タマゴタケとの遭遇
自然が与えてくれる実りは、なかなか気紛れなものである。年初からの気温や雨量などの条件によって、山の恵みも違ってくる。
おまけに木々に固有のインターバルも加味されて、収穫にバラツキが出る。イノシシや熊、野ネズミも猿もカモシカも、みんな自然の出来次第で子孫を増やしたり減らしたりするのである。
一方、山の端っこに住まわせてもらっている人間にも、自然の恵みはおこぼれをくれる。
ここ数日は、散歩コース上で山栗とタマゴタケを戴いた。
実をいうと、タマゴタケとは初めての面会である。数年通ってきているが、一度もお目にかかったことがない。それだけに、真っ赤な姿のタマゴタケにはどっきりさせられた。すぐに毒キノコを連想して腰が引けた。
近くの住民に教えを乞うと、タマゴタケは「茸の王様だよ」と言う。
実物を見てもらいオーケーが出たが、まだ躊躇しているものだから、それならと先に食してみせる念の入れよう。
体のいい毒見役をしてもらって、いざ出陣したというわけ。
味は淡白。子供時代に夢中になって探したハツタケが、自分の中ではまだ「茸の王様だ」。
しかし、大ぶりで食べでがあり、バター炒めやラーメンの具にも最適。何の味にも馴染むので、重宝な茸だ。
スーパーで手に入れるシイタケ、まいたけ、シメジ、エリンギの類とはまったく違う食感で、黄色い色素がにじみ出るなど野趣満点の代物だ。
マツタケにはとんと縁のない生活。
負け惜しみかもしれないが、こうして拡がるレパートリーにマツタケは必要ない。
おっと、そういえば自生のマツタケも出る場所を知っていると言ってたな・・・・。
国道146号沿いで販売しているものとは違うってさ。
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