
大台をうかがう局面もあったとか。  もし仮に、反対の結果となっていれば、イギリスに
続いてフランスもEU離脱となり、EUを支持する大国が離脱することになれば、EUの構成は維
持できず崩壊することは明らかであり、欧州だけでなく、世界秩序と経済の大混乱が予想さ
れたからです。そして、世界的混乱の中、欧米が保護主義路線を進むとすれば、中・ロ
その行方を注視するばかりでなく、その介入の方向性がともすれば、これら2国の色彩に
塗り替えられ、民主主義の崩壊はもとより 前近代的な社会へと逆戻りする危険さえ予想され
るでしょう。


 とりあえずの危機は、回避されたわけですけれど、マクロン新大統領は、自らの前進党は、
これからその基盤を固めなければならず、来る6月の国民議会(下院議員)選挙で、議員獲得
に成功して 過半数以上の強固な基盤を構築できるかどうか、そして、自政党から首相指名で
きるかどうか、政策推進には予断を許さない前途多難な道筋が残されているのです。

 39歳のマクロン氏は、高校の恩師先生であった25歳年上で2児の母である夫人と結婚
した情熱家でもあり、ピアノ、英語が堪能なユニークなエリートが作る未来と希望にかけた
フランスを温かい気持ちで注目して行きたいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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4月の話題  (bon)

2017-04-02 | 科学・生物

 今年の4月は、冷たい雨で始まりました。 気温は2月並とかなり低く、先月下旬に早々と
開花したソメイヨシノも足踏み状態です。 今日は晴れましたから気温も上がるでしょう。

 難関を突破した新入学生や、新社会人たちは、いよいよ期待に胸を膨らませていること
でしょう。あの宝塚歌劇団では、26倍強の激戦を突破して、松岡修三(創始者、小林一三の
ひ孫)の愛娘が1回で合格したと報じられていました。

 新年度がスタートし、後期高齢者保険料軽減特例が見直され保険料は値上げに、国民健康
保険料なども値上げとなる一方、子育て支援は手厚くなり、給付型奨学金も導入されるよう
です。 若者やこれからの世代に手厚い支援が向けられるのは大いに好ましいことではあり
ますが、高齢者にとっては、ますます生きづらくなってくるような気がします。

 韓国大統領が逮捕され、新政権誕生による日韓関係の懸念が予想されたり、世界中の話題
を独り占めしているトランプ大統領は、拙速とも思える大統領令を次々と発し、世界不安を
募らせています。 そんな中、先日のユニクロの柳井社長談に、“米国内生産を強要される
なら、撤退する。米国消費者に安価な商品を提供できなくなる。”とありましたが、実に
明快です。

 このまま、ドル高が進むようなら、貿易収支改善から、かってのレーガン政権下の「プラ
ザ合意」のような措置を取る可能性もささやかれています。 英国のEU離脱交渉が始まり、
その行方が困難視されていますが、フランスなど“欧州選挙イヤー”を控え、国際的な混乱
に陥る可能性も否定できない情勢です。

 国内では、原発再稼働問題、辺野古移転、天皇退位、豊洲と都議選などなど問題山積の
新年度がスタートしたのですが、 一方では、プロ野球も開幕し、いよいよ春の兆しが間
近かです。 NHKの「おはよう日本」の阿部渉アナ、「ニュースセブン」の武田真一アナは、
共に9年間NHKの顔として親しまれてきましたが両者ともに人事異動となり、ちょっぴり
寂しい気分と共に新しい顔ぶれに期待がよぎります。

 ベランダでは、この時季、ムスカリ、陽光ざくらが今年もきれいな花をつけてくれていま
す。ムスカリ、陽光ざくらのペアは、‘11から連続記事アップしていますからもう常連なん
です。しかし、これまでの記事を見ますと、このペアの他、他の花たちやツタンカーメンの
えんどうも早や花を見せているところから見れば、今年のそれはまだまだ咲きそうになく、
やや遅いのかもしれないと、季節のずれを感じています。

 ムスカリは場所を変えて、市民農園を超えた公園の桜をバックにパチリとしていますが、
まだバック(公園)のソメイヨシノの方は、1分咲き?の感じで全体がほんのりピンクが
かったようです。

       今年のムスカリ(4/2)
         
 

 陽光ざくらは、ソメイヨシノより早めの花ですが、今年はやや遅い感じです。それでも
濃い“さくらいろ”は、ベランダを華やかにしてくれています。

       陽光ざくら(3/31)
         
 

 いただきもののクンシランは、その後植え替えていますが、このところずっと咲いてい
ます。

       クンシラン(室内3中)
        
         

