アメリカフウロ
(城跡ほっつき歩記)より
はるばる日本まで飛んできて
(おっと、貨物船で運ばれたんだっけ)
最初にトラックに乗せられ上陸したのが
ターミナルに続く幹線道路の道端だった
麻袋に必死にくっついてきて
着地した途端に雑草の中に隠れたんだ
(干し草に紛れて密入国した仲間もいるが)
目くじら立てて咎める者は誰もいなかった
寒さにふるえて身を縮めたのは確かだよ
(だって、カリフォルニアから来たんだもの)
それでも木枯らしとやらに運ばれて
日本各地を長年かけて行脚したんだ
気まぐれ旅は正直ちょっと辛かった・・・・
(なんだか土地が狭すぎるんだよな)
見渡すかぎり緑がひろがる牧場で
一千頭の牛と暮らした日々が懐かしい
がらにもなくホームシックにかかったのかって?
湿ぽいのはぼくのせいじゃないんだ
(よく見てよ、畑も庭も日本の土地は黒っぽいだろ)
お陰で結構見栄えのする花を咲かせることができたんだ
アメリカ内陸部の赤っちゃけた仲間といた時より
帰化した今の方がよほど幸せだと思うよ
(第二次大戦・・・・おっと、第二次ジャポニスムか)
アニメだ和食だ盆栽だと日本を崇めてくれて嬉しいよ
アメリカフウロの見聞録は拙い走り書きだが
世界は熱いくらい日本に注目しているんだね
ぼくもこの地で見栄えのする花になれたんだ・・・・
(帰化したんだから日本自慢も許されるだろ)
草花を愛でるのも平和を愛するのも
心の中から湧いて出る清水のようなもの
(誰もが求める渇望に応えようよ)
がっかりさせることだけは避けたいよね
やさしさを壊さないでください
敬う気持ちを忘れないで・・・・
(だって、近頃なんだかきな臭いんだもの)
世界がやっと気づいた途端に失うものの大きさよ
目立たちにくいアメリカフウロをご紹介いただきありがとうございます。
葉姿はそこそこ立派なのですが、如何せん花径は10ミリ弱と小粒で色合いも薄紫。
開花時期は4月から6月ころまでとやや短いのですが、よくよく観察いたしますと「可憐」な趣を感じさせてくれます。
自宅や近所の道端でよく見かけますが、日当たりの限られた比較的乾燥した環境を好むようです。
ドクダミとの相性は良くないらしく、毎年自宅でも別の場所に咲いております。
街路樹の根元や歩道の端などのほんの僅かな地面にも、いたずらに在来種を駆逐することなく慎ましやかに生育しています。
道端に人知れず咲く花々・・・
そうした姿をやさしく見つめる心のひろさが切望されます。
花径が10ミリ弱とは驚きですが、レンズは花も実もリアルに写し出していて、構造はどんな大きな植物と比べても遜色ないことに感動しました。
そして何より好ましいのは、アメリカフウロが在来種と共存している点で、他の「アメリカ○○」と名付けられた種のほとんどが在来種を席巻している現状から、稀なる例として嬉しくなるわけです。
慎ましい性格のアメリカフウロは、日本に来て日本の良さを見出してくれたのでしょうか。
方向性を決めるトップが、日本の心をないがしろにするような行動をとったのでは、情けなくて泣けてきますよね。
花の名前も由来も知りませんでした
はるばるアメリカからやって来て
長年かけて日本中を行脚しながら
気候にも順応したのですね
大きな植物の下でも
しっかり咲いている花
可憐な花でも生きる強さを感じます
これから夏に草刈りをする時は
必ず探し出して
移植しておこうと思います
それに何も知らずに
雑草と一口に言ってしまうのは
慎まないといけませんね
どんな花でも名前があって
長い年月厳しい環境にも耐えてきたのに
心打たれました
それに小さな道端の花を
優しく見守られスポットを当てられる
tadaoxさまの心の優しさに深く感銘を受けました
いつもありがとうございます
小さな目立たない花にも、しっかりした構造が備わっていることに驚きました。
普段は見過ごされてしまう道端の花を、画像にしてくれた撮影者に感謝です。
ついでながら、野草の中に紛れている虫たちにも、それぞれ崇高な生命のシステムが備わっていることに思い及びます。
ましてや人間の営みを統べる感性にも・・・・。
世界はやっと、そうした根源的なものに注目しはじめたのだと思います。
どんな花にも名がある・・・・しみじみと胸に落ちる評言をいただき、御礼申し上げます。
ありがとうございました。