大日本報徳社のすぐ裏には、掛川城の郭(くるわ)、「竹の丸」があるので、お城の前に
こちらを見物することにしました。
郭とは、お城の一部なのですが、本丸の守りを固める位置にあり、家老などの重臣の
屋敷として使われていたそうです。お城に住むより、こっちのほうが落ち着いていて
よさそうですねえ。
庭は枯山水で、回遊式になっています。「庭を見るだけでも料金とるよ」って書いて
ありました^^; この障子、下半分が動いて開くようになっています。
素晴らしいデザインに見とれてしまいます。匠の仕事ですねー。
ここはね、離れの建物がすごいんです。2階に上がる階段には工夫された明り取り。
階段とトイレの内部が明るくなるように設計されているのです。
外から見ると、こうなっているのです。
桐の板に鳳凰のすかし彫り。さらに、この壁紙をご覧ください。葛布(かっぷ)といいます。
「葛の蔓を煮て水に晒し、発酵させたのちに繊維を取りだし、これを績んで葛糸にしたもの」
だそうです。上流階級の喪服などに使われた高級品。掛川のものが有名で、葛布問屋「松屋」
はお金に困った掛川藩に金子を用立てていたそうです。というわけで、この超豪華なお屋敷
は、松本家のものだったんだってさ。
この離れは大正時代に造られたもので、貴賓室はこのようにとってもモダン。右の窓の
形。左の窓に取り付けられたステンドグラス。そして西洋式のバルコニーときたもんだ。
現在の建築基準では強度が足りないため、ここには出られません。
ここからはお城が見えます。
樹齢200年を超える杉の一枚板が使われているそうです。さあお値段は?
とにかく贅の限りを尽くしたお屋敷でしたー。
この角に飛び出しているの、なんだかわかりますか?
雨戸をしまうとき、この直角の部分を曲がって通過するんです。右からスルスルと移動して
きますね?ちょうど半分くらい雨戸が飛び出したとき、パタンと向きを変えて、それから
スルスルと左上のほうに移動させてゆき、2面にある雨戸が全部一か所にしまえるってわけ。