 しんがりとしては、ショボイですが、キュウリの種を蒔いてみました。オランダあたり
で人気だとかの「カクテル(ミニ)キュウリ」です。約1か月弱になりますがこんな状態で
す。
 発芽温度が25~30℃必要というので、段ボールの中にアンカをタオルで巻いて、その上に
置いて大事にしてきました。暖かくなってからは、日中はに当たりの場所に出して、夜は
室内に取り込む・・。タネ8個を播いて、5つ出ていますが、うち1つは途中で曲がって
しまい、もう一つは、2本が同じところから出ていますので結局、うまく行っても3本とな
り、中旬頃に畑に定植しようとしています。10㎝ほどのミニキュウリで、イボイボが無く
ずんぐりした香りプンプンのキュウリです。是非、収穫出来ればと期待しています。

        カクテルキュウリ
         


      まだ蕾が硬いハナモモ(4/2)・・おまけ
           
        

 

 

 

 

 

 

 

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相国寺  (bon)

2016-11-29 | 科学・生物

 晩秋の京都、相国寺に行ってきました。

 やや遅いモミジが、まだ色鮮やかに諸所に浮かぶような境内のその奥に、承天閣美術館の
古風なたたずまいの入り口がありました。「伊藤若冲展」を見に行きました。

 館内ロビーには、そこここに入場者がいましたが、上野(東京都美術館)の 3時間待ち
などの賑々しさとは程遠い しっとりとした雰囲気の中で、お目当ての「動植綵絵30幅」と
「釈迦三尊像」に堪能しました。精緻な筆使い、細やかな描写による大作は、見る人を
圧倒せずにはおれない・・そんな迫力でした。大胆な構図と極彩色の変化に富んだその絵は
とても300年も前に描かれたとは思えないほどでした。コロタイプ印刷による複製は、重要
文化財などの絵画複製に使用されている優れたものだそうで、本物と変わらないそうですが、
レプリカ・・と聞けば、ちょっぴり寂しい感じにもなりました。 が、それでも素晴らしい
印象でした。

 赤いとさかを付け、凛とした13羽の鶏を一面に配した「群鶏図」の迫力は素晴らしいですが、
小さな昆虫やへび、とかげなどを水辺の植物(ヒョウタン)とともにたくさん描かれた
「池辺群虫図」は、その一つ一つの虫たちを描いている若冲翁の心中を思うとき、妙にふつ
ふつとした楽しさが込み上げてくるのでした。

 第2展示室には、若冲が江戸時代に描いた一連の水墨画が見事で、襖絵、障壁画などこち
らも圧巻でした。とくに、鹿苑寺大書院旧障壁画の大きな芭蕉を描いた「月夜芭蕉図床貼付」
(重要文化財)は、その大胆な構図と水墨画の濃淡による奥行描写のすばらしさに圧倒さ
れました。 当時(江戸)このような絵が評価されたとは思えないほど、現代的な作風とし
て迫力のある見事な絵でした。 おそらく、上野では、この絵は見ることは出来なかった
かもしれません。

 東京で見そびれてしまったので、少し足を延ばした「若冲展」は、絵だけではない東京
ではありえ得なかったであろう喜びがあり、大変印象深いものとなりました。


相国寺参道               承天閣美術館入口
 


京都御所                 紅葉(御所)
  


       大本山相国寺全景
           
           


当ブログの 先日、11/13付け“若冲”にて、作風などを記事としています。

 

 

 

 

 

 

 

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ユネスコ加盟記念日  (bon)

2016-07-01 | 科学・生物

        今日から7月に入りました。 九州地方などでは豪雨が続き、
        各地で被害が続出しています。停滞する梅雨前線が早く北上
        して欲しいところです。

 

 「心の中に平和のとりでを築く」と憲章でうたい、1946年に国連の専門機関として発足したユネスコ
(国連教育科学文化機関)は、今年、70周年を迎えます。 日本は1951年に加盟し、その日、7月2日を
加盟記念日としています。 
 ユネスコは、世界遺産などでよく知られるところですし、最近物議を醸しだしたりしていますから今更・・
ではありますが、この機会に整理してみました。

         ユネスコの旗
           (ウイキペディアより)


 ユネスコは、世界の教育、科学、文化を通して 世界の平和と安全を実現することを目的としており、
United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization, UNESCOと命名されています。
 ユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければ
ならない」との文言があり、設立の目的とその精神を顕著に表しています。 そして、具体的なユネスコの活動は、
大きく①教育、②文化、情報・コミュニケーション、③ 自然科学、人文・社会科学の分野で行われています。

 教育では、万人のための基礎教育、識字率の向上などを目指して活動を続けられていますが、発展途上国の
人口増加、資金不足、戦争や内戦・民族間紛争、宗教等の慣習に基づく性差別等により その進展には難問が
山積しているとのことです。 ③の自然科学、人文・社会科学では、基礎科学、工学科学をはじめ、環境、水、
海洋など広い範囲に亘る改善企画や、人文面では、人権、貧困、などの基本的問題点の改善・向上および近年の
都市開発等の課題に向けて取り組みがなされています。 ②の文化、情報関連が最も関心がもたれている分野かと
思いますが、いわゆる“世界遺産”登録がなされている活動ですね。

