
子供の頃には学校帰りに道端や土手に自生しているイタドリ(僕らはチョンポと呼んでいました)を、折り取ってその青酸っぱいシャキシャキした感触を楽しみ、噛み砕いた野草のジュースを飲み込んだものです。今の野菜の感触でたとえるとセロリの歯ごたえに近いのでしょうか。また休日などに山野に分け入り、谷川の辺に生えた大きく太いイタドリをたくさん抱えて帰ると、お袋に塩漬け保存にして貰い、それがしばらく後に食卓にお浸しとなって上がりました。
今夜のNHK「その時歴史が動いた」では、池田勇人首相の国民所得倍増計画を立案実施したエコノミスト下村治の戦後経済への貢献を検証していましたが、そういう社会変革が胎動し始める直前の、牧歌的な農村風景の中での一コマということになるのでしょうか。