先日、利休を取り上げましたが、その際にお茶に因んだ言葉をいくつか思いだし、話しはそちらに
飛んで来ました。 あれこれとネットを見ていますと、かなりあることに驚きました。
どれもよくご存じの言葉ですが、改めて見てみたいと思います。
・お茶を濁す (故事ことわざ辞典から)いいかげんなことや適当なことを言ったりしたりして、
一時しのぎに その場を取り繕うこと。 とあり、その語源は、「茶の湯の作法を知らない者が、抹茶を
適当にかき回し、それらしくお茶を濁らせてその場をごまかすことから出た言葉といわれる。」
ちょっと耳が痛い感じです。 濁す・・は曖昧にするということだと念を押しています。
・お茶を引く ヤフー知恵袋あたりを見ていますと、次のようにいろいろと出てきました。
昔、遊里で客のつかない暇な遊女に、客に出す茶を挽く(抹茶にする)仕事をさせたことから、芸者・遊女・
女給などが客がなくて暇でいるという意味になった。 今でも、水商売で、客が来ない暇なことを
“お茶を引く”といっていますね。
(ウイキペディアより)
で、遊女・遊郭が出て来たところで、遊郭由来のことばが紹介されていましたので、いくつか抜粋してみます。
・上がり お寿司屋さんや料理やなどで、最後に“上がり”(お茶)を頼みますよね。 この“上がり”と
いうのも、元は、遊郭由来で、「上がり花(あがりばな)」の略とありました。“お茶を挽く”という言葉は、
客のつかいない遊女や芸者が暇を持て余していることを意味するため、遊郭では“お茶”を忌み嫌い、
「客があがる」という縁起を担いで「お茶」を「あがり」と言うようになった。 「あがり花」の
“花”は「最初」のことで、“出たばかり”という意味だそうです。出花(でばな)というのもありますね。元は、店側が使っていた言葉ですが、それが転じて最近ではお客側が使ていますね。
・おあいそ 飲食関係で、会計やお勘定を意味する。 その由来は、遊郭の会計方法に使われた言葉で、
元は「お愛想尽かし」の意味で、女性を傍らにした客に、「お楽しみのところ、お愛想尽かしですが…」と
勘定書きを店の人が差し出していた。遊郭で遊ぶ人に、店の人間から使う言葉ですが、これも、いつしか、
客から言う言葉に変化していった・・のだそうです。
・寄り付き 大引け これは、株式取引で使用されていますが、“寄り付き”は、取引所で、
午前または午後の最初の立合で、特に午前のものをいう。 そしてその際の相場をいうとあります。
また、“大引け”は、取引所での最終の立ち会い。あるいは、そのときの相場。前場と後場の大引けのうち、
通常は後場の大引けをさすとあり、元は、遊女と客が見合ったことを“寄り付き” 、遊郭の営業終了が
“大引け”を意味したそうです。
・かまとと よく知っているのに、知らないふりをすること。何もできないフリをする女性を指すことが
多い。とあり、その由来は、江戸時代末期に上方の遊郭で、「蒲鉾(カマ)は魚(トト)からできてるの?」と
知らないふりをしてわざとらしく客に遊女が聞いた事からできたと言われている・・のだそうです。ほんとかな?
・茶番劇 goo辞書を見ますと、もともとは、客のために茶の用意や給仕をする者を茶番といっていた
ようですが、それから意味が転じて、こっけいな即興寸劇を言うようになり、江戸歌舞伎の楽屋内で発生し、
茶番狂言などとも言ったそうです。更にそれが、底の見えすいた、下手な芝居。ばかげた振る舞いの意となり、
茶番劇というようになったとか。
・お茶する 日本語俗語辞典には、“お茶する” とは、喫茶店へ行くこと。とあります。1980年代の
流行語の一つだそうですが、○○する?などのように、動詞を“する”に代替えた言い方なんですね。
映画する?(を見る?)、音楽する?(聴く?など) また、 否定系の“お茶しない?”と 誘い言葉も
ありますね。
・茶飲み友達 ネットの解説で、以下のようなのを見つけました。 「お茶飲み友達というと、
年配者に多い傾向があるように思われますが、昔は若い人でも異性に好意を持ってそれを表現する際に、
よくお茶に誘うというケースが多くみられました。 もっとも最近ではお茶ではなく、異性を誘う場合は
食事だったり遊びに行ったりすることのが一般的であるようです。そのために異性からお茶飲みに誘われたら、
それは恋人まではいかなくても、それなりの好意に近いものがある可能性が高いと言えます。とくに相手が
年配者だった場合は、友達以上恋人未満といった感じで、異性として意識されていると予測されます。
もっとも単に友達として付き合いたいと言うのでも、お茶程度なら付き合ってみるのも良いでしょう。
食事やどこかへ遊びに行くとなると、もっとかしこまった感じもしますし、一緒にいる時間も長くなるのが
一般的です。それゆえに本格的なアプローチの部類に入りますが、お茶ならばそこまでいかず、もっと気軽な
関係を築ける可能性もあります。」 どうですか皆さん!
この他にもたくさんありますが、この辺で 上がり とします。
鬼も十八番茶も出花 娘十八番茶も出花 茶色 茶封筒 茶碗 茶店 茶代・・・