 ユネスコ3大遺産事業には、世界遺産、無形文化遺産、世界記憶遺産があり、このうち、日本で登録されている
ものには、世界遺産に19件、記憶遺産に5件あります。 世界遺産19
件の内訳は、文化遺産15件、自然遺産
4件です。 複合遺産や負の遺産などの登録はありません。 


       日本の世界遺産 ⇒ http://nihon-sekaiisan.com/  


      ユネスコ記憶遺産 ⇒ http://www.mext.go.jp/unesco/006/1354664.htm

 

  ところで、昨年、中国が提案した「南京大虐殺文書」が一方的に登録されるという問題が起きてしまった
のです。 “今回の中国の提出した南京大虐殺なるものは、戦時プロパガンダとして捏造された事件であり、
史実ではない。戦時プロパガンダをユネスコ記憶遺産に登録しようとすることは、国民の間の旧敵国に対する
憎悪と憎しみを助長し、「人の心の中に戦争を起こそう」とする行為であるといっても過言ではない。中国の
している行為は、国連憲章の理念に反することが明白な、非常識なものである。”と反論はされているようですが、 
この他にも、“日本は明治日本の産業革命遺産をユネスコの世界遺産に登録申請したが、これに韓国政府が
イチャモンを付け、6月に日韓外相会談で、「forced to work」という、日本として認めるべきではない、
「強制労働」を意味する言葉を使って日本政府が声明を発することで合意した。さらに韓国政府は、ドイツのボンに
おける最終決定の段階で、この合意すら裏切る行為を、行った。”といいます。
 今や、ユネスコに多額の資金を拠出している日本として甚だ遺憾だとの声があります。これらの状況を受けて、
先月開催された記憶遺産アジア太平洋地域委員会の総会には、初めて日本人専門家ら3名を含むメンバーが
派遣されたという。

 文化外交に詳しい田中英道・東北大名誉教授の話「日本は文化外交が弱く、世界遺産でも記憶遺産でも
日本は後手後手に回っており、そうした事情を中国は知ったうえで臨んでいる。単に参加するのではなく、
国益と文化をつなげる意識を持ち、日本の立場を主張すべきだ」がありました。

                      


 今日、この後すぐに、今年4回目の蓼科に行って来ま~す。 タマネギなどの収穫、スイカ、カボチャなどの
ネット囲い、その他に追肥、除草などが待っています。


 

 

 

 

 

 

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折り紙  (bon)

2016-06-27 | 科学・生物

 このところ、小田原に住む姪っこのところから折り紙が送られてきました。 何でも、子供の小学校で最近
流行っているそうです。
 折り紙といえば、折鶴、やっこさん などを思い出します。 風船や、だまし船、かざぐるまなどを作った
懐かしい想い出もあります。

 で、今回、送られてきた折り紙は、昔、やったようなものではなく、“花”、そしてその後には、“コマ”が
来ました。

花たち                             コマ
    

 

 フト思いついて、これらをジグソーパズルにして、ネットにアップしてみましたら、花たちやコマがパズルとして
面白かったのか、多くの人がトライしてくれていました。

          コマのジグソーパズル
                      

 

 少し前に送ってきた、ツルやコンペイトウなどを含めて勢揃いさせてパチリトしました。

          勢ぞろい
                      

           真ん中あたりに、黄色のカタツムリがいるのですが、わかりますでしょうか?

 
 ところで、折り紙の歴史は、平安時代にはすでにその痕跡が見られ、カエルの折り紙についての記述があり、
江戸時代あたりでは、手拭が日常的に使われるようになり、それらをただ単に折りたたんで収納するのではなく、
折り紙のようにやっこやカエルを模してのおり方が工夫され、家事仕事に彩りを加えるようになったといいます。
その後、遊びや趣味として「折り手拭」という技法になり、中でも手拭で作った財布などは、時代劇などでも
見かけるところです。

 そもそも、折り紙の起源は、熨斗と折形に分けられるといい、熨斗は、儀礼折り紙で、折形も儀礼折紙と、
遊戯折紙とに分けて呼ぶようになり、ここでいう折り紙は遊戯折り紙の部類なのだそうです。

 折り紙のおり方もいろいろあるようです。(ウイキペディア)
 ・不切正方形一枚折り(ふせつせいほうけいいちまいおり)
 ・複合折り紙
 ・切込み折り紙
 ・ユニット折り紙
 ・仕掛け折り紙

 折り紙というと、身近で楽しいささやかなお遊び・・のようですが、何と、多くのプロの方々がいらっしゃる
のです。 そして、これが折り紙?(例えばマジックボール)というようなものまであるのには驚きました。

           マジックボール折り紙
            (ネット画像より)
 

 そういえば、地図や人工衛星の太陽電池の羽などコンパクトに畳んで、パッと開く「ミウラ折り」というのが
ありました。 調べてみましたら、「ミウラ折りとは、1970年に東京大学宇宙航空研究所(現・宇宙航空研究開発
機構 宇宙科学研究所)の三浦公亮氏(現・東京大学名誉教授)が考案した折り畳み方である。」とありました。
 なるほど~!

