かなり冬らしくなってきて、関東も朝は冷えています。 北日本は、吹雪になっているところもあると報じられています。
少し前に、雑誌か何かでチラッと、身体の水分についての記事を見たことを想い出し、 こまめに水分をとることが大事で、特に、熱中症予防には欠かせないし、水分が不足する と“血液がサラサラにならない”など、よく知られているところですが、改めて、ネット 調べで確認してみました。
人の身体には、どのくらいの水分があるか? これは、いろんなところに書かれていま すが、大塚製薬のHPに、分かり易い図がありましたので拝借しました。
(大塚製薬HPより)
図から、成人男性で、大体60%が水分だそうで、新生児は80%、高齢者は50~55%と 年齢に応じて、その割合は減少しているのですね。 食事をとらなくても、しばらくは 生きて行けますが、水をとらないと3日と持たない・・などと言われるように、水分は、 生物にとって大事な物質なんですね。
水分は、身体の中で次のような3つの働きをしているのだそうです。(健康長寿ネット より) ・物質の溶解 食事の中に含まれる栄養素は吸収しやすい水に溶けた状態に分解され代謝 される。 ・物質の運搬 水分を含む血液やリンパ液は体内の物質を細胞まで運び、また不要になった 老廃物も尿から排泄される。
・体温調節 水は比熱(1g当たりの物質の温度を1度上げるのに必要な熱量)の高い物質で、 温まりにくく冷めにくい性質がある。水は温度の変化が少ないので、体温を 一定に保つことに役立っている。例えば夏の暑いときや運動時に汗をかくの は、体熱の放散によって体内温度の上昇を防ぐため。
さらに、水の健康効果として、以下のような優れた作用があるのですね。
・痩せ体質をつくる 常温の水を飲むと、体の中から温まり、代謝がアップすると同時に、 筋肉にしっかりと血液が送り込まれ、効率よく筋肉量が増えるので、基礎 代謝量も増え、痩せ体質になる。
・血液をサラサラにする 水を飲めば血液の濃度が適度に下がり、サラサラな血になるが、 ガブガブとたくさん飲んだからといって血液が薄まるわけではない。一般 的には、喉が渇いていなくても1~2時間に一度、少量の水を補給するのが 理想です。また、就寝時や起床後も水分をとるのも良い。血液がドロドロ しているというのは脂肪などが血液中に大量に存在している状態で、血液の 流れが悪く細胞に酸素が行かないため、免疫力の低下や脳梗塞、心筋梗塞 をも引き起こしやすくなる。
・食べ過ぎない(食事量をコントロールできる) 食事をしながら水分を取り入れるので、 食べるペースがゆっくりになり、満腹感も得られるので、食べ過ぎを防げる。
・肌に潤いを保つ 肌は表面から水分を補給しても中まで届かないので、肌の中まで水分を 補うためには水を飲むことが大事。シミやしわ、くすみなども水を補うこと で細胞の中の老廃物や毒素が排出され、細胞に必要な栄養素が補えるので、 肌の新陳代謝が改善される。
では、どのくらいの水を飲めばいいのか、下図にありますように、 体内に入ってくる水の 量と出て行く水の量がバランスする必要があり ますから、大体 1.2L/日ということになります。
人体の水分の出入り(厚労省HPより)
つまり、尿や排せつで1.6L、呼吸や汗で0.9Lの水分、計2.5Lを体外に排出し、食事などで 1.0L、代謝によって0.3Lそして飲料として1.2Lを取り入れているのです。
ところで、人は生きていくうえでたくさんの水を体内で使用しますが、その水の使用量は 1日で約180Lと言われています。使用される水が180ℓに対して毎日補給する水はせいぜい2~ 3ℓで、その他は体内でろ過された水が再度吸収されて何度も繰り返し利用されているのだ そうです。 体に入ってきた水は、体内のあらゆる場所をめぐり多種多様な役割を果たし、役目を終え た水は、ろ過され一部は体外へ排出されますが、大半の水は再度吸収されて再び体内を巡る のだそうです。したがって、体内に入った水が体外に排出されるまで大体1ヶ月くらいかか ると考えられているそうです。
ちょっと道草します。 土壌にある植物は、地中の水分を根から吸収しますが、植木鉢な どの草花は、ちょっと水を切らすとすぐに萎れて、そのままにしておくと枯れてしまいます。
水が不足すると、萎れるのは、 植物の体の中には、根から吸収した水を高い梢にまで運ぶ 「道管」があり、根から吸収された水は、この道管を通って、周囲の組織を潤しながら梢ま で運ばれて充満していますが、この水が少なくなると、ハリがなくなり萎れてしまうのです。 この水を上昇させている原動力は、①根の細胞が吸収した水で圧力が高まっている根圧、 ②水の表面張力による毛細管現象、③道管内での水の凝集力、④葉の気孔で行われている水 の蒸発(蒸散)によるのだそうです。
そして、葉で光合成が行われ(ここでも水が使われる)二酸化炭素と水の2種類の無機物 から有機物の糖(炭水化物と酸素)を合成し、根から吸収した無機養分と結合して作られた 栄養分は、今度は逆に、師管を通って、植物の体に行きわたり、最後は根まで届くのです。 このように、植物の体の中も、常に水分が無機物や有機物を溶かして巡っているのだそうです。
最後に、人の体内に水分が不足すると、血液がドロドロになり、流れがわるくなり、酸素 や栄養分の供給がままならず種々の弊害を起こしますが、以下に大きく4つにまとめられて いました。(高橋弘氏、麻布医院院長)
・心筋梗塞などのリスクが高まる 血液中の水分が少なくなりドロドロ状態になって血管 が詰まることにより、心筋梗塞や脳梗塞の危険が高くなる。とくに、水分補給が出来ない 就寝中はケアが必要なので、寝る前にコップ1杯の水を。
・骨や間接が弱くなる 骨は水分を含むことで強度が出るのです。水分不足の骨は、干物 のようになり、しなやかさを失い、折れやすい状態になるのです。間接もまた、潤った状態 だからこそクッション性がでるのです。
・内臓の分泌量が少なくなる 胃から消化を促進する胃液、膵臓からは消化酵素を含む 膵液など、内臓からの分泌液は、体内の水分量が少なくなると分泌液も減ることとなり機能 低下を招く。
・便秘になり易い 大腸の働きは、消化物から栄養分や水分を吸収しているので、体内の 水分が少ないと水分を吸収しすぎて便が硬くなる。
長くなってしまいましたが、元より専門知識があるわけではなく、ネットなどを参考に まとめたにすぎませんのでお含みおき下さい。 しかし、夏場の水分補給だけでなく、冬も気を付けていつも快調でいたいものです。
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