ところで作曲する方法は人それぞれのやり方があると思われますが、僕は主にギターのコード進行などをベースにメロディーを探ったり、既成の曲にインスパイヤーされて新しい曲が生まれたりすることが多く、これらはおそらく多くのソングライティングの手法としても一般的なものだと思います。途中からは曲のイメージに触発されて歌詞の断片などが浮かんで来ますが、曲想が一応のまとまりになるまでは電車やカフェや散歩そして時に仕事中でも、生活する中で曲が頭から離れることは余り無く、気が付くとハミングで曲の展開を見付けようとしている自分がいます。日常的にそういった調子でいつも何曲か平行して温め楽しんでいる状態です。
いわゆる曲先(きょくせん)か詞先(しせん)かということで言えば、始まりの多くは曲先で途中から実際に歌いながら歌詞を乗せていくというスタイルが多いと思います。時折は友人などに歌詞を書いて貰ったものに曲付けする方法も採りますが、途中からどんどん勝手に歌詞を変えていってしまうことも多く、歌詞を書かれた方をがっかりさせたり気分を害す場合もあります。ただ歌詞はそれだけで完成したものではなく、曲に乗せ歌われて初めて生きてくるものなので分かって頂いています。
さて曲づくりの方法で、ギターのコード進行をベースにメロディーを紡ぐ時の参考書も実は数多く出版されているのですが、今回ご紹介する本はコードが持つ特徴や雰囲気を、イラストや例え話などを使ってより身近に分かりやすく解説してくれるというユニークなものです。著者は『ロマンティックが止まらない』という曲をヒットさせたバンドCCBのギタリストだった方です。思わず笑ってしまいながら新しいコードを憶えられるだけではなく、実際的にも曲づくりにけっこう役に立つのではないかと思い立ち読みはせずに買いました。
![]() | 15秒でわかるコード進行160―イラストで納得!コード進行ネタ集!! 関口 誠人,ほし しんいち,成瀬 正樹 リットーミュージック このアイテムの詳細を見る |