 You tubeに、折り方の動画がありましたので、引用します。

   


 さらに、深読みして行きますと、折り紙の科学国際会議(The International meeting of Origami Science
and Technology)というのがあり、1989年12月に第1回がイタリアのフェラーラで開催され、折り紙の数学を
はじめとする 折り紙の科学に関する学術系国際会議なのです。 その後不定期に、第2回が1994年に日本の滋賀県で、
第3回が2001年3月にアメリカのモントレーで、第4回が2006年9月8日から9月10日にアメリカ・カリフォルニア州で
行われた・・とありました。  第3回からは「折り紙の科学・数理・教育に関する国際会議」(The International
meeting of Origami Science, Mathematics, and Education、もしくはOSME)と呼ばれている のだそうです。

 また、折り紙には、数学よりもっと広い科学分野例えば構造力学などにもその応用があるとして、研究が
進められているそうで、ネットの中でも難しい数式などがやたらと出て来たりして頭が痛くなってきました。 
奥が深いのですね~。

 

 楽しい子供の遊び?と思って、ちょっと入ってみましたら、 何と! その奥には大変難しい理論がちりばめ
られていて、読むだけでも大変な高い壁がそこにありました。

 ちょっと長いですが、マジックボールの折り方の動画がありましたので、興味ある方はご覧ください。 
1枚の紙から、このようなものが作れるのですね。まさに、神わざ・・?

 

  

 

  

 

 

 

 

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米 銃乱射事件  (bon)

2016-06-19 | 科学・生物

 1週間前(12日)に、アメリカで史上最悪といわれる銃乱射事件が起こりました。
私たちの環境からは、想像もつかない恐ろしい事件ですが、アメリカ通の“若さん”は、早速、この事件について
考察されましたので、“神楽坂研究”の途中ですが、割り込んでここに記事アップさせていただきました。

 

    *****<若さんの銃乱射事件考察記事 2016年6月15日>*****


ゲイクラブ*1で史上最悪の銃乱射殺人発生!

 2016年6月12日未明、ニューヨーク(NYC)生まれフロリダ育ちのOmar Mateen*2がオーランドのナイトクラブでAR-15ライフルと拳銃で乱射、49人を殺害、53人が負傷して入院という衝撃的ニュースが世界中に報道されました。犯人は、警察のSWAT部隊が人質救出に突入した際の銃撃戦で死亡。史上最悪の銃乱射事件の犯人は、イスラム国(IS)のホームグロウンテロリスト*3なのか単なるシンパなのか論議を呼んでいます。しかし、彼個人は、最初の報道で過去にイスラムテロリストとの関係を疑われ、FBIに3度の事情聴取の事実があった。 それにしても、事件の直前、なぜライフル、拳銃と弾薬を合法的に購入できたのか、販売時点から実行までの期間に予防する機会は全くなかったのか大いに疑問が残りました。 その後、報道によると使用された武器は6月4,5,9日に元NYPD警官が営む銃砲店*4から合法的に購入されていたことが判明。犯行に使われたライフルは、シグ・サウアー社製(SS社)556.223型*5とグレッグ社製拳銃でした。

  

 その後、捜査がすすむにつれ初期報道と違う側面がいろいろ浮上してきました。犯人は、2013年のボストンマラソン爆弾犯兄弟と米国初の自爆犯に対する連帯を疑われ、10か月間FBIの要注意人物にリストされました。 観察期間後、翌年捜査対象からはずれました。犯行時、現場から911(警察消防緊急番号)に電話で 米国のアフガニスタン爆撃中止を要求。父親はイスラム教徒としてLGBT*6を忌避していたと発言。しかし、2006年警察学校の同僚から犯人はゲイと断定、ゲイとの交際や襲撃したパルスクラブの常連だったことも判明。本人はLGBTなのは間違いないようです。 単なるISシンパなのか、動機やISとのつながりに対しての疑問が急浮上してきました。しかも事前に妻(2番目)と下見に出かかけていたことが監視カメラで確認され、妻に対する徹底的捜査が行われています。 オーランドといえばデイズニーワールドやゴルフ場、MLBキャンプ地などで有名な観光地です。

