釜石から大船渡へ向かう途中、綾里(りょうり)という駅に降りて、ここで一泊。
大船渡では金曜にホテルの部屋が取れず、しかたなく空いていた綾里のホテルに
泊まることにしたのです。
小さな駅に降りると、町らしい町はない。案内板では白く塗りつぶされたところがある
ので、ここも津波にやられたのでしょう。
駅前です。これで。海岸から少し離れているようで、津波の傷あとはなく、田舎の
普通の民家が目に入る。ちなみに田舎を旅しているのに、久しぶりにこういう伝統的な
民家を見たのです。津波にさらわれたところは、更地になっているか草がボウボウに
なっているか。そしてポツリポツリと新築の箱型の家が建っているかでしたから。
ホテルは「ビジネスパック」のシングルプランを予約しました。地図を見ると駅から
少し離れているようなので、ふらりと居酒屋に行くわけにもいかないだろうから
夕食がついているプランで安心。「日替わり定食」となっていました。あの温泉宿
定番の、ズラッと皿が並んで食べきるのに苦労するやつじゃないほうがいい。
しかし、案山子が堂々と立ってらっしゃいますが、ビジネスホテルなんてあるの?
雰囲気的にはありえんぞ???
行けども行けどもこんな景色だよ!「ビジネス」?「シングル」?「日替わり定食」?
しかし駅から一本道だから、迷うわけないしなあーwww
歩いても歩いてもこうだよ! 角を曲がったら看板があって、「うっそっぴょ~ん♪
来た道を戻れ^^」なんて書いてあったりしないだろうな?などと考えながら、
ひたすら歩くしかない。これじゃあホテルじゃなくて、夜中にババーが包丁研いでる
ようなひなびたお宿じゃねえんかい?
ぬお?ずうっと先に、なんか大きな建物あり!あれか?あれが旅館なのか?
これがそうだった~~w フロントで「歩いてきたけど遠かった」と言ったら、徒歩は
あまり想定していない宿だったようです。あとから思えばいい散歩になりましたけど。
ちなみにフロントの女性は、落ち着いた感じの美しい人でした(*´д`*)…
「予約したときにはビジネスホテルかなと思ってしまいました」と言うと、「もともとは
こういう観光ホテルなのですが、この界隈は津波で宿泊施設がなくなってしまった
ので、ビジネスのひとり客でも泊まれるように、そういうプランを作った」とのことでした。
窓からの眺めです。
部屋は広い和室だし、大浴場は立派で夜通し入れるし、なんか思わず得した気分。
食事も私にはこんなもんで十分な量です。ご飯と味噌汁は自分でつぎます。
ここは静かなジャズが流れるロビーのラウンジ。画像は翌朝ですが、夜の9時ごろに
コーヒーが飲みたくなってやってきました。フロントに声をかけると、また別の
はっとするような美人が出てきました。まあなんと次々と美しい人が出てくるなんて、
着物の裾から狸のしっぽが出てないだろね?
コーヒーを頼むと、「大丈夫ですか?」とおっしゃる。一瞬なにかと思ったら、
「眠れなくなっちゃったら大変♪」などと予想もしなかったカワユイご心配(*´`*)…
私は毎晩深夜に濃いコーヒーを飲むんですぅ~。眠れなくなったら、なんて考えない。
そしたら本でも読めばいいし、疲れたらいろんなこと考えれば贅沢な時間^^
次の日眠かったら?それでいいじゃないですか。寝不足になれば、次の日はコーヒー
飲んでも眠くなっちゃうだろ^^