 

歩兵用や大型狙撃ライフルが簡単に買える。

 

 FBIのウオッチリスト(要注意人物リスト)に載ると、空港でチェックインできず移動は不可能になります。しかし、リストに載っても、歩兵用ライフル(Assault Rifle)と呼ばれる半自動小銃や長距離狙撃に使用され、車両破壊、ヘリコプターも撃墜できる 50口径大型ライフルなどが合法的に買える実態があるようです。軍用突撃銃に相当するライフル類は 2004年までの10年間だけ連邦法で規制されていました。その期限切れ後は、米国民の85%が殺傷能力の高い銃規制に賛成しているのに、大量のライフル類の販売が急増。上記のライフルは Military-style Rifle とも呼ばれ米国内には8-9百万丁*8 保有されているといわれています。さらに、米国内で合法的に販売されたライフル類が、メキシコ麻薬カルテルに転売されていることも大きな問題となっています。  

 州や地方自治体によっては、取得方法やスペック関して種々規制があるようですがモジュラーータイプの銃は購入したとき規制に合致した形で買って、半自動を全自動モード(規制対象)にできるキットでグレードアップしたりするのは合法のようです。半自動モードで、指の引き金を反復動作をできるだけ早く操作すると、熟練した射手は技術的に13.3発/秒 発射できるそうです。全自動で引き金を引き続けると2秒ほどで30発のカートリッジ(弾倉)が空になります。軍務経験者はフルオートの射撃は銃芯やメカがオーバーヒートし、故障の原因になりやすく、弾丸の無駄使いになることを知っています。実戦では半自動モードです。つまり、民間用という市販品の半自動ライフルも軍用フルオート銃と全く同じ殺傷能力の高い発射性能をもち、軍用モデルそのものといえます。

 上記の宣伝写真にあるようにスポーツ用と称していても、軍用銃にしか見えません。しかも、これらライフルは狩猟などの実用的使用目的は全くなく、ただ所有しているか たまに射撃訓練に使うだけで、銃規制派いわくナイトクラブや学校での大量殺人しか用途はないと言い切っています。しかも今年からテキサスでは、街中、大学キャンパスで Open Carry(むき出し)で持ち歩けるように法改正されました。
 

統計の扱い方で大量殺人MAPの印象が変わる。

    

 米国においてMass Shootingについて米国議会調査統計局では 4人以上の死傷者発生の銃撃事件と定義、FBIは4人以上の殺人事件を Mass Murderと定義している。右側の地図は前者の定義でマッピングしした2015年11か月間(351件)の銃撃事件発生マップです。左側は銃による殺傷事件を 5,10,20,30人毎で円の面積で1982年から20年間の発生場所とスケールを赤円でマッピング。今回の49人殺人でフロリダ半島を覆い隠す大きな赤丸が加わります。しかし左図はどうもテロや数十人規模の銃殺人を過小評価させる意図を感じます。個人的には、左右のマップ、911テロでの3000人の犠牲者を重ね、3人以下の銃死傷事件(年間死傷数約80,000人+)もマップしてイメージすると人口密集している都市部はイラク、シリア、アフガン戦争地帯と変わらない気がしてきます。 

 シリア内戦2015年 55,000人(民間人21,000人)の死亡報道*9 があり爆撃や重火器攻撃などもあり本物の戦場です。シカゴは近年州都の中で最悪の銃殺人事件発生都市となっていて、年初来、前年同期比50%も銃殺人が増えました。しかも10代の若者がギャングの抗争に巻き込まれ かなり犠牲になっています。都市のギャングの抗争や麻薬がらみの銃撃事件は 大半が拳銃で殺害されています。殺人事件が常態化し新聞1面には乗りません。シカゴのような銃殺人事件多発地域では違法・無許可/無登録拳銃の流通も大きな問題になっていて、昨年 6,500丁が押収されました。全米に盗難にあったりした闇に流通する銃器が数万丁あるといわれています。
 

銃のOPEN CARRY、全米43州が合法

   

 殺傷力の高い軍用と同等のライフルによる大量殺人が発生するたびに、大統領を筆頭に銃規制派がTV 報道に頻繁に出てきます。一方で銃のOpen Carry(むき出しで持ち歩ける)を認めている州は殺人も窃盗などの犯罪も統計的に少ないということで、銃犯罪には 銃で対抗・自衛するしかないという論理でテキサス州も Open Carryを合法化、しかも大学キャンパスもです。左上の写真は、SMASHという普通のハンバーガー店です。
 

銃器産業統計*10から見えるもの

  

 全米で銃器製造メーカーの頂点に立つメーカーは上記 5社。年間製造される約340万丁のうちライフルは 41%を占める。“Assault rifle ban 1994”というライフル販売禁止連邦法が10年間適用され販売数激減。ブッシュ政権は期限延長せず販売数は激増。オバマ大統領はじめ規制派は大量殺人のたび規制復活を主張。規制賛成 85%という調査もありますが、現行法は憲法に保障された武装権利を侵害しているという意見も 49%に上り、規制は難しいようです。

 今年、テキサス州で Open Carry規制が解除され、共和党大統領候補トランプ氏は“もし客が銃携帯していたら、このような惨劇は避けられた”とオーランドの事件に声高にコメント。1.2兆円の銃器産業は収益ダウンにつながる規制に、憲法修正2条を盾に抵抗しています。さらに、全米2000か所を超える射撃場(就業人口1.4万人)では、年間200万人が射撃訓練に通い、$1B(1、100億円)費消しています。

    


  


銃装備のトラック、SUVが普通に走ってます。

 

 ハーバード大学の調査では、10丁以上銃保有者が 600万人。ほとんどが白人男性です。1970年(S45)銀座に 歩行者天国が始まった年の“イージーライダー”のラストシーンは南部の田舎道で通りがかりのトラックから散弾銃でヒッピーライダー2人(ピーターフォンダ主演)が意味もなく撃たれて終了。
 初めて、サンフランシスコ周辺の真っ暗な田舎道を走ったとき、ふとよぎった不安はエンストしたら?停車中に襲われたら?そしてあの映画のシーンでした。今は多少 土地勘ができ、危険地域は避けます。ベイエリアではイーストパロアルト、ワシントンDCではSE地区などです。

 しかし米国の郊外は、幹線以外は、ヘッドライトの明かりだけの真っ暗な田舎道です。もし事故や故障で車の往来ない深夜の道端に停車してAAA(JAF)を待つなんて 絶対いやです。何が怖いかというと 武装している人間が一番怖い! そう考えていると、自衛しないで一方的に銃撃されて死ぬのは無駄死にになるように思えてきます。  さて、自分が米国人ならどうする・・?


*1 Pulse Night Club フロリダ州オーランドにあるゲイクラブ。(犯行現場)

*2 Omar Mateen 両親はアフガニスタン系。犯人は警備会社勤務。2番目の妻との間に子供一人。

*3 Home Grown Terrorist 自国内で生まれ育ちテロリストに転向した場合の呼び名。

*4 ST.LUCIE GUN SHOOTING CENTER:犯人Mateenに銃販売した店名。

*5 Sig Sauer 556.223 Rifle:モジュラータイプの軽量、小型化された軍用から転用された半自動ライフル

*6 Lesbian, gay, bisexual, and transgender.(LGBT)の頭文字を合わせた性的マイノリテイの略称。

*7 AI 社AX50、バレット社M82:50口径の重機関銃に用いられる銃弾を用いた軍用狙撃・対物ライフル。

*8 USA Today, Dec. 3,2014年 米国スポーツ射撃協会(NSSA)の統計によると5-8.2M丁のMilitary-style rifleが保有されている。あるFBIエージェントは8-9M丁が実態の数字といっている。米国世帯数の半分が銃保有しており、その総数は人口とほぼ同数の310M(3.1億)丁に上る。

*9 DW.com、Jan.01,2016:2011年以来2015年シリア内戦での死亡者は最悪の55,000人を超えた。約40%は民間人で21,000人が犠牲になった。これはイスラム反政府勢力、IS、アルカイダの約18,000人より多い。

*10 STATISTIC BRAIN, July01, 2015:米国銃器産業統計

 

 

 

 

 

 

 












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光格子時計  (bon)

2016-03-23 | 科学・生物

 正確な(精度の高い)時計が求められていました。

 古代より、人々の活動には時刻を知ることや時間を計る(計測する)ことが必要であった。紀元前には、
すでに日時計が発明されていて、その後 各方面での研究や開発が進み、水時計、砂時計などが考案されて
きています。

 15世紀頃から始まった大航海時代には、自船の位置を把握するため、精密な緯度や経度の測定法が
求められていましたが、緯度は天体の位置測定で容易に求められるようですが、正確な経度は測定困難
でした。 精度の高い振り子時計でも、海上では波の揺れの影響で機能しなかったのです。
1759年に、イギリス人 ハリソンにより、船上でも正確に時間を計測できる「クロノメーター」
(ゼンマイ式時計)が開発され、当時大英帝国は世界を主導する立場にありました。 グリニッジ平均時
(GMT)を見ても、時計による覇権の典型とみなせるのです。

 時刻、時間は 人間の活動における基準の一つでもあり、人と人との活動やコミュニケーション(約束)に
おいて共通な基準を与えるものです。 卑近なところで、会合開始、終了時刻、列車の時刻表、時報、金融、
商取引
などなどです。 そして、人々の活動が世界を舞台とする時代には、世界で共通の時刻の設定が
必要であり、また、計測における時間も、より正確性が求められてくるでしょう。

 1960年代には、世界時(UT)が定められるようになり、時代の進展とともに、その制度の要求に応じ、
UT0~3と発展し、ついに1972年には「協定世界時」(UTC)が制定されることになるのです。
 これらの時計の基になる1秒は 地球の自転を基に定義されてきているのですが、地球の自転は不安定で
ある上、潮汐摩擦の影響でだんだん遅くなっていることが判明しているのです。

 一方、1950年代から開発が進められてきた、原子時計は 1967年の国際度量衡総会で、セシウム原子の
放射周期を基にした1秒が定義されたのです。 これは、10桁の精度を持つと言われますが、82年には
さらに18桁の精度の原子時計が開発されたとあります。
 我々の良く知る、水晶振動子を用いた市販の「クオーツ」電子時計は、80年代から出現するのですが、
この精度は5桁程度ですから、上で述べた原子時計による電波を受信して自動修正する「電波時計」として
普及しているのです。 日常不要とも思える、原子時計の高い精度を追及して、一体何の役に立つのか? 
などの疑問もあったかもしれませんが、これが大きな役に立つのですね。

 アメリカ国防高等研究計画(DARPA)は、1978年原子時計搭載のGPS(全地球測位システム)を成功させ
ていますが、83年にはこれを開放して、今日のGPSカーナビやスマホなどの位置測定に役立っているのですね。
 時計の精度を高める・・というのは、このような想像もつかないところに役立っているのです。
 GPSは、ご存知のように、打ち上げられたGPS衛星のうち複数個の衛星を使った電波の受信時間差から
割り出して位置測定を行うシステムであり、この精度は時計の精度に依存するのですね。
スマホなどの応用例は、地図情報と連動した位置情報表示で、登山、フィールド、船舶、ゲームなど
多方面に広がっています。カーナビの利便性はよく知られているところですね。

 この、時計の精度向上は、現在も世界で開発研究が進められていて、1989年には、「単一イオン時計」
(単一イオンの光遷移を観測)を実験的に完成させており、セシウム原子時計の10桁精度に比べ、
光震動を用いるとさらに精度は4~5桁向上することが出来たのです。 さらに、測定時に混入する
「量子ゆらぎ」の影響を軽減するために多数回の測定を行った平均を取ることによって、18桁の精度を
保ったのでした。 つまり、10日間を費やして、100万回測定を繰り返して得た結果なのだそうです。

 ならば、「もし一度に100万個の原子を観測することが出来れば、たった1回、1秒の計測で18桁の振動数を
読み取ることができるだろう」との思いを込めて発明したのが「光格子時計」なのです。 しかも、
これは日本で発明されているのです。 
 香取秀俊
氏(東京大学大学院教授・理化学研主任研究員 1964年生)は、2001年に提唱し、03年実験を
経て、05年に開発成功しています。2010年に発表した「光格子時計」は、原子を光の定在波に閉じ込めて
100万個の原子の同時観測を実現したのでした。そして、昨年、2015年香取氏らは、ストロンチウム光格子
時計2台を比較することにより18桁の精度を確認したと発表しました。 同年9月に行われた世界度量衡
委員会に於いて、世界7グループの測定結果の加重平均から16桁の1秒の定義が勧告されたのです。

 香取氏が研究をする理研(埼玉県和光市、標高35.6m)で作った時計と、15km離れた東大(東京・本郷、
標高20.5m)で作った光格子時計と振り子の振動数を比べると、東大の振り子がわずかにゆっくり
振動する
のがわかり、『これは、重力が強い程 時間がゆっくり進む、アインシュタインの一般相対論的時間遅れ
からである。』と述べられ、『重力が強くなった分だけゆっくり進む時間を表示する。相対論的な
“時空”の歪が日常のスケールに顔をのぞかせ、時間を共有するための道具だった時計は、重力で歪んだ
時空間を探るツールに変貌する。』と述べられています。   

       「柔らかい時計」サルバドール・ダリ
          ( naverまとめダリ画像より)
 

 これほど時計の精度を高めていったいどうする?かは、 かって、原子時計が発明されて、精度が高め
られてそれが、GPSなどへの発展を見るのと同じように、今後、さらに、GPS制度を阻む厚い大気擾乱の
影響を除外した超高精度な位置決定も可能となるだろうし、自動運転にも役立つだろう。
また、光格子時計がkm間隔のグリッド状に光ファイバーで繋がれば、地殻や地下水の変動、マグマだまりの
移動などが実時間で把握することもできるだろう・・と近い将来の夢を描かれています。 そして、
『20年後の社会インフラとして、まずIoC(Internet of Clock)が生まれているのではないか? 
GMTで9時間も遅れを取った日本がGPSに代わる次世代相対論的時間インフラのテストベッドとして世界に
貢献するチャンスではないか。』と強い意気込みさえ見せられています。


 

 

 

 

 

 

 

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生物の歴史  (bon)

2016-02-17 | 科学・生物

 日頃楽しませてもらっている“植物”は、いったいどのようにして進化して来たのか? 学術的ではなく、
常識サイドで主にネットなどを参考にして、その概要を調べてみました。

 このところ、重力波や深海下の話題から、宇宙の誕生、地球の誕生など壮大なスケールの話に移り、
少々年齢のせいも手伝ってその傾向に入って来たのか? などとも思わなくもありませんが、まぁ、
ホンのつまみ食い程度ですのでお許しをいただきたいと思います。

 考えてみれば、植物というのは、動物にとってはその食料の役割を果たしている訳で、すべての生物にとって
基本となっているのですね。動物の中には、植物は食べずに動物だけ食べるのがいる・・としても、
その動物は植物を食べて成長しているから、やはりその原点は植物なのでしょう。
 地球が生まれて15億年後くらい、今からおよそ32億年前に、突然変異によって“光合成生物”
(海中)の出現によって、それまで二酸化炭素が充満していた世界に、酸素が作られるようになったのだ
そうです。 生物の楽園は、すべてはここから始まるのですね。
 しかし、この地球は何度も氷河期を迎えたり、隕石の落下や地殻変動などにより、生物の大量絶滅に
遭遇しているのですが、幸い植物の絶滅度?は低く、そこから再び生命の息吹が蘇ってくるという浪漫が
繰り返されてきたのですね。

 朝日ネット「植物の進化」や中央大学「教養番組 植物の歴史と生物多様性」のほか、いくつかの
ネット資料を参考にして、私の理解の範囲で、大ざっぱではありますが、ブログ記事としてアップしました。

 生物の出発点となった 光合成植物の出現によって、酸素が作り始められるようになり、ずいぶん時間が
経って、6億年前頃には多様な生物群が海中に出現し、大気中の酸素濃度も、現在のおよそ10分の1まで濃くなり、
成層圏にオゾン層が形成されて、紫外線の吸収率が高まり、生物が安全に陸上へ進出する環境が整えられた
のです。 動物も植物も陸上での生活ができるようになったのですね。 陸上では、コケ類やシダ類が繁殖して
行き、3億8千万年前のデボン紀には、最初の木が現れたのです。 この木は、胞子で繁殖するシダ植物で、
胞子植物から種子植物(花が咲く)が出現するのは、1億年前のこととあります。
 以下には、ちょっと見にくい表がありますが、いくつかのネット資料から作図しました。年代は、資料により異なっていたりしますが、朝日ネットのものを採用しました。 

        


 種子植物も、最初は裸子植物(イチョウ、ソテツ、マツなど)でありましたが、進化により、被子植物
出現し今日の繁栄につながるのです。被子植物の登場は、生物史上の大転換点であるといわれています。
陸上の植物は、現在27万種あり、その内、被子植物は25万種を占めているのだそうです。

   植物の進化の図
       (中央大学 教養番組より)

         植物の進化系統図(朝日ネット植物の進化より)

       

 


 生物の多様性については、当ブログ記事「絶滅種」(2012.2.24)に取り上げていますが、そこで取り上げた
図を再掲しました。いわゆるカンブリア爆発(5.4億年前)以降生物は急速に多様化し続けて来ていますが、
必ずしも平坦ではなく、少なくとも5度の生物大量絶滅期(図の黄色の▽)を迎えているのです。
それにもかかわらず、歴史を見れば種は確実に増加しているのですね。自然の生命力は大したものですね。
しかし、大絶滅から元の状態、さらには新しい種の増加に至るには、100~数100万年オーダーの時間を
要しているのだそうです。

          (ウイキペディアより)

 このような自然の営みに対して、現在では、人類による生息地の消滅や分断、環境汚染、気候変動などにより、
種の絶滅現象は太古の時代の100~1000倍のスピードで進んでいると言われている上に、これまでの歴史の
流れのように再び回復するのかどうか、人工的悪影響がどのように回避されるのかどうか?
 100万年オーダーの現象を今ここで、云々することはありませんが、短いこの人生の中で、少なくとも
気候の変化は確実に起こっていることを体験していますから、やはり放っておくことは問題なんですね。

 こんな風なことを言っていると、先日のブログ記事「双極性障害」に入り口に、もはや差し掛かっている
のかもしれません。

 お疲れさまでした。

 なお、日本における植物学の発展には、江戸末期のシーボルトの「日本植物誌」や昭和初期の
牧野富太郎博士らの活躍がその基礎になっているようです。




 

 

 

 

 

 

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